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traditional climbing

クライミングスタイルにうるさいオヤジ系クライマーの日記
 クラック、スラブを愛するクライマー歓迎します。

日々の暮らし

2013年05月06日 10時30分46秒 | 瑞牆/不動沢

 

 

<夜岩> 瑞牆レイバック 5級

5月5日(日) 晴れ 気温高し 

昨夜は風呂にもいかず、8時に寝てしまったので、朝4時半に起きてしまった。 

HEROたちも朝早く7時には登場したので、早々と岩場に出かけることにした。

 今日は私の希望で「美しき日」、HEROの希望で午後から「百鬼夜行」の岩に行くことにした、。

まずは三の谷のエリアでアップ。 

桃岩でウオーミングアップのあと、瑞牆初心者のテツ、シュウ2名にお約束どおり「瑞牆レイバック」を

登ってもらう。 

テツはクライミングを始めたころにクラックの手ほどきをしているせいか、これを躊躇なくOSした。

 

レイバックが初めてのシュウ 

シュウはJ智の学生、あんまりボルダリングは得意じゃないと言ってたが。

かなり上部からも堕ちながら、根性で完登した。

 

 

名前のないのは4人全員

HEROもお付き合いで再登した。

こんなにいい天気なので、わたしも登ろうかな?とも考えたが、昨日ハイボール2本登っているとはいえ、

今日は気持ちが上昇してこないので、やめておいた。こういうのは気持ちが集中できないと危ない。

また松葉杖生活に戻るのだけはイヤよ。

さて本命の美しき日の岩へ移動。

とりあえずこのリップトラバース課題を登るのが今日の目標。

 

<美しき日>の岩  日々の暮らし 1級 TETSU

  

ここから左上部のリップに飛ぶ。  TETSU

結果は残念。 

1時間以上集中して撃ったが、最後のリップを叩いて止まらず。万事休す。

もうカラータイマーが点滅して消えそうだったので、ここにて打ち止め。

テツは早々とイチヌケしてしまった。

シュウも粘ったが、完登ならず。 HEROはさっさと美しき日と普通の日に浮気してった。

この岩は3課題とも素晴らしい内容なので、しばらく通うことになりそう。 だれか付き合ってね。

 

<美しき日> 2段  HERO 初手のポッケに届いてないぞ!

 

午後から百鬼夜行に移動するが、アプローチがわからず、1時間近くさまよう。

末端壁に向かう途中、右に入るのだが白樺が2本立っているところから右にが正しい。沢を渡って右のほうにいくと百鬼夜行、スラッシュフェースの岩だ。

 

スラッシュフェース全景。  右のひとがMみっちゅに似ていて声をかけそうになった。

スラッシュフェース 2段 TETSU 

結構かぶってます。 カチの連続をつないでいくこれまたジムっぽい課題。 テツの得意系で、「なんとかなりそう」などとほざいておった。

 

 

<百鬼夜行>の岩

3人で「高野聖」をトライするが、ムーブが解析できず、この日は????で終わる。

もう4人とも疲れてしまって、高難度課題は無理なので、キャンプ場近くの「みんなの岩」でクールダウン。

ところが4級が登れずに大いに焦る。 最後はなんとか登ったが、これって4級じゃないよ。 2級の間違いでしょ。

クタクタに疲れたが、帰りのドライブは眠くもならず連休にしてはまずまずの時間で帰れた。

しかしこの2日間で身体はダメージを負ったので、来週はクライミングお休み。 最近アチコチが痛くなってきた。

ボルダーの比率を落としたほうがよいかもしれない。 

 

<桃岩>

右抜け 6級 

左抜け 5級 (アニマル再、テツ、ヒロ)

<夜岩>

瑞牆レイバック 5級(テツOS、ヒロ再、シュウ)

<美しき日>

日々の暮らし 1級 (テツ) 

美しき日 二段 ×

普通の日 初段 ×

<百鬼夜行>

高野聖 初/二段 ×

<スラッシュフェース>

スラッシュフェース 二段  ×

<みんなの岩>

6級(アニマルOS)

3級SD 〇

二重斜線 4級(アニマル、テツ、ヒロ)

3級スラブ ×

 


阿修羅

2013年05月06日 09時42分29秒 | 瑞牆/不動沢

 

