独白

全くの独白

人間も自身の属性に拘束されている(関係と選択の⑧)

2017-02-07 15:11:37 | 日記
無論人間も例外ではない。
黄金の色は高性能の顕微鏡の様な物で見ると、赤みが勝っており肉眼の下の黄金色とは違うそうである。黄金のそのような色を嘗ての人間は知らなかった事に成るが、将来、より性能の良い顕微鏡が出来た時どのように見えるかを現代の吾人が知ることも又無い。
「宇宙」には幾つかの意味がある。その中で通常何気無く言及される時の「宇宙」は、百五十億年弱前に誕生したと今では考えられて居り、今のところは考えられている「宇宙」である。ではその「宇宙」はどのような場で誕生したのであろうか?誕生して現に見えているからには「果て」が在ると思うのが自然であるが、その「果て」の外はどのように成っているのであろうか?結構妥当な名に、「宇宙」の意味の一つでもある「万物を包容する空間」があるが、これは単なる「名」でしかない上に異なる範疇の用語である。通常の「宇宙」を対象とする「天文学」等では「名」さえ無かろう。有るのかも知れないが衆知の外である。敢えて名付けるなら「宇宙の外に在って吾人の全く知らないところ」とでもするしか無い。
そして名に現われた様に、そこに就いての何かをさえ知っている者は現代の吾人の中には一人も在るまい。
事程然様に、どのような形ででも認識と言うような事をし得ない事物に就いて人間は、名を称して言及する事すら出来はしない。
地上の主を自認するかの如き吾人にして猶、何処まで行っても畢竟は、自身の掌で右往左往しているに過ぎないと言ってよかろう。(続く)