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traditional climbing

クライミングスタイルにうるさいオヤジ系クライマーの日記
 クラック、スラブを愛するクライマー歓迎します。

TNFC2014本戦

2014年02月15日 20時04分18秒 | へなちょこ登山隊

2月8日 大雪 

この日はノースフェースカップ本戦の予選が行われた。

少々の雪ならば大丈夫なように、新しいホイールとスタッドレスを準備していたが、

予想を超える大雪となり電車も動くのかわからない状況のなか、相棒のRIOと応援のU大と

いつもの高1トリオで出かけて行った。 

自分は後から電車で追っかける。 雪のためJRはほぼ全滅。東横線経由でノロノロの西武線。 駅につくともう吹雪。

視界も悪くて、帰りが思いやられる。 万が一電車が止まった時のために、シュラフを持参していた。

 

ぎりぎりでDivision3の開始に間に合った。

RIOとTEPPEI、最初は二人で同じ課題をトライしていたが、完登のペース、得手不得手が異なるので、そのうち一人づつ課題に集中するようになる。

コーチも二人に交互についてくれて、作戦を与えてくれる。 

このカテゴリーは全国から58人も選ばれていて、他のカテゴリーの2倍以上の人数であるため、

並んでいる時間が長く、トライ回数が限られる。 だから捨てる課題、集中する

課題を選ぶのも戦略上大事になる。 

 

 

鉄平 課題その1

 

 

鉄平 課題その2

 

 

鉄平 課題その3

 

今回は垂壁のバランス課題が多く、テツはちょっと苦手なタイプ。 3課題までは順調だったが、4課題目を苦労して落とした後、あと1完登が出ない。 

予想どおり5完登以上が準決勝進出となった。 

 

RIOは5完登 2Kで無事通過。 

 

鉄は惜しくも予選落ち。 明暗を分けた。

本当にコンペは紙一重のチャンスをつかむかどうかだな。 だから面白い。

翌日RIOは決勝に残り、見事に3位を獲得した。

 

 

 

 

横浜PUMP PJCCの兄貴分 RIO&TETSU

 

よき相棒として、ライバルとして高め合っていけ。

 

 

 


ユース外岩講習その3

2014年01月16日 23時05分20秒 | へなちょこ登山隊

はやくも3回目の講習会である。

1月12日 この日は下北グラビティの人たちが、城ヶ崎初ということで、をっちが10人くらい引率してきていた。 これに便乗すべく城ヶ崎へ。

の予定だったが、あちらの朝が遅いということで、朝連を兼ねて宿題を落しに湯河原に寄ることにした。

U大が寝坊してTPとK4郎の2人を連れて8時前に幕岩に到着。

1時間限定で各自の課題に挑戦。 ボルダーは一つの課題をダラダラやっても堕ちるものではない。

集中して短時間に撃つほうがよい結果が出ると思う。アップも含めて1時間ということは実質40分程度だが、コンペのセッションも10課題でそんなものだ。

アップ中にTPの靴ひもが切れた。 朝っぱらから縁起でもねーな。 もうボロボロのミウラで、ひもは根元からちぎれているので、どうしようもない。 スペアシューズは車の中なので、とりあえず締まらない靴でトライ。

 

なんと朝1のトライで完登しやがった。 動画は以下

Subway   2D

 

 

 

よくそんな靴でヒールが外れなかったもんだ。

甘めとは言え、外岩で初の2段をGET。 なんか貫禄も出てきたな。

K4郎はパイプラインのムーブは全部ばらせたのだが、どうしてもヒールが外れてしまい。今日はあきらめる。

移動して城ヶ崎の橋立北の磯に着いたのはお昼前。 をっち軍団と合流。

 

3級課題を登る  K4郎

 

 

やっぱりここは暖かいぜ。 3級~4級でアップしたあと、1級にみんなでトライ。

TP、をっち、K4郎と完登者続出の中、私はカチを抑えきれず、敗退。 

1級課題  テツP

 

午後からはおたつ磯の悟空ハングに挑戦。

K4郎は右フェースの遠いホールドが取りきれず、敗退。

私はリップのマッチまでで、足が切れまくり、敗退。

TPは悟空ハングを3トライで完登したあと、をっちと直上の初段を撃つが、ホールドがわからず敗退。

悟空ハング  1級  K4郎 

 

悟空ハング直上  初段??  テツP  

 

 

帰りにファミリーを除くと変テコな建造物が・・・

そんなところで宴会しようとしてるんじゃないだろうな。 

それにしても、またクレームつけられなきゃいいが。

 


ユース外岩講習その2

2014年01月16日 22時26分53秒 | へなちょこ登山隊

年明けして3日

またも湯河原に行ってきた。 

TPとU大に加え、中学生ではあるが、PJCCのAクラスに所属するK4郎を連れて、正面壁にいった。

昔(10年以上前)に登ったスパイダーマン以来の訪問である。

すっかりアプローチを忘れていたが、最後は正しいトレースに着いた。

 

今日の獲物はバットマン12b。 

ダブルダイノのダイナミックな課題で、10代のイキのいい奴らにはもってこいのルートだと思った。

結果はダメダメ。 

アンダーのガバから両手のダイノで飛びつくが、私とK4郎はホールドに届かず。

U大は鬼リーチで余裕で届くが、まったく止まらない。 ダイノで止めるには辛いホールドだ。

TPは3回目で見事止めたが、その後のムーブが出来ず万事休す。

TRリハーサルでもつながらず、これを3撃したヒロは凄い。

 

TPのダイノ

 

その前後で隣のラナ10b(NP)と10cのボルトルートをやった。 クラックのラナは私のみ登った。

フィンガー~ハンドのジャミングがあるが、下部の6mくらいはノープロとなるので、あまり薦められない。クラック自体はきれいだが、短いのが玉にきず。

 

10cのフェースは上部で非常にバランシーなムーブがあり、こういうのに慣れていないのか、3人の若者はテン山であった。

そして、3時過ぎに貝殻岩に移動。

K4郎は貴船を完登。 U大はパイプラインをバラす。 TPはサブウエイの完登を目指したが、6トライでダウン。 相変わらず体力がない。 ヒール連発のストレニ課題だから、体幹の強さも重要。 次回に持ち越しである。

K4郎のパイプライン

そのソリューション穴空いてるぞ。

 

U大のパイプライン


大晦日はユース連れて

2014年01月01日 09時27分02秒 | へなちょこ登山隊

2013年12月31日

大晦日にはクライミングすると決めている。 大掃除とかなんだとか、家の用事から逃れるため?