<みんなの岩 >

GW後半戦 5/4,5/5で瑞牆山にボルダリング

鉄は初めての瑞牆である。

5/3の夕方に出発しようと思ったが、この日の渋滞情報を見るにつけ、行く気が失せた。

あくる朝4時半に家を出る。

特に渋滞もなく、ふだん通りの時間でみずがき山自然公園に着いた。 驚いたのはその混雑ぶり。車はほぼ満車。 キャンプサイトも管理棟の廻りはテントが林立している。 

瑞牆のボルダー人気に火が付いた感じだ。 やはり雑誌に掲載するというのは影響が大きいのだな。それでもテントサイトにはまだまだ余裕があるし、車も路駐をいれればあと50台くらいは可能だ。

 

廻り目平の混雑に比べたら、まだまだここは天国。 上の芝生広場でごろんと横になり、草原を渡る風に吹かれながら青空に屹立する瑞牆の岩塔を眺めていると、その静けさと解放感に思わず昼寝したくなる。

ひとそれぞれ楽しみ方はあると思うが、私は山には基本的に静けさを求めてきている。 平日のオフシーズン小川山のカラマツ林を歩いていると、遠くで鹿の鳴き声が聞こえたり、オオルリの囀りを聞いたりできる。

こういうときの廻り目平の雰囲気はとても落ち着く。

仲間と囲むたき火も楽しいが、あまりに大人数だとかえって疲れてしまう。 3人~5人くらいで飲むのがちょうどよい。

 

さてテツとテントを張り、出発する。 子供の頃から小川山でキャンプをしているテツはその辺の大人より手際がよいので、支度は30分もかからない。

まずは皇帝岩

5級くらいを何本か登って、カンテラインの初段に取り組む。

フリークエント・フライヤーズ 初段 

なんでも航空会社の会員制度?かなんかの名前らしい。傾斜はなく、緩いフェースというかスラブに近い感覚。 足上げがキモだが、私はこういうのが苦手。

テツは結構しつこくトライして2時間ほどで完登した。

私はとなりの「鏡6級」を登って、高さに身体を慣らす。

 

皇帝岩のヴォック 初段

午後から阿修羅に移動。

阿修羅には10人くらいのクライマーが集まっていた。

 

<阿修羅> 初段

 

 

 ムーブはみんなほぼ同じようだ。 さっそく撃ってみる。

指 痛っっ!!

スタートホールドのポケットは指2本がずっぽり入るのだが、体重をかけるとめっちゃ痛い。

そして見た目よりも苦しい!

バランシーだし、パワーがいるしでこれは難産になりそう。クラックとは言ってもクラックムーブがあるわけじゃないので、うす被りのパワー系な感じ。

同じく阿修羅をトライ中のテツ

ちょっと違うムーブも研究したが1時間ちょっとで右手が壊れそうになったので、この辺で勘弁してもらった。

寒気が入って寒くなり、雨もパラついたので、童子岩で遊んで終わる。 前から気になっていた「契約穴社員」を登った。 3級にしては簡単すぎねーか。 そしてまたもハイボール課題「小藪の細道6級」を登った。

 

 

<童子岩> 小藪の細道  6級  6~7mのハイボール

小型マット一枚でハイボールを登るのは怖いけど、この高さになると落ちることは考えられず、フリーソロに近い感覚だ。 岩登りの原点を感じられる。

この日登った課題。

<皇帝岩>

マントル5級

ロイヤルポケット 5級

2級SD(テツ)

4級カンテ(アニマル)

鏡 6級(アニマル)

ヴォック 初段 ×

フリークエントフライヤーズ 初段 (テツ)

<阿修羅>

阿修羅 初段 ×

<童子岩>

契約穴社員 3級 OS、FL

小藪の細道 6級 OS、FL

 

おまけ 「燃えた地図」2段

 

 

 

 

 


覚醒

2011年09月04日 06時04分04秒 | 瑞牆/不動沢

9月10日 まだ残暑は厳しいが、ようやく天候が安定してきた。

とても久しぶりにM川君よりお誘いがあり、瑞牆山末端壁にやってきた。

正式には瑞牆山十一面岩左岩稜末端壁というエリアだ。 

 

