独白

全くの独白

住民投票

2017-02-02 15:34:54 | 日記
出来るだけ毎朝、浜辺を走る事にして居る。タイムは気にしないので、走っている間は無心で居られる。ので考え事をする時間を兼ねている。
ここ何日も脳裡でもがいて居る事があり、今朝も続きを考えていると漸く暗闇の先に明かりが見えた。呼応するように霰の降る空に晴れ間が見える。大論文でも仕上げたような幸福を感じた。こんな細やかな事でこんな幸福感を得られるのであるから人間で在る事は有り難い。反面極浅い谷に入り込んだだけで泉下にでも落ちたように落ち込んだりする事もあるから人間とはつまらないものでもある。
そんな些細な日常には地方の政治が深く関わって居る。
ある市長のある施策に反対する人が結構居て、然るべき手続きが踏まれて住民投票が行なわれる事に成った。決まった際に市長は「投票に行かないのも意思表示の手段の一つです」と言った。投票率が五割以下なら開票されない事に成って居るのである。
此の市長は以前にも似たような事で市民の一部に反対されて、予定を中止した事がある。その時は東北のゴミを引き取って処分しようとしたのである。私の住む所ではないが、その頃から私は此の市長に好感を持って見て居る。その所為もあってこの発言にも心中で賛同したが良く考えてみると三つの点で不味い。
先ず矢張り民主主義の旗の下にある指導者として言って良い事ではない。
次に戦術としても芳しくない。競り合う中で投票が成立した時に賛成者が少なくなってしまって、意図に反して反対と決まってしまう恐れがある。詰まり支持者の投票に行かぬ事は諸刃の剣であり自身の首を斬ってしまう事にも成りかねない。
更に住民の真意が正しく読み取れない。市長の勧めに依り投票しなかった人がどれ位居たのかは推測するしかなく、折角の投票が事態の解釈を複雑にする為の役にしか立たないものに成り下がってしまう。