17音の記録 やぶにらみ

気が向いた時の記録

 俳句・無季の句 川柳と 関連記事

木の葉髪(このはがみ)

2023-11-22 07:50:29 | 日記
一病と長き付き合い木の葉髪

季語 木の葉髪 髪は四季を問わず生え替わるが、夏の紫外線や暑さにより毛髪の成長が阻害され、秋になると抜け毛が多くなる。それをこの季節の木の葉が落ちるのにたとえて「木の葉髪」という。「十月の木の葉髪」ともいい、初冬のわびしさ、人生の哀愁にかようものがある。歳時記抜粋。

例句 いつからの辞書の重さや木の葉髪  福田育子



山茶花

2023-11-21 07:31:38 | 日記
山茶花や老人が押す乳母車

季語 山茶花 ツバキ科。椿に似ているが椿より小ぶりで、晩秋より初冬にかけて紅色あるいは白色の五弁の花をつける。葉は常緑で艶がある。暖地では山野に自生するが庭木や生け垣に植えられているのをよくみかける。山茶花の表記では元来ツバキの漢名「山茶」を用いてのもので、近世初期の歳時記には初冬の季として挙げている。花弁が地面に散り敷いたさまや、寒風にはらはらと散っていくさまは、寂しい中にも風情がある。歳時記抜粋。

例句 山茶花の陽の一片となりて散る  藤村茂美

マスク

2023-11-20 08:30:23 | 日記
川柳
スクせば目は口ほどにものを言い

季語としてのマスクは冬季の乾燥した寒気を防いだり感冒等の病原体の侵入をくい止めるもの。従来の粗い網目のマスクではせいぜい唾液の飛散を抑えるエチケット程度だが最近のものは結核菌やSARSウイルスまで防げる。表情が半ば隠れるので、独特の雰囲気になる。歳時記抜粋。

例句 マスクして念入りにする目の化粧  年森恭子  


冬浅し

2023-11-19 08:24:40 | 日記
とび跳ねる雀らの影冬浅し

季語 冬浅し 冬になったものの、まだ寒さも厳しくなく冬、実際には小春日の暖かな日が多く紅葉も散り残っている。立冬と聞くと身の引き締まる思いに駆られるが、木枯らしが吹き草木が枯れ尽くすまでは、どこかのんびりしたような印象が続くのである。歳時記抜粋。

例句 冬浅き月に向かいて立ちし影  久保田万太郎

花八手

2023-11-18 08:15:47 | 日記
裏庭の小虫集めて花八手

季語 花八手 八手の花の傍題 八手はウコギ科の常緑灌木。暖地では山野に自生するが、庭木にも多く用いられる。2mほどの高さに達し葉が七つから八つに裂けた掌状であることからその名があり、別名「天狗の羽団扇」とも称される。初冬の頃花茎がのびて枝分かれしてその先に黄白色のごく小さな花を球状につける。翌年の初夏に黒い実を結ぶ。冬ざれの住宅地を歩いていると、塀際や裏口の脇などに地味な花をつけているのをしばしば見つける。歳時記抜粋。

例句 踏みこんでもはやもどれず花八ツ手  加藤楸邨