いやいや、ちゃんと大掃除も年賀状も済ませたよ。

その理由は?

・その年の締めくくりに相応しい登りがしたい。

・宿題が残っている。

・年末年始は岩場が空いている。

・一部の高速道路以外は道も空いてる。

・催事に関係ないマイペース

 

さあどれでしょう。 

 

まあ若いころから年末年始と言えば長い休みという捉えかたしかなく、雪山にいるか、岩場を徘徊しているかであった。子供が生まれてからは元日は拘束されているが、成長したいまは、それも、もういいかなと思う。

高校1年生を2名引率。

横浜B-Pumpで見かけたことあると思いますが、いつもダラダラだべっている奴らです。 いつもはトリオなのだが、RIOは指故障中で今日は U大とテツPのコンビ。

U大は外岩デビューなので、湯河原幕岩でロープ&ボルダー講習とした。 

朝7時30分到着。 朝練の時間だな。 小僧二人は眠そう。

今日は暖かくなるとの予報だが、朝の気温はマイナス1度だった。 風も強くちょっと萎える。

5.9+でとりあえず、起き抜けの体操がわり。 U大にはビレイも教える。

ダイヤモンドヒップ11aでアップ。 安全を考慮してTRでのトライ。

2回目で完登。

まあこの辺は余裕だろう。 

ATCビレイもエイトノットもすぐにマスターしてしまった。 やっぱりクライミングセンスのいい奴はロープワークも覚えがいい。 

 そろそろ準備OKということで、コンケスタドール 12aに挑戦。

U大は初めてのクセに1便目でTop Out。

「次で決めます」と威勢がよかったが、

結果は登るたびに高度が落ちていき、本人は首をかしげるばかり。 

たぶん、外岩の緊張感で自分でもわからない疲労がたまっていたのだろう。 最初のトライはパワーで持って行けたのだが、体幹を始めヨレが来るとバランスが保てなくなる。

テツPはTRで2回リハーサルしたあと、マスターでRP。 2便目でも行けたかな。

幕岩は短い岩場なので、リードの失敗がグラウンドフォールにつながりやすい。 

経験の少ない人は無理せず、リハーサルしたあとに取りつくほうが無難である。

こいつらはクライミグパフォーマンスは高いけど、リスク管理はまだまだ経験値が少ないので、

見極めがつくまではリードさせない。

さて、リードの部は切り上げて、お待ちかねのボルダーセッション。

一旦車まで戻り、パッドを持って貝殻岩に。

リードの時とは目つきからして違う。 やる気満々。 貴船 (初段)を登るU大。

パイプライン (初段)を登る テツP 

日が落ちてすげー寒いので、親父はもう退散モードなんだが、若者2名は引き上げる気配もない。 

やっぱりテツは強くて、あっさりと 貴船(2回)、パイプライン(3回)を完登。 早すぎて動画回せず。

U大も1時間粘って 貴船を完登。 

サブウェイ (2段)トライ中のテツP 

3トライで2/3まで迫り、次回は落とすんじゃねーか、こいつ。 どーでもいいけど、ダウン脱げよ。

結局7時半から16時半まで9時間の登り納めは終了。 

ままねの湯で温まって、バーミヤンでラーメン食って帰った。

 

何を話してんだろね。

 


へなちょこ登山隊ヨーロッパに行く Firenze編

2013年11月05日 22時04分07秒 | へなちょこ登山隊

ご無沙汰しております。

1か月更新をさぼっておりました。 読者の皆様、お待たせしました。

すでに2か月半が経過し、記憶も飛んでおりますが、へなちょこ登山隊の

イタリア観光編をお送りします。

8月21日早朝6時にシャモニのホテルを出発。 乗合タクシーを手配した関係で、こんなに早い出発となった。 その代わり一人頭30ユーロで済んだ。 

サンジュルベ・ラファイユで単身の女性を拾って、7時過ぎにはジュネーブ空港に到着。 

しかし、ここでのチェックインカウンターが見つからず、右往左往してしまった。 チケット発券はAlitalia航空なのだが、どうやらコードシェア便で、その他大勢のカウンターでの受付であった。

早く空港に到着しすぎたせいもあり、見つけるまでダイブ焦った。 空港で朝飯のサンドをエスプレッソで流し込みながら、ボケーと出発を待つ。

DARWIN航空とかいう、スイスのリージョナル エアラインで機材もサーブ2000というなかなか味のあるプロペラ機であった。

パーサーは日本に住んでたことがあるとかで、楽しいハナシをしてくれた。 途中モンブランの上空を通過し、パノラマも楽しめた。

 

 

涼しいスイスから暑いイタリアに到着。 ここでもタクシーを使う。 イタリアのタクシーにはいい思い出がないのだが、空港のライセンスを持ったタクシーだし、ドライバーのおっちゃんはいい人だった。 いまは市内まで定額で決まっており、ボラれることもないようだ。

今回予約した宿はベッキオ宮殿の目の前で便利ではあるが、非常に人ごみが多い場所である。 ただし宿自体は防音されているのか、とても静かであった。

 

 

 白い木材が基調のモダンな部屋である。 窓がないのがちょっと異様ではあるが、これはこれで涼しげで、くつろぐにはちょうど良い。

なにしろ近年ヨーロッパの夏は異常に暑く、ことに地中海に近いイタリアは40度近くまで気温が上がることがあるという。

今回はそこまでではないものの、35度近い日もあった。 ただし湿度が低いため、石造りの建物に入ると涼しい。

とりあえず日中はできるだけ出歩かないのが賢明ではないだろうか。  

 

それでも午後遅く、ドゥオモ広場などを歩いてみた。

 

久々にみるこの迫力の建築物。 人間てすごいなって思う。 

明日は朝早くからウフィッツィ美術館めぐりだ。 早く寝よう。

 


