独白

全くの独白

善悪は混在する

2018-04-06 21:42:46 | 日記
先日快晴に誘われて自転車で山の方へと行って来た。天気予報でもそう言って居り、前の日が極端に暖かかったが故もあって私の予報にも出ていたのではあるが、それにしても寒かった。
 愛(自転)車モーグ(愛称)に乗り始める数年前迄、自転車には滅多にしか乗らず、母の物を借りていたので、スポーツ自転車に乗るのは子供の砌以来であった。自転車乗りの良く使って居るパッド入り指出し手袋を自転車店で見ても、興味は無かった。素手で乗り出したものの初日で懲りた。手首に痛みが出たのである。爾来モーグに乗る時パッド入り指出しは、欠かさない。
 その日もそれをして出たが、当たる風の冷たさに耐えられず、すぐに止めてフリースの物を重ねた。
これはバドワイザーのノヴェルティではあるが、なかなかの優れ物で重宝している。薄いのに温かくて丈夫である。
モーグ用に使い出した時既に、母が自転車で数年使って居た物なのである。只ダブダブで、見掛けだけが好くない。
併し実用上は頗る好い。レヴァを握る時いちいち視線を遣る事は無い。ブカブカでも嵩張らなければ握る妨げにはならないのである。
真冬に一日乗っていて、足が冷たいと感じる事があっても、手は冷たいと思った事は無い。
 此を着けて寒さ冷たさは免れたが、風も吹くので捗らない。
時間の掛かってしまうのは如何ともし難いが、足に不要の力が掛かるのは、運動に成って良いと、考える事にしている。
殊に今はまだ、奥の方へは雪があって入れない。
例年のように、出るたびに山々を見渡して、消えた辺りから高い所へ高い所へと、登って行っている段階であり、そういう点での物足りなさを風に補って貰っていると、諦める他は無い。
 念入りに防寒着の支度をして来て良かったと、安らかに昼食を摂り乍ら景色を見る。遙か彼方迄さやかに見渡せる。
家からは前日もそうであったが、年に数回、剱岳、立山などが見える。が昼頃になると、雲や霾に隠れてしまう事が多い。
この日のようにいつ迄も展望の保たれて居る事は、そう無い。風が霾等を吹き払ってくれるのであろう。
 風も雨も雪も、不都合な事物だけを齎すものでは無いのである。
 人間でも又、生まれてから死ぬ迄、悪い事ばかりをし通して逝く者はあるまい。
どんな極悪人も少なくとも誕生の瞬間位は、周囲に幸福を齎す事が出来ようというものである。