リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

温暖化対策:大気中の二酸化炭素を除去する技術

2019-03-08 | 一般
地球温暖化の対策として二酸化炭素の排出抑制のための努力が続けられているが、大気中の二酸化炭素を分解したり除去したりする研究も進められている。
植物がやっている光合成を人工的に起こして二酸化炭素を有機物にするのが理想なのだろうが、それはまだハードルが高い。
だが植物プランクトンを大量に増殖させて光合成をやってもらうこと(水本他「植物プランクトンを繁殖させて地球温暖化を抑制するには」)ならなんとかなりそうな気もする。
分解できないまでも、大気中の二酸化炭素を地中や海中に封じ込める「二酸化炭素貯留」という技術もいろいろ研究されている(ウィキペディア)。
スイスのクライムワークスという会社は大気中の二酸化炭素を回収するプラントをすでに稼働させているという(GLOBEWIRED)。ファンで吸い込んだ空気を約100度まで熱し、特殊なフィルターでCO2を吸着する仕組み。1年で約900トンものCO2を回収できる。しかも回収したCO2を温室に送って光合成をさかんにすることで野菜の収穫が最大で20%増えるという。
これまで温暖化対策というと二酸化炭素の排出抑制が中心だった。大気中の二酸化炭素を直接除去できるこうした技術がもっと進んでほしいものだ。

関連記事:
「記録的な寒波が「地球温暖化」の反証ではない理由」
「ロシアにとっては地球温暖化はメリットか?」

追記:まだまだ先と思っていた人工光合成の記事を読んだ(朝日新聞2019-7-9)。触媒を使って水を水素と酸素に分解し、ゼオライト膜で水素だけを取り出すのがポイント。できた水素は二酸化炭素(CO2)と反応させればメタノール、さらにはさまざまな有機化合物になる。緑色植物の光合成は水と二酸化炭素からブドウ糖を生成するものだが、この方式は、安定していて反応しにくい(よって分解もしにくい)二酸化炭素からさまざまな化合物を作る反応の出発点となるメタノールを作れるということで「人工光合成」と呼ばれているという。まだ採算性は厳しいというが、実用化が楽しみだ。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ロシアにとっては地球温暖化... | トップ | こんな国会に誰がした? 自... »
最新の画像もっと見る

一般」カテゴリの最新記事