へなちょこ登山隊ヨーロッパに行く その10

2013年10月07日 22時16分05秒 | へなちょこ登山隊

8月20日 ついにシャモニ最後の夜となってしまった。

イタリアから戻って、すぐに明日の荷造りをして、今夜はちょっと気張ってレストランを予約した。

いろいろ評判を聞いて Le Impossible というカジュアルとコンサバの中間くらいのレストランにした。 ホテルの愛嬌娘、イザベルも絶賛お勧めしてくれた。

 

見た目はモダンでポップな感じの店だが、中に入るとなかなか落ち着いた雰囲気である。 でも店員はマダムを始め、とても気さくでフレンドリー。 楽しく食事が出来た。

 

 

 

最初に席に着いたときは店内はまだ空いていた。 ただ奥のほうにChinaの団体客がいて、非常に騒がしかった。 ここはアジアじゃないんだから、場所をわきまえてもらいたい。同じアジア人として恥ずかしい。 1時間ほどで退出してくれて助かった。

マダムがいろいろと話かけてきて、「日本人はとても礼儀正しくて好きだわ」と言ってくれたのがうれしかった。

 

付だしのピザ。

私の語学力に問題があったのか、ウエイターの高校生17歳に問題があったのか。 MENUを注文したつもりが、すべて単品としてオーダーされており、スープやデザートがついてなかった。

ウエイターの男の子は鉄平と同じくらいかと思ったが、2つ上だった。 「幼く見られるんだけど来年は卒業なんだ」と恥ずかしそうに言ってた。 

こうして親の家業を手伝うとは見上げた青年だ。ウチの愚息も見習ってほしい。 というか社会に触れる貴重な機会だと思う。

 

 

確かアーティーチョークの前菜。

豚肉のグランベリーソースだったかな? 

すでに2か月近く経過しており、アルツな脳はすでにメニューの記憶がまだらである。 ご容赦願いたい。

子牛のペッパーステーキ

かじきまぐろのソテー  上にのっかてるのはなんだっけ??

ワインも数種類飲んで、ご機嫌になってしまった。

 

でもデザートも頂いて ごちそう様。

店を出るともう22時過ぎだった。 フランス人の夕食は遅い。 まだまだみんな帰る気配はなかった。

5泊もしたホテル バルコン デュ サボワ 予約をしたサイトには厳しい評価をしてしまったが、なかなかよいホテルだった。 やっぱり最後はスタッフのおもてなしが一番大事だと思う。 ここのスタッフは皆フレンドリーで、誠実だった。 わたしの疑問点はたぶん経営者の方針にあるのだと思う。 もっと努力して素晴らしいホテルにしてほしい。

さらばシャモニよ。また来る日まで。

 

 


へなちょこ登山隊ヨーロッパに行く その9

2013年10月05日 10時04分48秒 | へなちょこ登山隊

8月20日の続き

コンバル湿原は標高約1960m ミアージュ湖というのがあるらしいが、どれかよくわからない。

ここから2440mの峠まで登らなくてはならない。 ゆっくり登れば1時間半というところだろう。

 

正面はノワール針峰。 ひときわ目立つ岩峰である。 ここからモンテビアンコまで続く大岩稜は「プトレイ大岩稜」 これを初登攀したのは、私のもっとも尊敬するアルピニスト 「ワルタル・ボナッティ」である。

ここで少し脱線するが、ボナッティの紹介を

Walter  Bonatti  イタリア生まれ

1949 
ピッツ・バディレ北東壁第3登
グランド・ジョラス北壁カシン・ルート第3登
1950 
ピッツ・チェンガロ北西稜第2登
プンタ・サンタ・アンナ北稜初登攀
1951 
グラン・カピュサン東壁初登攀
1953 
チマ・オベスト冬季初登攀
チマ・グランデ北壁冬季初登攀
マッターホルンフルッケン山稜直登ルート冬季
1954
K2遠征
1955 
ドリュ南西岩稜単独初登攀
1957 
プトレイ大岩稜初登攀
ブレンヴァ・フェースのポワール・ルート
1959 
セロ・モレーノ初登攀
コルドン・アデーラ初登頂
セロ・ナート~セロ・ドブラート~セロ・グランデ~セロ・グランデ第Ⅱ峰縦走
ガッシャブルムⅣ峰
ブルイヤール氷河の赤い岩稜初登攀
ブレンヴァ・フェースのセンチネル・ルージュ マジョール・ルート単独登攀
1961 
ロンドイ北峰初登攀
フレネイ中央岩稜
1963 
グランド・ジョラス北壁冬季初登攀
1965 
マッターホルン北壁冬季単独行(新ルート)
 

 バレーブランシェから見たモンブランの プトレイ大岩稜

↓プトレイ岩稜の動画

 http://www.youtube.com/watch?v=FMCXaUysLEU

 

実際に活動した期間は短いが、当時のレベルを超越した登攀を次々に成功させた超人的クライマーであった。 そのあまりの超越ぶりに周囲は称賛よりも妬み、非難、中傷を容赦なく浴びせ、彼を岳界から駆逐してしまった。 

ボナッティ自身が嫌気がさしてしまったのだろう。 

私はボナッティにあこがれて初めてのヨーロッパ遠征で、プティ・ドリュのボナッティ稜を登ったのだ。

先にも書いたが、ドリュの西壁は大崩壊を起こし、このボナッティ稜も消滅してしまった。

しかし1957年、まだ私はこの世に出てきていない。 ワンプッシュで、単独。 この壁を登り切ったボナッティは真の英雄だった。

↓ それに関する動画。

http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=i46vAcA2isg

 

 中央の白い部分がかつての南西岩稜(ボナッティ稜)

 

さて話は戻ってMont blanc trail

 

 

 こんなチンケな入り口がシュクルイに向かうトレイル。 あんまり目立たないんでなかなかめっからなかった。

ここから峠まで登り1時間半~2時間。

 

 

 

 

 

 

 

 

せっかくミラーレス一眼を買ったので、花の写真も撮ってみた。 ピント合わせるのが難しい。

少しはボケ味も出て、それらしいかな。 まだまだ「あまちゃん」ですが。

 

