五月雨
五月雨をあつめてはやし最上川 芭蕉
五月雨や小町の里へと向かふ路 拙
夏の温泉は客が少ない。しかし、梅雨時は比較的客足が多い。拙宅から小町の里へは山越えで二時間わ必要とする。山道では垂れ込めた雲や多くのトンネルが待ち受けている。途中には温泉街が三つもあるのだが、小町の里と聞けば浮気もしたい。長雨に小町も鏡を見ていることだろう。
五月雨をあつめてはやし最上川 芭蕉
五月雨や小町の里へと向かふ路 拙
夏の温泉は客が少ない。しかし、梅雨時は比較的客足が多い。拙宅から小町の里へは山越えで二時間わ必要とする。山道では垂れ込めた雲や多くのトンネルが待ち受けている。途中には温泉街が三つもあるのだが、小町の里と聞けば浮気もしたい。長雨に小町も鏡を見ていることだろう。
もともと句会の主へ贈る発句の中では「涼し」であったものを後で編集した紀行文では「はやし」と改めたと読んだことがありますが、「はやし」には臨場感がありますね。芭蕉の旅を追ったテレビ番組で、最上川下りの渡し場あたりの景色がでましたが、阿部さんは地元だから体験したことがおありでしょう。俳聖ともなればこれは俳句というより東北のモニュメントだと思います。
五月雨や小町の里へと向かふ路 阿部
小野の里は小野小町出身の地と思われる。『拙宅から小町の里へは山越えで二時間わ必要とする。山道では垂れ込めた雲や多くのトンネルが待ち受けている。途中には温泉街が三つもあるのだが、小町の里と聞けば浮気もしたい』という作者の注を拝見すると、それは小町伝説の代表的生誕地とされる秋田県湯沢市ではないかと思う。山道を車で二時間はかかるとすれば60~70キロぐらいはあるのであろう。小町という絶世の美女で歌人ゆかりの地へ向かって、雨に濡れる新緑の山道をドライブするのはさぞかし気持のいいものであろう。ましてや途中に温泉街が三つもあるのだから、心身ともにリフレシュされる旅となるに違いあるまい。
ご明察のとおり小町の里は湯沢市です。真偽の説はいろいろとありますが、それはさておき、拙宅より行く途中には
東鳴子・鳴子・鬼首の温泉街脇のバイパスを通過します。
黒糖398号線です。湯沢にも沢山温泉地はありますが、秋の宮というところです。