アトリエ 籠れ美

絵画制作、展覧会、美術書、趣味、その他日常の出来事について
平成27(2015)年5月4日より

普段から画材店へ通う

2017-04-07 06:13:30 | 画材、技法、芸術論、美術書全般、美術番組
 今回は自省を込めて。私は普段油絵制作やスケッチをしていますが、必要な画材を切らしたときにしか画材店へ行きません。どこで買っても別にいいんですが、主に新宿の世界堂本店へ行っています。どれぐらいの頻度で行っているのか、計ったことがないので正直よくわかりませんが、年に数回、おそらく2ヶ月に1度は通っているのではないでしょうか。

 しかしながら、作家が書店へ頻繁に通うように、画家も頻繁に画材店へ通うのが望ましいと私は思っています。しばらく行かないでいると、知らない油絵具が店頭に並んでいるのに遭遇することはよくあります。それがホルべインの高品位油絵具ヴェルネだったり、クサカベの微香性油絵具ゼファだったり、大地の油絵具だったりします。毎回、店頭で「えっ?何これ」と思って実物をしげしげと見て、慌てて無料配布のチラシをもらって帰ってきます。

 本屋じゃないんだから、本屋なら立ち読みもできるし、気軽に立ち寄れるが、画材店はそうもいかないじゃないか、何か買わないとばつが悪いじゃん、というところはありますが、それでもやはりできれば隔週、最低でも月に1回は覘いてみるべきでしょう。作家が本屋に行くのが仕事であるように、画家にとって画材店に行くのは仕事であるという自覚が必要だと思うわけです。

 そうしないと本当に必要な情報を見落とすことになりますし、新画材の情報はできるだけ早く知っておいて損はありません。だから私は水彩紙のワットマンを買いに行ったら、廃止になっていたことを知り、店頭で呆然としましたし、フナオカが倒産したことも随分後になってから知りました(これ、本当の話)。

 今や画材もネット通販で買う時代になりましたが、やはり多少遠くても通えるんだったら、画材店へ、つまり実店舗へ行く方がいいです。やはり実物を手に取って見るのが大事です。写真と実物では印象が大きく違います。特にその重さまでは写真では実感できません。

 と偉そうに書いてみても、この記事を書いている当人が画材店へそんなに行っていないんだから、どうしようもない。これから私も画材店へ通おうと思います。

 付)私は東京在住なので、都内の画材店巡りというのも悪くないと思っています。行ってみたい画材店がいくつかあるので、これを機会に行ってみるつもりです。

 注)新画材の情報は、月刊の美術雑誌に広告が載りますから、画材店が近くにない場合、毎月美術雑誌に目を通すという手もあります。「美術の窓」を薦めます。あまり本屋で見かけない雑誌ですが、大型書店か図書館に行けば置いてあると思います。