とても長ったらしいので

クライマーの間では「トイチメン」か「マッタンヘキ」で通っている 

お互い用事と幼児を抱える身なので、土曜日日帰りである。

 

 

 

この日は結構な数のクライマーでにぎわっていた。 私はほとんど面識のない人々であったが、まりさんによると強いメンバーばかりだと言う。 もともとこの岩場には初級者は向かないし、あらゆる意味でシビアさが要求されるので、どちらかというとエキスパートな山屋さんが多い。

見ての通り傾斜もスケールも日本離れしている。 もちろんボルトなんぞはない。(終了点以外)

 

 

haruurara  11b  climber  isshi

ほとんどすべてのルートにクライマーが取りついている状態なので、私は空いているアストロドームでリハビリしていた。 なかなかどうしてリハビリにはきついじゃねーか。

次に来たときはペガサスの1,2Pをリンクと、トワイライトの続きをやってみよう。

きっと下呂をはきそうなくらいきついと思うが。・・・・

 

twilight  11c  clibmer Miyakawa

 

このルートだきゃ おいそれとやる気が出ニャーだわ。

数年前にトライしてボロ雑巾のようになってしまったことが思い出される。

今日のM川君も抜け殻になっちった。 おーい大丈夫かぁ  息してるかあ。 お前の番だぞう

 

結局この日われわれは仲良く2本だけやって、まだ陽の高いうちに瑞牆山を後にしたのだった。

こんなことでいいのか?? 

もちろんまりさんはこの日もじゃんじゃん登っておられました。 きっとこの人は活動限界がない、新しいエヴァのタイプなんだ。 

あっ もしかして 真希波・マリ・イラストリアス??

 そんなに若いわけはないか。

 左から「春うらら」 「アストロドーム」「トワイライト」「ペガサス」

 

 


高い塔を造ってみなければ、新たな地平線は見えてこない。

2011年07月25日 22時50分23秒 | 瑞牆/不動沢

うちの車の走行距離が10万キロを越えた。

丁度10年目を迎える。 母が亡くなって10年か・・・

転職もあった。 40代から50代へ。 人生で最も仕事が忙しかった

今はいろいろなことが落ち着いている。 これからの10年どんなふうに

生きていこうか? 

将来のこと、セガレどもの受験、就職、そして健康への不安

心配したら切りが無いのだが、年を取るというのは臆病になってくるというものだ。

若い頃は何も見えなかったから怖いものがなかったけど、年を重ねていくとイヤでも

目に入ってくる。 

直面してしまう。 

老成なんかできない。 むしろ迷いは大きくなっている。 

それでも今自分はちゃんと生きている。いろいろなヒトに生かされている。 

家族も元気である。

気負わず、しっかり前を向いて、心安らかに、 これからも歩いていこう。

 

2011年7月23日~24日  不動沢(カサメリの岩場)、ミズガキボルダー

そろそろ私も隠居の準備として、自分の後継者を育てなくてはいけない。

こんなやつの後継者になんてなりたくないだろうが、まだ自分が役に立てることはあると思う。

先週は鉄の面倒を見た。

今週末はヒロの番だ。 

以前の私なら外岩初心者だろうが、容赦なく不動沢のワイドクラックや、ミズガキの末端壁などを連れまわしたと思う。

しかしいまや老師アニマルは、穏当にカサメリのモツランドに導いた。

 

たぬき&ミルクミルクとジャガバターでアップ。

のはずがじゃがバターの10bではまりまくる。 10台で堕ちたのはいつ以来だ???

なんとか2便目で登れて面目を保った?が、ヒロはこの課題できず。

 

 

次はレーザーズエッジ、 モツランドの看板娘。  これも危なかった。 エッジにこだわって

登ったのだが、終了点手前で行きつ、戻りつ3回もクライムダウンして完登。

ポパイは面白かった。 何故★がついてないのか不思議だが、プラチナムだけで終るのはハナハダもったいない。

ヌンチャクがかかっているのをいいことにフラッシュトライ。 プラチナム1撃失敗。 ムーブは間違えてなかったのに、デッドを失敗した。 そのままポパイに継続。

ハング部分のトラバースが怖いというか、ガバだけど疲れた。 そのスケールといい最後の最後まで楽しいルートであった。

次回は是非RPしたい。

ヒロは花崗岩のフットワークに戸惑っていた。 レーザーズも2回のリハーサルが効いたのか、初リードでは核心を根性で越えながら、上部で力尽きた。 落ち着いて足を拾えば難しくないのに・・・

