リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

予備校の日本史テキストの一部記述がSNSの批判と自民議員の「問い合わせ」により削除された!

2021-09-14 | 政治
右派による教科書攻撃はいつか副読本や授業中の発言にも向けられると思っていたが、このたび駿台予備校の日本史テキスト『日本史近代1』における竹島や南京大虐殺に関する記述の一部が、SNSでの批判と自民議員の「問い合わせ」を受けて削除が決まったことがわかった(朝日新聞2021-9-14)。
問題にされたのは、竹島について「日露戦争中に日本は独島(トクト)を領土に編入して既成事実化して竹島と命名した」との記述と、南京についての「中国民衆・投降兵・捕虜の虐殺は十数万人以上」などの記述だ。8月29日に竹島の記述がツイッターでやり玉に挙げられた後、自民党の山田宏参院議員はツイッターに、(竹島についてのツイートを引用して)「事実確認の上、対応します」(30日)、(南京事件の記述についての別ツイートを引用して)「これも酷いですね。合わせて駿台に申し入れます」(31日)などと書き込んだ。

31日には山田議員の事務所から駿台に「テキストにツイッターで指摘されているような記述があるか確認したい」などと問い合わせる電話が数回あり、同日、記述の削除が決められた。直接的な理由は「記述に批判的なツイートが多かったことを重くみて」とのことだが、ツイッターでは少人数で炎上を演出できることが知られている(過去ブログ)。20年前から担当講師にらによって毎年改訂されてきたテキストをツイッターでの批判で変えてしまうというのは安易すぎないか。議員事務所からあからさまに削除・訂正の要求はなかったというが、この「問い合わせ」がなければこういう性急な対応はなかったのではないか。

竹島の記述については朝鮮が先に領有していたかのような記述で、「リベラル」の私でも驚いたが、批判ならまだしも、罵倒などになっていなかったか、少人数による印象操作がなかったかどうか、検証が必要だろう。

追記:結局削除は撤回された(朝日新聞2021-10-14)。だが(少人数の人が?)SNSで電凸攻撃を続けるとしたら問題は終わらない。


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ファスト映画の公式版が欲しい | トップ | 値上げを嫌う消費者心理が、... »
最新の画像もっと見る

政治」カテゴリの最新記事