
クリスマスが過ぎ、一段と寒さが厳しくなってきた今日この頃。18世紀の人々の防寒対策はどうだったのか検索してみた。
手を暖める目的で16世紀から20世紀前半まで、マフ(muff)と呼ばれる両端の開いた円筒形の防寒具が使用された。17,18世紀には男女共使っていた。素材は毛皮、またはシルクなど。
↓ マダム・ソフィーの肖像画。フランス。1762年。
↓ 時代が下るにつれ、マフは大きくなっていた。次はル・ブラン夫人が1787年に描いたMadame Mole Reymondの肖像画。マフはキツネの毛皮製?マフの中で、両手はどうなっているのだろう?
↓ コートとお揃いのマフ。Mrs. Wilbraham Bootle, 1781年。
↓ 男性も使っていた。1778年。大きすぎて、日常生活の邪魔にならなかったかな?オスカルは「こんなもの着けたら、王妃さまをお守りすることなんてできない!」と言って、マフを使わなかったのではないだろうか?
↓ 老いも若きも…。こんな小さな子ども用のマフも。Nicole Ricardの幼少期。18世紀。
↓ Ivan Argunov夫人。1768年。
↓ 猫もマフの中で、ぬくぬくと暖まっていたらしい。
↓ ルイ16世時代のマフ。
↓ 18世紀、フランスのもの。
↓ 1680年~1690年、フランス製。
↓ 1799年製。素材はシルク。
16世紀から19世紀、貴族の女性たちは自分では何もしなくても、侍女や召使、御者たちが身の回りの世話をすべてしてくれた。だから手を出す必要がなかった。20世紀に入りマフが廃れていった理由の1つは、これを着けていると両手の自由が利かないので、自立した生活が送れないからだろうか?マフに両手を入れていたらドアは開けられないし、バッグから物を取り出すのに非常に不便。時代と共に、マフは手袋に取って代わられたと思う。
読んでくださり、どうもありがとうございます。
いいな=とあこがれていた時期がありました
でも、今はとてもこんなもの使えないわ!!と・・・・
両手がふさがったままでは怖くて歩けません
最近は 寒くてもポケットに手を入れることもしないように注意しています
なんとならば・・・年齢が加算されるとともに足元が怪しくなって、バランスがとりにくくなってくるので・・・こけやすくなる・・・
「マフ」を見ると・・・これに憧れていたころを思い出します
指先があったまって・・・いいでしょうね
家でゆっくりできるときなら・・・使ってもいいかな♪♪
私も子どもの頃、マフに憧れました。池田先生は「オル窓」でアルラウネを描く時、マフに両手を入れた姿をたくさん登場させていたように思います。でも現実問題として、マフに手を入れればかばんなどは持てないし、伽羅さまが仰るように、体の重心が前に来てしまい、雪道を歩くには危険です。
おしゃれを極めるには現実を無視し、不便や不自由を受け入れないとダメですね。やはり私は5本の指が使える手袋がいいです。
こんばんは。あったかいマフの件のつぶやき、ありがとうございました。
りら様同様、O様はきっと日常的には使わなかっただろうと思う反面、恋人同士になってからの二人がマフの中で手を繋ぎ合っている姿を想像してしまい(本当に妄想は、どこからでも生まれますWWW)一人ニヤけております。
用途は違うけど、マフってマフラーの語源なんですかね?
さてさて。今年も色々お世話になりました。
また、来年もしつこくお邪魔させていただきます。
頼りにしております(あれぇ???)
お身体にお気をつけて良いお年をお迎えください。
おれんぢぺこ
>最近は 寒くてもポケットに手を入れることもしないように注意しています
私が小学生の頃(大昔です…)、
転んだときに危ないから、ポケットに手を入れてはいけないと、
朝礼で、校長先生がおっしゃってました(笑)
>恋人同士になってからの二人がマフの中で手を繋ぎ合っている姿を想像してしまい(本当に妄想は、どこからでも生まれますWWW)一人ニヤけております
あぁ、さすがおれんぢぺこさま!そこまで考えませんでした。そうか、offの時、二人で一つのマフに手を入れて…フフフ、物語が生まれそうですね。
>マフってマフラーの語源なんですかね?
