
(H19年7月4日追記 : この項は、august03の意見を書かせていただきました。
でも私は医師ではありませんので、医学的に誤解や誤りが含まれている可能性は
ありますので、どうかそのことを考慮されてお読みいただきたいと思います。)
..............................................................
治療について (保存療法~手術治療)
ここでは、治療時期について整理していきたいと思います。
以下に記載しますのは、現時点(平成19年2月 25日)での私の「理解」に基づいた
ものです。まだまだ勉強不足のため、下記内容も後日訂正することもありえます
こと、どうかご了承ください。
また、次の点にご配慮ください。
1 : ここに記載する内容は、文献、専門書、ネット情報等から得られた
ものですが、あくまでも「一般的知識としての参考」に過ぎません。
早期発見と、早期治療開始がお子さんの側弯症治療の大原則です。
その為には、絶対に側弯症専門医師を訪れ、診察してもらうことが必須
です。全国の側弯症専門医師は、次のURLから知ることができます。
日本側弯症学会 http://www.sokuwan.jp/
2 : 地域によっては、小学校/中学校での側弯症検査を実施していないとこ
ろも存在するようです。お子さんの身体の変化に気づかれるのは、母親
が一番敏感だと思います。一月に一度は、お子さんの身体をじっくりと
観察して見ることをお勧めします。
年齢と変形角度と治療方法について
添付は「Bradford治療チャート」と呼ばれる、治療時期とその内容を
ビジュアルにした表です。文字よりも、この表のほうが感覚的に病態と
治療時期を判断しやすいと思います。
ただし、この表を見る場合も、幾つかの注意点があると思います。
◇ 表は目安であって、「標準という概念」でとらえることはできません。
◇ 側弯症と呼ばれる疾患も、実はその内容は幾つにも分類されるものです。
患者さん個々の状態 ~原疾患、年齢、変形の進行度(スピード)、併発する病気
etc ~によって、手術時期あるいは、装具療法の継続/終了時期は異なることは
当然ありえます。
側弯症専門医師とよく相談し、指示を仰ぐことをお勧めします。
◇ 変形した脊柱、胸郭等を手術によって外科的に矯正治療する目安は
コブ角50度~60度と言われているようです。
12歳以下のこどもの場合、60度以上にならないと手術をしなくてもいいよう
に、この表から「見える」かもしれませんが、それは手術をしなくても良いの
ではなく、現状の医療機器では「手術ができない」為に、このような表が生ま
れたのだと思います。現状の手術は「脊柱固定術」と呼ばれ、金属ロッドで
脊柱を固定して行います。このとき、10~12歳前のこどもに手術をすると、
固定された脊柱はそこで骨としての成長が強制的に止められてしまうため、
つまり、こどもは「背が伸びない」という状態になります。
そのような状態にこどもを陥らせないために、できるだけ脊柱固定術の時期を
遅らせたい、先延ばしにして、「成長期」が終わってから手術したいという考
えから、このような表の形式となっているのだと思います。
◇ この表からは80度を超える変形というものが存在しないようにも見えますが、
現実には、80度を超えて進行する変形は存在します。そのような場合は、
たとえ10歳未満のこどもであったとしても、脊柱固定術によって変形を矯正す
る必要があります。矯正しなかった場合は、肺のスペースがなくなり、肺が押
しつぶされる状態となり、呼吸ができない状態(呼吸不全)に陥ります。
他の重篤な病気のように直ちに死に至るものではありませんが、肺成長が止め
られているために、徐々に体力が弱まり、肺炎などを併発して死に至ることが
ありえるようです。
現状では、そのような幼児期小児期のこどもで、どうしても、複数の椎体に
わたって脊柱変形矯正が必要な場合には、Growing rod(グローイングロッド)と
呼ばれる金属ロッドで固定術が行われているようです。
……この手術は、側弯症専門医師以外には不可能です。
このGrowing rod(グローイングロッド)にも特徴があり、こどもの成長に併せて
デバイスを延長することができる構造になっています。しかし、このデバイスで
全ての症例に対応できるわけではありません。インフルエンザにも、A型やB型が
あり、それぞれにA型用のクスリ、B型用のクスリがあるように、側弯症にも、
そのデバイスで対応できる型とできない型があるのです。