でも花崗岩初めてにしてはがんばった。

 

この日は5時にあがり、ミズガキキャンプ場でまだ陽のあるうちに夕食。 

風呂も買い物も必要ない我々は、ミズガキの自然に包まれて、芝生にチェアを置いて、ビール片手にミズガキ山と対話のトワイライトタイム。  

静かで、癒される最高の時間である。 

アルツな私がパスタを忘れて、酢豚とホットサンドでがまんしてもらったが、若いヒロはひもじかったのではないだろうか。 私はボルドーワインとチーズで満足であったが。

夜9時過ぎにをっち、スエ、アイロン、にだぼパーティが闖入してきて、静かな夜が中国人労働者の共同炊飯のような晩餐に犯されていた。

翌朝はやっぱりホットサンドとホットコーヒー、トマトとバナナで優雅に朝食を終えると、ボルダリングに出かけた。

皇帝岩で5級~3級くらいの課題を登った。 特に初段の左側にあるスラブは4mくらいと高い課題で緊張したが、面白かった。 ヒロは一撃した!

上記はたぶん6級くらい

技術的には3級はないものの、私は上部でビビリ一回下りた。 ヒロのトライで上部に問題がないことを確認したので、2回目はあっさり登れた。

そのあと阿修羅やインドラを見学に行き、近くの短いクラックを登った。 推定4級?5級?ヌケ口が悪かった。

 

上記は阿修羅 1D  濡れてた・・・

阿修羅の上にある???課題 5.13らしい。


魔物の住む魔天岩へ(後編)

2010年09月04日 13時45分47秒 | 瑞牆/不動沢

次週に続くといいながら、ほったらかしにしてました。

例年のおでん祭りで深夜、明け方まで仕事漬けでしたので・・・

 

さて、魔天岩へはどのようにアプローチするのか、トポが流通していないため、その全貌は霧の中である。

 

不動滝からしばらく遊歩道(というにはかなり荒れている)を行くと急坂に突き当たる。

これが「ししくい坂」と呼ばれる難所。

"頑張って”の看板は何故か下りに向かって立てられている。

フィックスロープにつかまって登りきると・・・

 

 左右に巨大なボルダーがあるトレースを行く。

まさに不動沢の奥地に相応しい神秘的な雰囲気である。

絶対に妖怪が住んでいそうな気がする。 

河童くらいはいるだろう。

もっと原生林の森の写真を撮ったのだが、精霊のいたずらか画像が乱れていてよく映っていない。

 

 

やっと魔天岩??が見えた。 

 

適当な所で沢を横切る。 

えっ? どこか目印はないのか?

 

そらあんた、商いの秘密ですよって、そんなに”ほいほい”とは教えられませんがな。 

魚心あれば、水心いいまっしゃろ。

 

 

 ↑ これは前衛壁 しっとりと濡れた岩を見上げるM川さん。

 

ぶよぶよの苔がまとわりついた倒木をかきわけ 腐葉土にシューズをめり込ませながら、登っていくと・・・

 

!!

見上げた途端ドロップキックを食らったような衝撃を受けて

転がり落ちそうになった。

 

 

 ↑クリック2回で最大まで拡大します。

本物は見たことが無いが、グランドイリュージョンもかくやと思うようなフレアードクラック、上部は閉じていて吐き出されそうだ。

2P目は見えないがこの1p目だけで、私をビビらせるには十分だった。 しかも水が滴り落ちている。

 右のフレアードチムニーが

その名も”陽炎”

 

左の左上するクラックが”蜃気楼” 

 

この岩場、いやエリアを代表するクラックである。

いやー残念だなあ。 こんなに濡れてなければ登れたのになあ・・・  本当に濡れてなければなあ・・・・

しょうがないよな、濡れてるんだし・・・ こんな山奥で怪我してもどうしようもないし・・・

→弱いやつは言い訳が長い。

 

そして上部岩壁を見に行くアプローチで事故は起こった。

重荷を背負って悪い岩場を登っていくM川さんを見て、自分はギアを背負ってトレッキングブーツで登れるのか不安がよぎる。

苔のついたスラブである。 迷いながらも取り付いたが悪い!

