~step by step~[ 側弯症ライブラリー]患者の皆さんへ

側弯症(側わん症/側湾症/そくわん)治療に関する資料と情報を発信するためのブログです

将来の夢

2010-06-08 01:20:47 | VEPTR COM JAPAN
続けてトピックスを書きますと言っておきながら実行できずにいます。
やはり70の大台が近くなってきますと、気持ちどうりには身体が動いて
くれません。残念です。

そういう年齢で、掲題の「将来の夢」というのもなにか矛盾した言い方ですが
こういう年齢ですが、まだ夢はあります。夢があるから生きていられる、
とも言えるかもしれません。

*もう一度米国に渡り、未完成になっている研究の続きを再開したいです。
 残念ながら、こればかりは実現可能性はほぼゼロとわかってはいるのですが

 視点は違いますが、もし皆さんのお子さんを海外留学させる機会がありました
 ら、中学生、高校生くらいで行かせたほうがいいと思います。
 若い時が一番吸収力があります。耳もいいですから、英語も覚えるのが、
 歳をとってからと比較したら、格段に違います。
 大学生になると、よほど本人に自覚がないと「周囲」に流される可能性が
 高いので、あまりおすすめではないですね。
 日本を活力のある国にするためにも、若いこども達に、外国で学ぶ機会が
 増えることを期待したいです。

*日本の医療システム、医療環境を改善したいですね
 皆さんは患者さんやそのご家族という立場で「病院」や「先生がた」を見て
 おられると思いますが、私は立場でいいますと、皆さんよりも医療側に近い
 ので、皆さんが見て感じておられる「病院」「医師」というものとは別の
 見方、感じ方をしていると思います。そして、このままでは決して、日本の
 医療環境は良い方向には向かない.....ということはやがては、患者さんや
 病気の治療という面でも、マイナスが大くなっていく。ということに繋がる
 わけです。
 とても問題の根が深く広いために、どこをどうしていけばいいかの説明すら
 容易にはできないので、この話題はこれくらいにしますが、このままでは
 日本の医療環境、ひいては患者さんを取り巻く環境は悪化を続けると思います
 なんとかしたいと.....自分に何ができるかと......考えるのですが.....

*側弯症をとりまく患者さんの環境をより良いものにしたいですね
 実は、本日のこのトピックスを書くきっかけになったのは、掲示板での発言
 にあります。
 患者さんが求めているのは、どこの病院にいけばいいのか? どの先生のところ
 に行けばいいのか? それを知りたいのに、それを知る道がない。
 それが現実です。
 これをどうすれば解決できるのか、解決できる方向にもっていけるのか???

 様々なアイデア、意見があると思いますが、
 私が夢描いているのは、「患者会の広がり」ということです。

 顔の見える形で、情報が交換できるのがまずは本来のあるべき姿だと思います
 
 ネットの恐さは、簡単に手に入るけれど、その信憑性には疑問符がつく、
 ということです。人の善意を信じることで社会が成立するならば、これほど
 嬉しいことはありません。しかし、このネット社会は善意だけの社会では
 ない。ということもつねに理解しておかなければなりません。

 ゆえに、顔の見える「患者会」へと私の次の思いが流れていきます。

 話がちょっと変わりますが、以前患者会の会報を読ませていただく機会があり
 そのときのことをブログのなかでも書かせていただいたことがあります。
 私は、その記事を読み、涙がとまりませんでした。
 私が泣いたところで何の解決にもならないのですが、でも、そのことが私の
 なかでは、自分が何かできないだろうかと考えるきっかけにもなりました。

 私にできることで、何か患者さんや、そのご両親にお役にたてることがある
 ならば、なにかせずにはいられない。そういう気持ちに駆り立てられました

 その文章を書かれたお母さんの気持ちを思うと、本当に表現のしようもない
 くらい、ただただ、次から次へと流れる涙を拭うしかなかったのですが
 同時に、ああ、なんて母親という存在は、強く大きいものなんだろうと
 そのえも知れない神々しさのようなものに感じていました。

 病気のお子さんを持つお母さんがたの気持ちは辛いものがあります

 でも、その気持ちを必死にかくして、こどもをそのあるがままに
 そこに存在すること、それだけがいとおしいと思える、そういう気持ちを
 抱けるのが母親という存在なのだと思います。

 こども達はお母さんの顔を見ています。なにがあっても、笑顔をたやさず
 暖かく向かいいれてくれるお母さんの胸があるかぎり、こどもはどんなに
 辛い事があっても生きていけます。

 こどもとは、つねにそういうことを考えているそういう存在だということを
 どうかお母さんがたは忘れないでください。
 
 ..................