 

 

結構な急登をのたりのたり登っていく。 日差しが強いが、とても乾燥していて、風もさわやかなので汗だくというわけではない。

途中沢を渡る。 冷たくて美味しい水だと、ゴクゴク飲んでたら、上で牛が大漁にウンコをばら撒いていた。 時すでに遅し。

放牧小屋の跡と思われる。 このような廃小屋があちこちにある。 

 

 

ちょっと、どいてんか?  登山道をふさぐ牛に声をかけるが、言葉が通じないのか微動だにしない。 

「シル・ブ・プレ」 「ポルファボーレ」 アイコンタクトして呼び掛けたら、ようやく

「面倒くさい奴やなあ」と向こうに行ってくれた。 行きがけの駄賃にうんちを足に落とされそうになったが。

 

こんなところで暮らせる牛は幸せな奴らやなあ。 さぞかし肉もうまいちゃうか?

 

 

 

 

大分高度があがってきた。 もう少しで峠だ。 

ここで、さっき買ったパニーニのサンドイッチを食べた。 モンテビアンコを眺めながらのランチは最高だが・・・

このパン。なんだか味がしない。 フランスのパンとは雲泥の差だ。

あー塩もってくりゃよかった。 ハムとチーズがはさんであるのでなんとか食べられるけど。

 

 

峠につくとフェレの谷も視界に入ってくる。 見えているのはグランド・ジョラス南面。  やっぱりここは3日間くらいかけて、トレイルしたい場所だな。 

マウンテン・バイクの人もちらほら、そして来週から始まるモンブラン・ウルトラ・トレイルの選手と思しき人たちも練習に余念がない。

 

ここからはシュクルイのコルまでなだらかに高度を下げて行く。

まさに極上のトレッキングコースではある。

 

 

 

シュクルイ湖に到着。 思ったよりも小さな池で、ガイドブックに出てた風景とは違う。 なんでも対岸にはロープが張ってあり、立ち入り禁止だそうで、グランドジョラスを映す景色は見られず。

 

TMBのコース上にあるマイルストーン。

可愛らしい高山植物。 イタリア人のオジサンが一生懸命撮ってたので便乗撮影。 

日本語とイタリア語でしばし交流。

シュクルイのコルに到着。 アイスクリームと炭酸水でほっと一息。

ここはリフトを乗り継いで、歩いても30分くらいで、素晴らしい景色に出会えるので、家族連れがたくさん来ていた。 犬も人と同じくらい(大げさ)いた。

あとはスキー場のリフトとテレキャビンを乗り継いで、麓の街へ降りる。 

やっぱり標高が下がると結構暑い。クールマイユールのバス停までテクテク歩いて30分。

街中を散歩したかったが、疲れていたのでパス。 また来たいなあ。 

 


へなちょこ登山隊ヨーロッパに行く その8

2013年10月01日 22時40分09秒 | へなちょこ登山隊

8月20日(火) 

以前ヨメと訪れたクールマイユールの街。 モンブラントンネルを超えてイタリア側の小さな街だ。

このとき見たヴェニの谷、フェレの谷がとても美しく、次回はきっとここをハイキングしたいね、と言っていた。 今回もこのルートだけはトレースしたいと思っていたので、シャモニを離れる前日に行くことにした。

前々から行きたいと思ってた割には、予備調査はほとんどしておらず、オンサイトに近い。

ツーリストインフォメーションでもらった地図というか、観光用の概略図とヨメが図書館で借りてきたガイドブックをにらめっこして、とりあえずトレッキングのコースを決めた。

クールマイユール(Courmayeur)→ ヴィザイユ(la Visaille)→コンバル湿原(Lago di Combal)

シュクルイ湖(Lago Chécroui)→シュクルイのコル(Col Chécroui:1956m)→クールマイユール

とりあえずクールマイユール行のバスの時間だけを調べて、朝6時にホテルを出発した。

モンブラントンネルを超えてクールマイユールまでは約40分くらい。

 

朝焼けのモンブラン(シャモニより)

クールマイユールの街は斜面にへばりつくようにあり、のびやかなシャモニとは違って山間の村という雰囲気だ。

ミディ山頂

さっそくヴィザイユ行きのバス停を探す。 「そこから出るよ」とおじさんが教えてくれたが、チケットはどこで買うんだ? 観光案内所だとおもってたオフィスがキップ売り場だった。 えっ!あと5分で出るじゃないか? 朝飯もまだ食べてないのに。 売店はどこだ。

なんてメシを買う暇もなくバスに乗車。 これが狭苦しいバスで、ギュウギュウ詰めだった。

しかもイタリア人の中高年たちの煩いこと! 日本人のオバサンたちといい勝負ができそうだ。

なんとなく終点らしきところで下される。

 

 

ここの小屋? カフェでサンドイッチを入手。 ものすごいでかいパニーニだ。 4個といわず、2個オーダーで正解だった。

 ↑ モンブランの南側 切り立った岩が見える。 確かフレネイの中央岩稜だったと思う。

 

ちいさくて、可愛らしいカフェ (バール?)

さてここからトレッキング開始である。

始めは車道を1時間歩くと、コンバル湿原と書いてあった。

今日は雲ひとつない快晴! こんなに晴れて大丈夫なのか? いきなり裏切ったりしないよな。

 

湿原が見えてきたよ。

 

 

ここがコンバル湿原のようだが、シュクルイのコルに上がるにはどっちにいけばよいのかわからず、ウロウロしていると、 ガイドのオニイチャンが流ちょうな英語で教えてくれた。 

このまままっすぐ進むと エリザベッタ小屋に着く。 モンブラントレイルの一部分である。

このあたりを散策するだけでも十分じゃないの。 と歩くのが面倒なヨメは提案してくる。

本当にコイツは山屋だったのか? 