60cmくらいのフレーク状の岩が浮いていて、非常に不安定なので下に落とした。

しかし目測を誤って自分の足の上に落としてしまう。

 

ギエー!しまった

 

とにかく降りようとしたが、ザックが重くて身動きがとれないので、ザックを下へ投げた反動でバランスを崩して滑り落ちる。

幸い落下の怪我は無かった。

靴を脱いで見るとすでに内出血して腫れている。ショック症状はないので、骨は異常ないようだ。 トレッキングブーツを履いていたので、多少は衝撃が少なかったのだろう。 普通なら足がつぶれいても不思議ではない。この程度で済んでよかった。

痛みが広がらないうちに下山。 なんとか車までたどり着いて一安心。

なんとも冴えない敗退記でした。 

でもあの2つのルートを登りきるのは相当なワイドテクとあきらめない根性が必要だ。 5.10cなどという数字に惑わされてはいけない。 自分のいままでの経験など役に立ちそうにないが、勇気を奮い起こして取り付かねばなるまい。

 


魔物の住む魔天岩へ

2010年08月31日 00時12分56秒 | 瑞牆/不動沢

かねてよりM川さんと行こうと誓っていた不動沢の上流に行ってきた。

不動滝よりも上部は足を踏み入れたことも無く、大変な場所だという噂しか聞いていなかった。 

曰く悪名高い”ししくい坂”というのがあって、これを登りきるだけで、体力・気力ともに奪われ壁を登る気が失せる(しかもガメラが)とか・・・

岩場にたどりつけず、半日彷徨したあげく瑞垣の頂上に出てしまったとか・・・

お目当ての魔天岩は濡れていて登れるチャンスがなかなか訪れないとか・・・

 ワイド好きな面々に聞いても「いやあ~あれは、ちょっと」

と弱気な発言しか出てこない。

 

いったい、どおんな岩場なんだ??

 

妖怪か魑魅魍魎でも住んでいるのか?

でもM川さんはそんな恐ろしげな岩場に2回も踏み込んで行って、ちゃんと登ってきたのだ。 

「結構悪かったけど、いい岩場ですよ。」

と普通にのたまう。 

まあこの人と一緒なら大丈夫だろう。

不動沢は1989年の岩雪にカラーで大々的に発表されたが、当時からワイド登るクライマーなんてほとんどおらず、開拓者たちの情熱とは裏腹に黙殺されたエリアであった。 

その後発表された支流のカサメリ沢の人気度合いとはあまりにも対照的だった。

 まあいずれにしても行って見なけりゃ話は始まらないというわけで、歩くこと1時間半、

なんとこの間下山してくる若者、登山道で会った若者それぞれ男女4人組みがいた。

若者の山ブームはこんなマイナーな場所にも侵食していたのか。

苔が美しいというか、苔だらけの倒木を掻き分けて、ようやく魔天岩にたどり着いた。

 

そこで2人が目にしたものは!!

 

ジャジャーン!  

 

次週をお楽しみに

 

 


水蒸気昇る

2010年08月09日 23時09分52秒 | 瑞牆/不動沢

 

 ↑瑞牆山正面壁 *画像はすべてクリックで拡大します。 

信頼に裏打ちされたパーティーはしなやかで強く、美しい。  
 
 
近頃流行りのコミュニケーションなどなくても、確かな暗黙知が共有されている心地よさがある。 
 
何でも形式化し、「見える化」し、バカ丁寧に説明しないと仕事の伝達もできない窮屈な社会に身をおいていると、このように相手の力量を信じ、口に出して言わずともお互いの意志が通じている関係はなんとも小気味良い。
 
 M川さんとはいつも短いコンタクトで意思疎通が出来る。(と思い込んでいる?) 
 