マフラーとは「包む、覆う」を意味するmuffleから来ているそうです。暖めるために包むことから防寒具としてのmufflerに繋がりました。muffleをさらにさかのぼると、古いフランス語のmoufleになり、muffの語源もこの語に行き着くそうです。
私もおれんぢぺこさまのSSの続きを、楽しみにしています。秘蔵庫から何が飛び出すか期待しています。おれんぢぺこさまのような、綿密で丁寧な文章をかける方が羨ましいです。
来年もどうかよろしくお願いいたします。良い年をお迎えくださいね。
>転んだときに危ないから、ポケットに手を入れてはいけないと、朝礼で、校長先生がおっしゃってました(笑)
あぁ、私も同じような覚えがあります。似た経験を持つ人が、案外いるのではないでしょうか?
マフ!
私も池田先生の作品で知ってから憧れ、父がヨーロッパへ行っていた時におねだりし、嫁いだ今も手元に持っております。
りら様の記事を拝見し、久しぶりにタンスから出して見てみました!
長さ30センチくらいの小ぶりのものなのですが、手を入れる筒の中は、サテン地の裏地がたっぷり使われていて、表の毛皮は亜麻色の兎革でしょうか?? その裏地には、タッセルのようなより合わせた紐がループしたものが取り付けてあります。そして、毛皮の外革には、ポケットがあって、ちょっとしたハンカチや小銭入れなどが入ります。バッグのような感覚で持っていたのかもしれません。
残念ながら、そのマフのメーカーを表すものは何一つ縫い付けておらず、
どこの国でいつごろ作られたものかをたどる手がかりはなかったのですが…。
でも、どうしてもマフが欲しかった私の為に、父があちこち探しまわって買ってきてくれたものには変わりません。
こたつで丸くなっていネコちゃんのようなマフをこれかも大切にしたいと思います。(若い頃は、そのマフをしてお出かけもしていました!びっくりでしょう?(笑))
今年も残すところあと2日!! 一番忙しい時期ですね。
りら様の探究心あふれる記事に、いつも驚きと感動をいただきました。
本当にありがとうございました。
また、来年も引き続き、たのしく、発見に満ちたりら様のブログを楽しみにしております!!
ライラックさま、本物のマフをお持ちなのですね。素晴らしい!お嬢さまのリクエストに応えるため、ヨーロッパでマフを買い求めたお父さまの深い愛情を感じます。
>毛皮の外革には、ポケットがあって、ちょっとしたハンカチや小銭入れなどが入ります。バッグのような感覚で持っていたのかもしれません
手にとることができる、本物をお持ちの方にしか書けない内容です。マフがバッグの役割も果たしていたなんて!確かにちょっと何か入れられるポケットがあれば、便利ですよね。
>若い頃は、そのマフをしてお出かけもしていました!びっくりでしょう?(笑)
たまにはマフに外の空気を吸わせてあげたらいかがでしょう?ライラックさま、この冬はマフを着けてお出かけされてみては?転ばないようにお気をつけください。
何だかマンネリ気味ではないかと思うブログですが、よろしければ来年もお付き合いください。ライラックさま、良い年をお迎えください。
>防寒具でマフを身に付けてる人、見たこと無いですね
現代では実用的ではないですよね。マフに両手を入れると、何もできないですから。逆に言うと、マフを着けられるのは、自分では身辺のことを何もしなくてよいステイタスの象徴でしょうか?
>確か、スペインの王女マルガリータの肖像画(青いドレスのです)で、左手に持っているのがマフだと聞いた事があります
そうなのですね。当時マフは、王侯貴族しか着けなかったのではないかと思うのです。ですから肖像画にも小道具としてさりげなく描かれたのかもしれません。