ここまで来てこのコースのハイライトであるシュクルイへ上がらないなんて考えられない。

ようやく見つけたシュクルイのコルへの登山道を上がることにする。

>続く

 

 

 

 


へなちょこ登山隊ヨーロッパに行く その7

2013年09月25日 22時57分35秒 | へなちょこ登山隊

雨にけぶる Le Plas の教会

 

9月19日(月)Lundi  

今日は予報通り小雨模様。 こんな日は上には登らずにのんびりと街歩き。

へなちょこどもを海外に慣らすために、この日は単独行動とした。 市内は宿泊者パスがあるのでバスも電車も無料だし、モンブラン・マルチパスも有効なので、ロープウェイも乗り放題である。

一応20ユーロだけ持たせて、ホテルから追い出した。

ジブンは朝のうち明日の行動予定の下調べをすませた。 さてと出かけるか。

昨日行きそびれたプラまで、電車で行ってみることにした。 歩いても小1時間で行けるのだが、なんとなく雨のシャモニは肌寒くて遠出する気にならなかった。

シャモニの駅も今日は閑散としている。

1992年7月

私たちはここで夫婦の誓いをたてた。

普通の日本での結婚式が恥ずかしく、遠く離れた海外で、二人だけで挙げた。 

日本人キャンプ村の友人たちが、祝ってくれた。

いまはそのロジェールキャンプ場もなく、別荘地に姿を変えていた。

今日はあいにくの天気だが、この教会の背景はあのドリュの尖塔である。

↓ 昔の写真をスキャンしてみた。 ちょっとノイズがひどいけど雰囲気は伝わるかな。

 

あれからもう21年も経ったわけだ・・・・

なんだか不思議な気がする。 

最初の年は一人づつで訪れた。

その次の年には二人で訪れ、一緒になった。

そして今年家族4人でこの地に来られたこと。

なんだか白昼夢のようなフワフワした感覚に包まれていた。

 

 プラン針峰を行く、若かりしころのアテクシ。 あの頃はジャージで登ってたんだな。

 

 なんだか騙されて、こんな危ないところを歩かされる、在りし日のヨメ(死んでないって!)

なんでアンザイレンしてないんだろう。 危険個所は確か確保してたはずだけど。

 

 

 

 プランの頂上にいた、イタ公に撮ってもらったツーショット。 ひこうき雲がきれい。

 妻よ人生の後半戦もよろしく頼む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


へなちょこ登山隊ヨーロッパに行く その6

2013年09月16日 16時42分21秒 | へなちょこ登山隊

↑ Aiguille de chardonnet (3824m)

 

8月18日(日)

予報では曇りときどき晴れだったが、この日も高所まで上がってみることにした。 モンブラン・マルチパスを買った以上乗らなきゃ損。 

朝のSNCF(フランス国鉄)Chamonix-Mont-BLanc駅 

 

今朝は少し雲が出ている。

 

でも空は夏から秋の色に変わりつつある。 もうすぐ夏は終わりなのだな。

 

 

まだ行ったことのないアルジャンチエールに行くことにした。 メール・ド・グラースに匹敵する大きな氷河でスケールの大きな景色が楽しみである。

電車でシャモニから15分くらい北に走るとアルジャンチェールの駅に着く。

ずいぶんとモダンな車両になっていた。 座席から頭上高くそびえる山が見えるようにスカイビューの窓が付いている。 

こちらでは当たり前の自転車用ラック。 ヨーロッパでは自転車も犬もそのまま乗車できる。 素晴らしい国だ。 日本でも首都圏以外のローカル線や長距離列車には欲しい設備だ。 そうすれば、もっと気軽に自転車の旅が出来るのにな。

 

 

アルジャンチエールの街並み

5分ほど歩くとロープウエイの駅に出る。 途中駅のロニアンで乗り換えて3000mのグラン・モンテ展望台まで上がる。

氷河の一番奥は モン・ドラン その向こうはスイス領である。 

 

アルジャンチエール氷河をバックに記念撮影。 逆行で顔がつぶれている。

 

↑ Aiguille d`Argentiere(3879m)

ここからなら日帰りでも行けそうである。

 

 自然とは偉大だなあ。

 

 

 ↑ ドリュの北壁  こちらから見ると全然違う山に見える。

 

 

 

 

ここからベルト針峰に登れる。 およそ標高差1200mなので、急な氷雪をちゃんと歩けるひとなら4000m超の山に日帰りが可能。

 

 ロニアン駅に降りて 草原でくつろぐ

 次回はスキーに来たいところだ。

 

 

 帰りはバスでプラの街によって行こうかと考えていたが、降車ボタンを押しそびれて通過されてしまった。

駅には止まるもんだと思っていた。 思わず止まって欲しいと思い、出た言葉は

 

「アレー」・・・・・

 

行けー、 という言葉のとおり行ってしまった。

 

「降ります」は「ディッセンド」だっけか。 あれっ なんだっけ。

 

 

 

今日は日曜日のために、Super Uは午前中で終わり。 なので、街の中心部まで歩いて、Casinoという小さなスーパーで買い物。 

昨日は軽くすませたので、今日は肉を焼きたいと思っていた。 肉売り場がなくて焦ったが、パック入りのサーロインステーキを見つけた。 高かったけど味はまあまあ。 やっぱりチーズがうまい。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


へなちょこ登山隊ヨーロッパに行く その5

2013年09月10日 22時34分42秒 | へなちょこ登山隊

実はエルブロンネル駅で降りてイタリア側の景色も満喫するつもりだったのだが、実はアルピニスト以外は下車不可で、そのままグルリと回れ右で、ミディに戻された。 

確かにRound Tripとは聞いていたが、下車できないとは思わなかった。 なんでもイタリア側のロープウエーは新しく作り直しているらしくあと2年はダメだそうだ。 うーん残念。 こちらのエリアは来たことがなかったので、じっくり偵察したかったのだが。(やっぱり登る気満々(笑))

名残惜しいが、ミディの山頂をあとにプラン・デュ セ・ギーユ(中間駅)まで降りる。 ここはちいさなカフェもあり、のどかなところだ。 ここは出発点として3大ハイキングコースの一つがある。 山腹をトラバースしてモンタンベールまで降りる3時間程度のなだらかなコースである。

プラン デュ セ・ギーユの小屋とミディの北東面 どうどうたる威容だ。

のんびりとピクニック気分。 この高度2500mだと、風もおだやかで暖かく、昼寝が出来そう。

ここで軽い昼食を摂って、ハイキングスタート。

実はここは、シャモニ針峰群のクライミングルートに取りつくための基地である。 ブレチエール、プラン、フー、ペイニュ、ロックなど名だたる名峰がひしめいている。 22年前私は何度もここからそれらの岩峰にアタックしていた。

しかもすべて日帰りできるという便利さだ。 朝1番のロープウェイでプランドセギーユに着いたら、1時間~2時間で各ルートの取りつき。 5p~12pくらいのミドルルートを登って降りてきても、まだ明るいうちにキャンプ場まで戻ってこれた。 

ワインをラッパ飲みしながら、芝生に寝っころがりながら、今日登った岩峰を眺めて「あのピッチがどーのこーの」と仲間と語り合ったものだ。(ウーン青春だ!)