言葉が少なすぎるので、ときには思い違いがあるのだが、そのようなズレはたくさん打合せしたからと言って埋まるものではないのだから、気にする必要は無い。
 
 今回もメールの打合せは2回だけ、
 
 
「マルチピッチに行きたい」
 
 
 
 
 
「ルートは山河微笑」
 
 
以上で、装備やルートのことは各自が考えて集合するのだ。 
 
 
 
現地駐車場にて出発前に装備の最終確認。 
 
 
S:「ロープはシングルで登る」
 
 
M::「じゃあ9mmバックロープ持ちます。」
 
 
M:「ギアは入れました。」
 
 
 
M:「C#0.75からC#3サイズまで2セット、C#4を1個」
 
 
S:「ナッツとエイリアンは?」 
 
 
M:「1セットと赤、黄入ってます。」
 
 
S:『C#4とヘキセン#3~#6だけ予備で持ってくよ。』 
 
 
 
以上であった。 
これが他の人だと「ヌンチャク何本」「スリングはどれくらい」「アッセンダーは要りますか。」「ディジーチェーン持って行けよ」環付き何枚・・・・・ キリが無い。
 
 
ルートと自分たちの力量とを計りにかければ、自ずとどんな準備が必要かはわかるはずである。 あとは重複しないようにチェックすればよい。
 
 お互い初見なので、まずは取り付きの確認。一目でそれと確認できたが、念のため周囲を見回す。
 
似たような地形に惑わされることも多いからだ。私は本番ルートはスムースに正しい取り付きに着けば70%は完登したも同然と思っている。 
 
 
それぞれ準備をしながらピッチの分担を決める。 今日は私が最初にトップに立つことにした。 
 
写真に写る岩はなんだか黒地に白の模様で巨鯨のようだ。
 

 

【1P目】 ↑*画像はすべてクリックで拡大します。
いつも1P目は緊張するのだが、濡れたワイドクラックから始まり、ちょっと嫌らしい。 
少々複雑なライン取りとなるが、スタックしないようにNPでランナーを決めて登る。 
30m弱でテラスに出てビレイオフ。 

 ↑実は画像は隣のスコールのフレーク

【2P目】 *画像はすべてクリックで拡大します。
頭上のチムニーは所々濡れているが、奥にカムが極まる場所があり、楽しく超えることが出来る。 ワイドクラックで一番楽しいのはバック&ニーから広いチムニーサイズだと私は思う。やはり顕著なテラスで終了。 

 【3P目】 *画像はすべてクリックで拡大します。

木が邪魔だが、快適なハンドクラックから始まるコーナークラック。頭上を押さえられる感じで右上していくのだが、登り方を工夫すれば意外と快適に超えられる。約35mでテラスへ。 それにしても暑い。 曇ってはいるが湿度が高く、全身汗まみれとなる。 水筒を1本提げてきてよかった。  

 【3.5P目】 *画像はすべてクリックで拡大します。

4P目の取り付きに行くために一段登ってから、右へワイドクラックをクライムダウン。 
3P目の終了点から懸垂でも降りられるが、それだとフリーにならないからか。 
眼前にモアイフェースがでかい。  5.10dのワイドが見える。 とても恐ろしそうだ。  
 

 

【4P目】 *画像はすべてクリックで拡大します。
続けてM川さんがリード。 短いが困難なオフウイズス。 M川さんは奥にフィストが極まるので、それほど難しくないと言っていたが?? 私はリービテーションとニーロックでずり上がった。 岩頭に抜けて回り込むと「山賊」の終了点を発見。 ここから3Pの懸垂で取り付きに戻れる。60mロープなら回数は増えるがシングルでも降りられそうだった。(保証の限りではない)短い懸垂は効率が悪く思えるが、長いダブルロープを操る時間とクラックや木に引っかかることを考えると短いシングルロープのほうが有利なこともあると思う。
 
 参考時間 
アプローチ約70分、登攀時間 3時間 懸垂下降1時間、下り40分

 

 


冷え込みの"不動沢”

2009年10月12日 22時30分52秒 | 瑞牆/不動沢
ここんとこ 一向にクライミングの記事がないとお叱りを受けた。

秋はいつも仕事が忙しくてクライミングのモチが上がらないんですよ。
昨年はボルダーを始めて、忍者にとち狂っていたなあ。

今は特に目標もなく(宿題はあるけど・・・  ゲェ)あちこち食い散らかしている。

シルバーウイークはシルバーなコンビで山歩きだったので、10月の連休はM川さんとクライミングに出かけた。 

最初の目論見では久々にミズガキ正面を攻めてやろうじゃないかと野心を抱えてたのだが・・・・
M川さんもマルチのクラックをヒジョーに楽しみにしていた。 気軽に海外に出かけられない子持ちオヤジとしては擬似ヨセミテとしてのミズガキショーメンは結構刺激的なのだ。

