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麦の秋

2015-05-21 14:17:02 | 日記
麦の秋
 教師みな声をからして麦の秋  磐田由美
 新店舗記憶の奥に麦の秋      拙


 かってこの季節は屋外にでれば、青田があり小高い丘の上は麦の穂が金色に輝いていた。
学校からの帰り道 道端の麦畑の小麦を手で扱いで口にほうりこんでもぐもぐと噛んでガムを作って
歩いた。今はこんな光景は見られない。丘の上にはアパート・道端にはスーパー、そして路にはまいかーが走っている。本当に隔世の感がする。

 誰かさんと誰かさんが麦畑 と悪童が歌った。 

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2 コメント

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麦の秋 (願船)
2015-05-24 18:13:58
    教師みな声をからして麦の秋  磐田由美

 手持ちの歳時記を開くと磐田由美のこの句が出ていた。「教師みな声をからして」から浮んでくるイメージは、学校田で生徒や先生が麦刈りをしている景である。機械を使わず、手で刈っているのだが、珍しい体験に興奮した生徒も先生も大声で笑ったり叫んだりして声がかれるほどになっている躍動感を表現したものと感じるのである。この句の上五・中七からはこれとは異なる場面を想像することもできよう。いずれにしても、麦秋の頃の明るくて活動的な景が浮んできます。

    新店舗記憶の奥に麦の秋   阿部

 今は新しい商店が建っているが、昔そのあたりが麦畑であった頃の懐かしい思い出が次から次と心に浮んでくるという感じを、一読した自分は受けました。 作者が『学校からの帰り道 道端の麦畑の小麦を手で扱いで口にほうりこんでもぐもぐと噛んでガムを作って歩いた。今はこんな光景は見られない。丘の上にはアパート・道端にはスーパー、そして路にはマイカーが走っている。本当に隔世の感がする。』と述べているのを見て
ほんとにそうだなと思いました。小麦を噛んでガムを作った経験がないので、残念ですがその感じは浮んでこないのですが、噛んでいるとだんだん粘ってくるのでしょうか。『誰かさんと誰かさんが麦畑』という歌も知らなかったので調べてみました。スコットランドの詩Coming Through the Rye (ライ麦畑で出会うとき)に由来するものだと分りました。ライ麦畑は子どもたちが走り回って遊んだ懐かしい思春期の思い出の詰まった場所して詩や小説の材料になっています。ぼくの愛読書にアメリカの小説家サリンジャーのCatch me in the
Rye(ライ麦畑でつかまえて)というのがあります。これはライ麦畑そのものはでてきませんが、ニューヨークを舞台にして思春期の高校生の繊細な感受性描いたもので有名です。「記憶の奥に麦の秋」という表現にはさまざまな若いころの思い出が一杯詰まっているのだと痛感いたしました。
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有難うございました (阿部)
2015-05-25 17:07:54
実習田・体験作業のことを思い出しました。初めての子供たちを相手ですし、広い屋外ですから、声をからした教師が沢山いました。
小麦を噛んでいるとグルテンが口中に残り、ガムを噛んだ感触を味わいます。食糧難の頃ですので、口が寂しかったのでしょう。_(味はありません)
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