 

 

さて昔は昔。 手負いのロートルアニマルはテクテク歩くだけだ。

始めはシャモニ谷に向かって降りていく。

 

 

 

可愛らしい小屋だけど、おっかねえテラスだな。 谷底に転げ落ちそうだ。

この小屋からまっすぐにシャモニの街に降りるルートと、右に山腹を巻いてモンタンベール駅に向かうルートとに分かれる。

ちょっと一休み。

 

 

シャモニの谷をはさんで、ラックブランが見えている。 あちら側から見たモンブラン山群の眺めも絶品である。

りんどうかな?

 

 

 ボソン氷河

 

 

 

 

 

 

シャモニ針峰群

 

こうした贅沢すぎる景色を眺めながら、ほとんど行程差のないハイキング道をのんびり歩く。 こんなコース日本にもあるかな。 北アルプスの縦走路も景色がいいけど、アップダウンはとてもきついし、ハイキングではなく、トレッキングだ。

このコースは体力に自信がなくても、特別な装備がなくても歩ける。もちろん天気のいい時に限るが。

そして唯一の登りを200mくらいがんばると・・・・

 

 

 

 

 

 

キター!!!!!!!!!!!!!!!!

本命です。 

プティ・ドリュ です。  

なんてカッコいいのでしょうか。 

 

シャモニでおまえがやっぱり一番かっこいいよ。

 

思わず三角巾をはずして、興奮してしまう手負いのアニマル親父。

白く見えているのが崩壊した西壁。 

アニマルが登った南西岩稜(ボナッティ稜)も崩れてしまって、今はないようだ。

 

「俺もこのとおり老いたが・・・」

「おまえも変わったな。」

なんだかちょっとせつなくなった。

変わったといえば、氷河も様変わりしていた。

 メール・ド・グラース  最奥にそびえるのが、グランド・ジョラス北壁である。

 

これがあのメール・ド・グラース氷河なのか。

目を疑った。 あんなに真っ白だった氷河が渇水のダム湖のように氷が後退している。

これが目で見る地球温暖化? そのうちここから万年雪が消える日がやってくるのだろうか。

それは寂しい。 堀を埋められた大阪城みたいなもんだ。

 

ひとの命と同じように自然の姿も永遠ではないとうことを実感した日であった。 

ああ諸行無常。

モンタンベール駅にてビールをかっくらい。 登山電車でふもとへ降りる。 

バールで高くてまずいパスタを食べて、ホテルへ戻る。 さすがに眠かったので、お昼寝。

 

今日はスーパーで食材を買ってきて簡単に調理して食べた。 やっぱ自炊だな。

サボワの地ワイン、地チーズ、がうまい。

 

 

 

 

 


へなちょこ登山隊ヨーロッパに行く その4

2013年09月08日 17時40分30秒 | へなちょこ登山隊

昨夜フランスガイド協会事務所に張り出されていたMETEO(天気予報)では

土曜日は晴れのち曇り、午後に雷雨の可能性が少しあるかもしれない。

とあった。 ツーリストインフォメーションのベルナデッドさんも、モンブランマルチパスを買うのならとにかく明日の午前中は天気が良いようだから、上に上がってみたほうがよいかもしれない。とアドバイスをくれた。 もちろん4000m上空の天気は行ってみないと誰にもわからないけど、幸いスケジュールには余裕があるし、核心は最初に越えておきたい。

一番のロープウェイはクライマーでごった返しているだろうから、2番目を狙って早起きする。ミディの山頂は0度を下回ることも珍しくないので、きちんとした装備で出かける。 

夜明けのシャモニの街中を歩く

 

朝6時にミディのテレキャビン駅に到着。 宿からは30分くらいかかる。

15歳以下の鉄は半額となり、さらにファミリー割引とかで3日間有効のパスを購入。

これはシャモニ谷のすべてのテレキャビン、ロープウェイに乗り放題のパスでお買い得である。

ただし、イタリア側のエルブロンネルまで行くのは別料金がかかる。

早朝のテレキャビンの駅。 

装備を身に着けたクライマーたちを眺めながら、いまさらながら悔しさがこみあげてくる。

本当ならこうして自分たちもロープを肩からかけ、ギアをジャラジャラさせながら、ちょっと緊張気味の顔でここに並んでいたはずなのに。 

観光客ほどお気楽ではないにしろ、単なるハイカーとして払暁の駅に佇んでいる。 

ジブンのミスからこうした結果になったのだから、どうしようもないのだが、やっぱり悔しい。

社会人となってから、所帯以て、子供も育てなきゃならない親父が、そうそうここに来るチャンスがあるわけじゃないのに・・・ 

まっ!済んだことはしゃあない。 本場アルプスのクライミングはまた出直せばいい。 今はここにいることを楽しもう。 

 途中の駅で小型のキャビンに乗り換え、あっという間に1030mの麓から3842mの高みに上った。 こんなロープウエィここ以外は見たことない。 

なんだかモンブランの山頂もすぐそばに見えるが、ヴァレーブランシェに降りて、モンブラン・ド・タキュル、モン・モディを縦走して、ここから半日はかかる。 

初めて来たときはモンブランの通常ルートから登って、このミディまで逆コースで縦走してきた。

本当はへなちょこ登山隊として、モンブランの全員登頂を計画したのだが、ヨメと長男の反対に遭いこうしてみるだけに。

まあ、一度登ってるからいいか。

 モンブランの山頂 左下のほうに歩いていく登山者が見える。

 出発支度をするクライマーたち。 この雪のトンネルからヴァレ・ブランシェ(白い谷)に降りていくのだ。

 グランドジョラスをバックにロープをしごくオネーチャン。 かっこいいね。

こっから先はアルピニストの世界だから、一般のひとは入っちゃダメよ。 

確かに急斜面。 ステップがあるとはいえ、アイゼン無じゃすっ飛んで行くわな。

あぁ でも行きたい・・・

昔新婚旅行に来たときはヨメとアンザイレンして、ここからプラン針峰を縦走してったんだな。と思いでに浸ってた。 しかしよくあんな危ないところに連れってったもんだ。 

 