VEPTRが国内のこどもたちに必要なわけはそこにあるのです。
でも私は医師ではありませんので、医学的に誤解や誤りが含まれている可能性は
ありますので、どうかそのことを考慮されてお読みいただきたいと思います。)
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治療について (保存療法~手術治療)
ここでは、治療時期について整理していきたいと思います。
以下に記載しますのは、現時点(平成19年2月 25日)での私の「理解」に基づいた
ものです。まだまだ勉強不足のため、下記内容も後日訂正することもありえます
こと、どうかご了承ください。
また、次の点にご配慮ください。
1 : ここに記載する内容は、文献、専門書、ネット情報等から得られた
ものですが、あくまでも「一般的知識としての参考」に過ぎません。
早期発見と、早期治療開始がお子さんの側弯症治療の大原則です。
その為には、絶対に側弯症専門医師を訪れ、診察してもらうことが必須
です。全国の側弯症専門医師は、次のURLから知ることができます。
日本側弯症学会 http://www.sokuwan.jp/
2 : 地域によっては、小学校/中学校での側弯症検査を実施していないとこ
ろも存在するようです。お子さんの身体の変化に気づかれるのは、母親
が一番敏感だと思います。一月に一度は、お子さんの身体をじっくりと
観察して見ることをお勧めします。
年齢と変形角度と治療方法について
添付は「Bradford治療チャート」と呼ばれる、治療時期とその内容を
ビジュアルにした表です。文字よりも、この表のほうが感覚的に病態と
治療時期を判断しやすいと思います。
ただし、この表を見る場合も、幾つかの注意点があると思います。
◇ 表は目安であって、「標準という概念」でとらえることはできません。
◇ 側弯症と呼ばれる疾患も、実はその内容は幾つにも分類されるものです。
患者さん個々の状態 ~原疾患、年齢、変形の進行度(スピード)、併発する病気
etc ~によって、手術時期あるいは、装具療法の継続/終了時期は異なることは
当然ありえます。
側弯症専門医師とよく相談し、指示を仰ぐことをお勧めします。
◇ 変形した脊柱、胸郭等を手術によって外科的に矯正治療する目安は
コブ角50度~60度と言われているようです。
12歳以下のこどもの場合、60度以上にならないと手術をしなくてもいいよう
に、この表から「見える」かもしれませんが、それは手術をしなくても良いの
ではなく、現状の医療機器では「手術ができない」為に、このような表が生ま
れたのだと思います。現状の手術は「脊柱固定術」と呼ばれ、金属ロッドで
脊柱を固定して行います。このとき、10~12歳前のこどもに手術をすると、
固定された脊柱はそこで骨としての成長が強制的に止められてしまうため、
つまり、こどもは「背が伸びない」という状態になります。
そのような状態にこどもを陥らせないために、できるだけ脊柱固定術の時期を
遅らせたい、先延ばしにして、「成長期」が終わってから手術したいという考
えから、このような表の形式となっているのだと思います。
◇ この表からは80度を超える変形というものが存在しないようにも見えますが、
現実には、80度を超えて進行する変形は存在します。そのような場合は、
たとえ10歳未満のこどもであったとしても、脊柱固定術によって変形を矯正す
る必要があります。矯正しなかった場合は、肺のスペースがなくなり、肺が押
しつぶされる状態となり、呼吸ができない状態(呼吸不全)に陥ります。
他の重篤な病気のように直ちに死に至るものではありませんが、肺成長が止め
られているために、徐々に体力が弱まり、肺炎などを併発して死に至ることが
ありえるようです。
現状では、そのような幼児期小児期のこどもで、どうしても、複数の椎体に
わたって脊柱変形矯正が必要な場合には、Growing rod(グローイングロッド)と
呼ばれる金属ロッドで固定術が行われているようです。
……この手術は、側弯症専門医師以外には不可能です。
このGrowing rod(グローイングロッド)にも特徴があり、こどもの成長に併せて
デバイスを延長することができる構造になっています。しかし、このデバイスで
全ての症例に対応できるわけではありません。インフルエンザにも、A型やB型が
あり、それぞれにA型用のクスリ、B型用のクスリがあるように、側弯症にも、
そのデバイスで対応できる型とできない型があるのです。
VEPTRが国内のこどもたちに必要なわけはそこにあるのです。