Vばら 

ある少女漫画を元に、エッセーと創作を書きました。原作者様および出版社とは一切関係はありません。

おしゃれと実用と…17~18世紀の手袋

2016-12-29 20:30:16 | つぶやき

 「ベルばら」では、オスカルが手袋をはめる場面と外す場面がある。

↓  三部会開催が決定。オスカルは明日から休暇だけれど、フランス国内ではあちこちで軍隊が反抗にあい、衛兵隊隊長として心穏やかではいられない。ばあやに手袋を取ってくれるように頼むオスカル。

↓  このきりっとした表情が好き。

↓  1789年6月。三部会の会場警備を終えて、バサッとテーブルに手袋を放るオスカル。軍人だから常に着用するか携帯していたはず。素材はおそらく皮。

 森アーツセンターにもマリー・アントワネットが使用した長手袋が展示されている。素材は子ヤギの革で幅4.3cm、長さ8.5cm。指の細さにびっくり。

 17~18世紀ヨーロッパで使用された手袋は、夏物なら主に絹、冬なら子ヤギの皮で作られた。ヤギ皮は触り心地がサラッとしなやかでソフト、しかも薄くて丈夫。使うほどに肌に馴染み型崩れしない。ただ当時、子ヤギの数が限られていたので、とても贅沢な素材だった。ヤギ皮の手袋は現在、アメリカ空軍で使われている。

↓  おそらく1735年頃のフランス製。絹と金糸で装飾されている。

↓  1800年頃のもの。

↓  1630年~1650年、イギリス製。皮に、サテンで装飾。おしゃれに手首を防寒。

↓  1790年~1810年、スペイン製。子ヤギの革。

↓  1740年~1760年。フランス製。こちらは素材が絹なので、春夏のおしゃれ用?

↓  18世紀、フランス製。皮。

↓  1660年、イギリス製。ハンプトンコート宮殿所有。皮にレースの飾り付き。

↓  1690年~1710年。イギリス製。皮に絹で装飾。

↓  1883年、子ヤギの革でできた花嫁のための手袋。サテンとレースの飾り付き。

 ヨーロッパは狩猟が盛んだったから、革製の手袋はさほど珍しくなかっただろう。ただ子ヤギの皮となると、裕福な人でないと所有できなかったのではないだろうか?どんな感触でなのだろう?一度試してみたい。

↓  18世紀フランス製…と言いたいところだけれど、この冬GUの手袋に、ビーズ刺しゅうをしてみました。まだ使っていません。

 この一年、拙いブログを読んでくださった皆さまに本当に感謝します。好き勝手に書いていますが、訪問してくださる方、コメントを書いてくださる方がいるのはとても嬉しいですし励みになります。来年は「ベルばら」連載開始45周年。いったいどんな企画が発表されるでしょう?今年はたくさんのコラボグッズが次々と発表され、だんだん着いていけなくなりました。中には高額な商品もあり、ただただ傍観するのみ。かと思えばトイレ洗浄剤もあり、次に何が飛び出すかわからないのが「ベルばら」コラボなのかも?個人的には週めくりカレンダー復活を希望しているのですが…。

 しばらく年末年始ブログ休業を頂いたのち、また記事を書こうと思います。どうか皆さま、良い年をお迎えください。来たる2017年が、すべての人にとって幸せで平和に暮らせる年になりますように。一年間、どうもありがとうございました。



22 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (bonbon)
2016-12-29 22:11:49
いつも楽しく拝見しています。バラエティに富んだお題で本当に毎日楽しんでいます。ますますのご活躍!
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Unknown (摩利)
2016-12-29 22:57:55
なかなかコメントは残せませんが、本当にほぼ毎日、お訪ねしています。これからも更新楽しみにしております。どうか、良いお年を…。
また来年💕
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bonbonさま (りら)
2016-12-29 23:28:22
 コメントをありがとうございます。

 今年はアントワネットに関する記事が多くなりました。来年はもう少し、オスカルとアンドレに寄り添った内容に触れたいです。お読みいただき、本当にありがとうございます。

 bonbonさま、良い年をお迎えください。来年もよろしくお願いいたします。
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摩利さま (りら)
2016-12-29 23:31:49
 コメントをありがとうございます。

>なかなかコメントは残せませんが

 どうかお気になさらず。読んでいただけるだけで嬉しいです。「マンネリ気味かなぁ?」と思うこともありますが、こんなブログでよろしければ、これからもどうかお付き合いください。
 
 摩利さま、良い年をお迎えください。来年も、よろしくお願いいたします。
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Unknown (マイエルリンク)
2016-12-30 08:43:14
りら様

りら様のblogで、 私の頭の中の引き出しが歴史の豆知識で満たされていく。 本当にありがたいことです。 いつもいつも、その着眼点の豊かさに驚かされつつ、 日々、拝見するのが楽しみで楽しみで・・・

年末年始、ゆっくりとはいかないかもしれませんが、心身共にリラックスしていただいて、又来年も素敵なblog、楽しみにしております。


りら様も、良いお年をお迎え下さいませ。


マイエルリンク
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来年もよろしくお願い致します (あまぞう)
2016-12-30 12:46:03
私自身、本格的にベルばらを知ったのは、BSの再放送がキッカケで、更新が途絶えてしまったサイトが多い中、こちらはオアシスのひとつ。おかげさまで、歴史にも興味を持つようになりました。年明けに、アントワネット展に行く予定です。
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Unknown (まりまり)
2016-12-30 15:01:29
りら様、こんにちは!

ここの所はコメントを残せずすみません。
でも毎日おじゃまさせて頂いては、りら様が書かれる様々な記事の観察眼のすばらしさ、画像の美しさにほれぼれしております!!

そうそう、来年はベルばらのどんな企画が発表されるのでしょうね。
ちょっと先に楽しみがあるのって幸せですよね♪

それではどうぞ、良いお年をお迎え下さい。
来年も楽しみに待っています!
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マイエルリンクさま (りら)
2016-12-30 16:36:10
 コメントをありがとうございます。

 マイエルリンクさま、ご贔屓の宝塚OGさまの公演を今年はいくつご覧になられましたか?来年の出演作は、もう発表されているのでしょうか?

 最近、ブログがマンネリ気味かなあと思うことがしばしば。やめることはいつでもできますが、このまま続けてみようかなと思っています。別にノルマがあるわけでないし、自分のペースで、書きたいことを書いていけばいいかなと。

 マイエルリンクさまも、どうか良い年をお迎えくださいね。来年もよろしくお願いいたします。

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良いお年を (伽羅)
2016-12-30 16:39:53
今年は とても楽しませていただきありがとうございました

私の場合 ずいぶんとモーツァルトとリンクさせての楽しみ方ができたのは「思いのほか」でした

来年は・・・彼の歌曲にも目を向けてみようと考えていますが・・・ちょいちょい浮気もしておりますのでどうなることやら

手袋・・・デコってみようかな

来年も楽しみにしています♪♪♪
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あまぞうさま (りら)
2016-12-30 16:42:53
 コメントをありがとうございます。

 早いもので「マリー・アントワネット展」も、ほぼ会期前半が終了しました。あまぞうさまが行く日が、空いているといいですね。

 「ベルばら」から一時期離れてしまっても、時を経て再会し、その色褪せない魅力に10代の頃より深くハマってしまいますよね。来年も「ベルばら」を通して、たくさんのパワーをもらいたいです。あまぞうさま、どうか良い年をお迎えください。そして来年もよろしくお願いいたします。
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