 

 ヴァレーブランシェを横断して、エルブロンネルまで行き、周回してくるモンブラン・パノラミクス。 

出発してすぐに振り返るとミディの南壁がドーンとお出まし。

ほんとはこれも登る予定だった。(しつこい) 

それにしてもすごいところにロープウエィを造ったものだ。

↓ プラン針峰方面を望む。

 

 

プラン針峰方面を望む。

 

 ヴァレーブランシェを往くアルピニストの列。

 よく見ると テントサイトも見える。 ロープウエイ代が高いので(往復44ユーロ)ここで泊るクライマーもいる。 私も昔泊まったが、高度のせいでほとんど熟睡はできなかった。

コズミック山稜とミディ南壁(右の赤い岩峰) 南壁の右端にクライマーがいるのがわかるだろうか。 レビュファルートやコンタミヌルートの取りつきである。

遠ざかるミディ   ヴァレーブランシェには結構な数のアルピニストの姿が。

 

モンブラン・ド・タキュルをバックに テレキャビンが映える。

 

ツールロンドをバックに。 ここも氷雪壁のナイスなルートがある。

ついにイタリア側が見えてくる。 プトレイの大岩稜とモンテ・ビアンコ(モンブランの伊名)

左の顕著な針峰はノワール針峰。 それにつらなるのが、プトレイ岩稜だ。 モンブランのブレンバフェースも見えている。

モンブランと グランキャピサン

このグランキャピサンもいつか登ってみたい。

1時間にわたるパノラマ空中散歩。 こんな景色を見られただけでも幸せだが、クライマーとしちゃ、血が騒いで仕方ない。 

きっと戻ってくるぞ。 I shall return

続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


へなちょこ登山隊ヨーロッパに行く そのⅢ

2013年09月08日 08時04分38秒 | へなちょこ登山隊

↑モンブラン橋

8月16日(金)

今日はいよいよシャモニへの移動である。

当日でもまだバスの時刻とバスターミナルの場所を確認していなかった私は

あわててNETで確認。 1240時にアルプス広場から出るとある。

4時間ほど時間があるので、レマン湖と旧市街を散歩することにした。

レマン湖は特にどうということはない湖であるが、旧市街はなかなか静かで趣のある街並みだ。

運河をはさんで橋を渡るとすこし小高い丘が続いている。 丘の上には大聖堂があり、塔に上れるようになっていた。

 

いたるところにこのような潜り戸がつけられている。

 

 

 

 サンピエール大聖堂の入り口

この大聖堂は12世紀ごろ建てられたそうで、フランス語圏におけるプロテスタントの重要な拠点だったようだ。

 

大聖堂の入り口

教会の内部

12使徒のレリーフ

 

尖塔ののぞき窓から市街を見下ろす。 右の緑色の建物は鐘楼

 

近世の青銅砲

ジュネーブは山岳国スイスにあって、にぎやかな国際都市であるが、このような歴史的な街並みも多く残されていることを知り、やっぱりヨーロッパは歴史の重みがあるなあと感じる。 日本は便利さばかりを追い求めた結果、薄っぺらい建物が雑然と立ち並ぶ退屈な街並みとなってしまった。

東京スカイツリー、京都タワーなんて有難がってる場合じゃないと思う。

 

さて、バスターミナルでChamonix - Mont-Blancまでの切符を買う。 えっ一人45フラン? 結構高い! 日本ならそんだけあれば四国までいけるぞ。 で、フランス語でかかれたタリフ表をよーく見ると、ファミリー割引というのがあるじゃないか。 

再びチケット売り場に戻り、おじさんにたどたどしいフランス語で計算が違っているではないか?と訴えると、最初は「Non」と言ってたが、 タリフ表を指して「Ici!」と言ったらようやくわかったようで差額の16Fを返してくれた。 最後は「クレジットカードは決済済みなので、最初の金額が引き落とされるよ。だから今キャッシュで返金する。」と英語で説明してくれた。

なんだ、英語しゃべれるんじゃん!

バスターミナル 空いていた。

-定期便-

サランシェ~ル・ファイエ

レ・ズーシュ

シャモニ (終点)

NETで調べたときは1時間~1時間半とあったが、実際には2時間近くかかった。 80㎞にしては結構かかるが、定期バスで途中小さな街にもよったりするのでそれなりにかかるのだ。

でも飛行機と違って、途中の景色を眺めながら道中楽しめた。 天気がいいというのはいろいろ得だね。

午後2時30分SNCFシャモニ駅に到着。 メイン通りのものすごい人ごみをかき分け、ツーリストインフォメーションのある教会広場を目指す。 

21年ぶりだが、都合2か月近く滞在していたので、いまでも土地勘はある。

日本人の味方、ベルナデッドさんはまだ出勤されてなかったので、フランス人にホテルの場所を聞き出し、とりあえず今日の宿を目指すことにした。 

ホテルの外観

 

 

 

 

 

 

 

 

Hotel les balcons du saboy

シャモニの中心街から10分くらい。 とても静かな環境にある。 目の前がスキー場なので開放的で見晴がよい。 難点はお値段が高いこと。

今回の旅行手配はすべて隊長の私が担当した。エアチケットはHIS ホテルはBoolking.com

で予約した。 やはりハイシーズンのシャモニは混んでいて、値段も高く、ホテル形式の部屋だと食事するのにさらに20,000円くらいはかかってしまうことと、こちらの食事は量が多くて胃腸がまいってしまうので、キッチンがついてて自炊ができる、しかも4人がゆったりくつろげるシートスペースがあるレジデンスタイプにした。

