初日が明けたという記事の次が、終わりましたの報告。
その間に何があったのかこそ皆様の興味があるところでしょうが、それは観に来てくださった方々に伝わっていれば良しという事で。
今回は劇団化した直後の演目制作であった為、「これまでの手法の再確認」と「今後の方向性を探る」、その両方を試してみたいという経緯もあり。
「豚にも程がある」は2013年夏に、まずタイトルだけ存在していました。
劇団員の藤川英希との会話の中から生まれた妙に気になるこのフレーズが元であり、その後に様々な要素を追加。頭にあったのは「悪ノリのキャラで若松綾子が暴れる」だけで、上演はもっと先の時期を見越していました。
その後、本来「まめ芝。その陸」に向けて準備していた当初の演目のキャストを揃えるのが難航した末、土日と月曜とで異なる別の2演目を用意しようと決めました。そして「豚にも程がある」のキャスト決定も割と難航。まめ芝。事務局に演目情報を報告する期日一週間前の時点で決まっていたキャストは4人中2人。その後、十河くんと岡部の出演が決まります。
結果的に、自分との付き合いの長い人々が集まる座組みとなりました。
十河くんとは12年、若松さんとは8年、岡部とは5年。各々に繋がりはなく、年齢も経歴も感覚も何から何まで別々の人々。それが演目を通じて一つのものを作り上げる仲間となってくれた事に感謝します。
脚本を書いたのは12月2日(月)・3日(火)。
本業である演技講師としての勤務を入れていない為、月曜と火曜に書き物をする事が多いのです。
序盤に笑わせて登場人物の好感度を上げておき、終盤の深刻な状況での感情移入を誘う。とてもベタな構成だったと思いますが、笑いに頼り過ぎて空振りしてしまうとその先を観る気がなくなる危険性も。今回に関しては自分から若松さんへの信頼あってこそ成立した構成です。熱量のある役柄でも勢いではなく勤勉さで理解に落とし込んで演じる十河くんの存在も、以前はなかなか役を掴めなかった岡部と今回は初めての稽古から通じ合えていたのも、前向きに制作をしていけた大きな要因となっていました。
演出で意識していたのは、シーンが進む度に暗転なしで即座に場所と時間が飛ぶ見せ方をしてスピード感を出しつつ、会話のテンポを前半は速めに後半は遅めに。観てくださった方から前半と後半とで別の演目の様な温度差だったという感想を頂き、見せたい見え方になっていて何よりでした。
分かりやすいハッピーエンドが好きでないのでああいった形のラストにしました。
確実な答えを明示しないのは投げ出しや逃避ではなく、そこまで観てくださった観客の皆様それぞれの想像力で答えが見えるようにしたいが為の余白です。あの人々の問題は何も解決していないけれど、だからといってその先が1日24時間ずっと不幸なままでもないはず。
最後に。
これが舞台側から見えていた景色。
その間に何があったのかこそ皆様の興味があるところでしょうが、それは観に来てくださった方々に伝わっていれば良しという事で。
今回は劇団化した直後の演目制作であった為、「これまでの手法の再確認」と「今後の方向性を探る」、その両方を試してみたいという経緯もあり。
「豚にも程がある」は2013年夏に、まずタイトルだけ存在していました。
劇団員の藤川英希との会話の中から生まれた妙に気になるこのフレーズが元であり、その後に様々な要素を追加。頭にあったのは「悪ノリのキャラで若松綾子が暴れる」だけで、上演はもっと先の時期を見越していました。
その後、本来「まめ芝。その陸」に向けて準備していた当初の演目のキャストを揃えるのが難航した末、土日と月曜とで異なる別の2演目を用意しようと決めました。そして「豚にも程がある」のキャスト決定も割と難航。まめ芝。事務局に演目情報を報告する期日一週間前の時点で決まっていたキャストは4人中2人。その後、十河くんと岡部の出演が決まります。
結果的に、自分との付き合いの長い人々が集まる座組みとなりました。
十河くんとは12年、若松さんとは8年、岡部とは5年。各々に繋がりはなく、年齢も経歴も感覚も何から何まで別々の人々。それが演目を通じて一つのものを作り上げる仲間となってくれた事に感謝します。
脚本を書いたのは12月2日(月)・3日(火)。
本業である演技講師としての勤務を入れていない為、月曜と火曜に書き物をする事が多いのです。
序盤に笑わせて登場人物の好感度を上げておき、終盤の深刻な状況での感情移入を誘う。とてもベタな構成だったと思いますが、笑いに頼り過ぎて空振りしてしまうとその先を観る気がなくなる危険性も。今回に関しては自分から若松さんへの信頼あってこそ成立した構成です。熱量のある役柄でも勢いではなく勤勉さで理解に落とし込んで演じる十河くんの存在も、以前はなかなか役を掴めなかった岡部と今回は初めての稽古から通じ合えていたのも、前向きに制作をしていけた大きな要因となっていました。
演出で意識していたのは、シーンが進む度に暗転なしで即座に場所と時間が飛ぶ見せ方をしてスピード感を出しつつ、会話のテンポを前半は速めに後半は遅めに。観てくださった方から前半と後半とで別の演目の様な温度差だったという感想を頂き、見せたい見え方になっていて何よりでした。
分かりやすいハッピーエンドが好きでないのでああいった形のラストにしました。
確実な答えを明示しないのは投げ出しや逃避ではなく、そこまで観てくださった観客の皆様それぞれの想像力で答えが見えるようにしたいが為の余白です。あの人々の問題は何も解決していないけれど、だからといってその先が1日24時間ずっと不幸なままでもないはず。
最後に。
これが舞台側から見えていた景色。