 本題に戻りますね

 現実をつねに見据えないといけませんから

 いまよりもより良い環境を作るために

 いまよりももっと情報が濃く、得やすくするために

 ひとつの方法論が「患者会」だと思うのです。

 ただし、いま今日、この瞬間に皆さんが欲しいものが手にはいることは
 ありまえません。
 それほど簡単なことではありません。

 長い時間、年月と多大な労力と、そして皆さんの「協力」があって
 初めて構築しうるものがひとつあります

 データベースを作ること

 データを集め、分析し、そこから見えたこと/見えることをデータベース
 という形で、患者会の中に構築し、そして患者の皆さんに提供する

 そういう方法論が存在します。

 データという用語に違和感やアレルギーを持つかたもおられるかもしれません
 しかし、医学と翻っていえば、データの世界なのです。
 データがあればこそ、そのデータに裏打ちされた価値が生まれます。

 いまのやたらに忙しい日常に忙殺されている先生がたには、実は真の意味での
 治療データというものが構築しきれずにいます。

 先生にまかせるだけでは現実に無理があり、でも、いまはそれしかないがゆえ
 に、病院のホームページに掲載されている「症例数」をひとつの目安にする
 しかないのですが、あれとても、実は、本当に患者さんのために有益な情報
 かと突き詰めて考えていきますと、決して満点というものではないというのが
 私augsut03の個人的見解にすぎないかもしれませんが、そう言わざるえません

 いまここですぐに役立つ情報が欲しい、という患者さんやお母さんがたには
 申し訳ないのですが、
 もし皆さんが長い目で、この日本の患者さんを取り巻く環境を変えたほうが
 将来のこどもたちのために役立つと理解していただけるのでしたら
 三年から五年あれば、本当に役立つデータベースを構築することは不可能では
 ありません。

 一部の先生がたがすでに実施しておられますので、重複する部分もあるのです
 が、「患者登録制度」というものが第一歩になります。

 ひとつの例をあげますと、........かなり卑近な例ですから、これが目的だ
 とは思わないで欲しいのですが、

 たとえば、ある地域で側弯症では有名なふたつの病院があるとします。
 そこで、そこに通っている患者さんがたに協力をしていただいて、
 できるだけ多くの......少なくとも、その病院に通っている側弯症患者さんの
 6割以上のかたに登録していただいて、経過を記録していきます。

 年齢、性別はもとより、基本的な背景を網羅しながら、経過とともにその
 患者さんがどういう結果を得たのか。それをデータとして蓄積していきます

 データが分析にたるだけの数量集まったら、統計解析処理をします。

 その結果、何が見えるか、

 単純な言い方をすれば、答えは、
 •AとBとではA(またはB)のほうが治療成績は高かった
 •AとBとに差は見られなかった
 •文献値などと比較した場合、AもBも低かった

 大きくいえば、この三種類のどれかになります。
 患者さんから見たら、AとBとのどちらかが成績が高いという結果が見えたら
 そこが「患者さんへの第一の推薦病院(医師)」ということになります

 もちろん、このような症例登録、症例解析には専門能力(プロ)の力をお借り
 する必要がありますが、しかし、一番重要なことは、データが集まらなければ
 何も見えない。ということなのです

 このような活動の受け皿になりえるもの

 それが患者会という存在であり、

 そして、それにもまして、大切なのは、

 患者さんがたのなかに、そういう研究活動に協力してもよい
 積極的に協力するんだ、という
 
 そういう風潮、流れがこの日本に生まれるかどうかなのですね



 私の残された人生を、そういう活動に費やすことができたら

 それが夢です

august03

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