結果は大正解。 バルコニーからはモンブランとシャモニ針峰群が、頭上にドーンと見える。 ベッドルームとリビング、ダイニングスペースが別にあり小さいながらもキッチンがついている。

これから6日間ここにゆっくり滞在して、あちこちの山を歩くぞ。

この日の夕食は地元のレストランで食べた。 サボワの伝統料理がシンプルでおいしかった。 でもやっぱり量が多かったけど、これで19ユーロは安い! 定食menu

サラダとラクレット or ドリア

ビフテキとフレンチフライ or パスタ

デザート=タルト

 

 

 

↑ 半分以上食べたところでギブアップ。 息子に手伝ってもらう。

 

 

タルトも巨大である。

 

でも自然な甘さで、くどくなくて何とか完食

あー! 腹いっぱい。

明日はいよいよ、ミディの頂上へ行くぞ。 空は星がきれいだ. あすも快晴だといいな。


へなちょこ登山隊ヨーロッパに行く そのⅡ

2013年09月05日 23時26分38秒 | へなちょこ登山隊

何があったの?と よく聞かれるが・・・

まあそっとしといてやっておくんなさい。

武士の情けじゃ。何も聞くまい。

まあ早い話、事故って怪我したわけですわ。

居合わせた何人かの方々にはお世話になり、また公務員の方々にも、医療関係の方々にも

大変ご迷惑をおかけしました。 ごめんなすって。

しかしこれで旅行まで中止するわけには行かないし、旅行に行ける程度の怪我というところが何とも姑息な奴でござんす。

8月15日お盆で混雑する日本を後に成田から飛ぶ。

 

キャリアはなんとあのエールフランスである。 フラッグシップには一生乗る機会がないとおもってたが、今回の旅程ではこれが一番便利だったのだ。 

思えば最初にシャモニーに行ったときはマレーシア航空でクアラルンプールで9時間待ち、ドバイだかアブダビ経由でチューリッヒに着いたのは日本を飛び立ってまる1日以上経っていたと記憶している。 もうそんな体力は無い。

エールフランスはお高くとまっているかと思ったら、エラいフレンドリーな客室乗務員だった。 男性のパーサーのほうが優しい。

そして機内食。 東南アジアやアメリカの機内食ははっきり言って食欲がわかないが、↓ これは美味しかった。 サラダ、肉、パン、ブルーチーズ、ワインすべて標準以上。 さすがは美食の国だ。

13時間かかってパリ シャルル・ドゴール空港に到着。 ここで3時間待ち。

やたらと広いが、殺風景なターミナルをブラブラするが、特にやることはない。30分無料のWifiで管理組合の仕事のメールを片付ける。

右から へなちょこ1号と2号

思えば家族で海外旅行なんて10年ぶりくらいだ。 こんなにでかくなっちゃって。

乗り継いでジュネーブに着いたのは現地時間で夜の9時過ぎ。 タクシー拾って市内まで15分程度だが、48スイスフランって、すごい高くない? 本当は市内までは無料のトラムが走っているのだが、荷物抱えて夜中にホテル探すのが面倒でタクってしまった。 

さすがにクタクタで、ホテルについてすぐに寝た。 ダブルで一泊2万とか4万とかするジュネーブのホテルの中で、ここは4人泊まれて25,000円と格安だったが、それなりの設備。

清潔感もイマイチで、メインストリートに面しているため、ちょっとノイジィだった。

 でも朝食はうまかったし、なんだかアットホームな感じ。 

Hotel Moderne 駅や郵便局、バスターミナルのすぐそば。便利な場所にある。

パリで1泊して、TGVでリヨンに行き、そこからシャモニもアクセス可能だったが、やっぱりジュネーブが便利ということにした。 でも考えてみれば、ジュネーブ直行便ならともかく乗り継ぎであればあまりアドバンテージはなかったというのがオチ。 でもジュネーブ観光できたからいいか。

続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


へなちょこ登山隊ヨーロッパに行く 

2013年09月04日 23時10分16秒 | へなちょこ登山隊

へなちょこ1号、2号が受験だったため、しばらく山から遠ざかっていた。

この春目出度く進学できたので、何と海外遠征を目論んだ。

場所はChamonixーMontblanc 隊長、副隊長がそれぞれの青春を駆けた山域であり、今の所帯を持つに至った思い入れの深い場所である。

ちょっと長いので、1か月くらいかけてゆっくりと書いて行こうと思う。 読まれる方も「たまには読んでやるか」というくらいのペースで読んでいただけると助かる。

本当は「アルプス登攀記」なんて気取ったタイトルにしたいくらいの思惑を以て2年前から計画していたのだが・・・・

1年前にアキレス腱を断裂する大怪我を負い。

今年になってパートナーの鉄平が国体強化選手となり、自分は監督に指名され直前まで競技用のトレーニングに時間を取られていた。

体力も筋力も不安が残るなかアイゼンも履いたことがないアルパイン初心者の息子と本番から離れてずいぶんと年数のたったロートル親父が本場のアルプスで登れるルートは?

まずアプローチは近いこと。 2時間以内。 これでアルジャンチエールやモンタンベールからの入山は消えた。 

氷雪が残るルートは不可。 

敗退がしやすい直線的なルート。

登攀距離にして300m以内のTD(5級)以下

そうして絞った候補は以下の2本

1. Aiguille du Midi Sud Face  Voie contamine  ED 200m

2. Aiguille de Blaitiere Face Ouest  Classique/voie Brown TDinf 350m

 

おいおいED(6級)と350mって条件がちがってるぞ。

とにかく必要な装備を揃えた。(メインロープ10mmx60M、バックアップロープ8.1mmx60M、ヘルメット、ディジーチェーン、アッセンダー etc...)

Tetsuにはロープワーク、懸垂、ビレイポイントの作り方の基本を叩き込む。

でもそんな夢は出発直前のトレーニングで見事に打ち砕かれた。 

続く