私としてもイレブンの前半ならクラックもオンサイトするM川さんとの組み合わせは非常に心強い。 

そして気合を入れて前夜入山で植樹祭キャンプ場に寝てみれば、朝6時の起床アラームと示し合わせるかのようにフライを叩く雨音。

これで一気にモチベーションが急降下した。 予報も悪く、午後から雷雨である。 仕方なく不動沢に行くことに。

しかしこんなことも予想して、ちゃんと2nd planは用意してある。

私はエンペラークラックの派生ルート「ア・ブリオリ」

M川さんは屏風岩の最長ルート。 JECCルート

以上が今日の目標となった。


この日は寒気の流入で小川山でも雹が降ったとか。 ここ不動沢でも冷え込んだ。 

さて私の「ア・ブリオリ」だが、久々のワイドにはまり、ワイド部分ですでにテンションが入ってしまった。 
またクラックが消えるブランクセクションのランナウトに耐え切れず、なんと途中でクライミングダウンしてしまった。 ワイドクラックをクライムダウンって怖くないの?

と思われるだろうが、ワイドは上昇するのは困難だが、ずり下がるのは結構簡単である。 

このあと交代したM川さんはあっさり一撃してしまった。 さすがというかこの辺は逃がさない。

さあここで逃げるのか、立ち向かうのかで今日のアニマルの男のカチは決まる。
最初かなり逃げ腰であったが、やっぱり成果は欲しい。 


意を決して再トライ。 さきほどギアの確認をしてしまったので、プレッシャーはだいぶ減っていた。 先ほどより慎重にギアをセットして、核心に突入。

途中体力的に厳しくなったが、必死にレストをして乗り切った。

エンペラータワーの頂上に立って、周りを見回す。 なんとも充実感があるではないか。 やっぱりクラックはいい。 不動沢はいい。 


このあとM川さんは50mのスケールを持つJECCルートに旅立った。 カムを2セットフルでもち、1時間のトライは立派であった。 

上部ではギアも弾切れになり、かなりランナウトを強いられたらしいが、ソツなくこなすところが難い。

冷え切ったカラダを川上村の温泉で温め、廻り目に移動し、ベルニナの宴会に乱入させてもらう。

メシはだいぶ食い尽くされたアトだったが、温かい汁がとてもハラワタに沁みて幸せであった。 それにしても控えめな酒の消費量を見て、オレも皆もトシとったんんだな。とちょっと切なくなった。

ミズガキでのんびり

2009年07月09日 20時33分00秒 | 瑞牆/不動沢

昨日突然海老のように固まってしまったアニマルだが。

昨日安静にしていたおかげか、

今日はなんとか杖があれば歩けるようになったので、近くの鍼灸院に出かけた。

WEBでいろいろと調べたが、予約がいっぱいだったり、休診日だったりで目星をつけたところが全滅だったので、以前行った事がある近所にした。

結果的には待たされずに視て貰えたし、指圧と違って鍼で徐々に症状を見ながらポイントを探る感じで治療してもらえたので、安心だった。

かなり軽くなったので、買い物をして帰ったくらいだ。

でもまだまだ治ったわけじゃないので、今週は安静にしているつもり。

痛みが少し引いたからといって、岩場にでかけるバカチンとは一緒にしないで。

やることがないので、夏の山行計画を練ったり、溜まりまくったTVの録画を見たり。

あんまり座っている時間が長いのはよくないので、寝たり。

 

 

さてミズガキの話が途中だったので少々書きます。

7月5日日曜日は晴れの朝を迎えた。 キャンプ場から山を眺めながら珈琲を飲んでいると今日はここでまったりするか。 などとくまぼんさんの魔法にかかりそうになる。

Ironさんはしきりに末端壁に未練タラタラなのだが、あそこまでのアプローチを考えるとダメだったときのダメージが大きいし、なんだかガスも涌いてきて、途中で降られてもすぐに戻れるキャンプ場周辺の岩場に出かけることにした。

Ironさんたちが、昨日偵察したチョーサイコールーフの岩場だ。

まだあまりヒトが入っていないため、苔や岩茸が多く、表面も風化していて落ち着いていない。ルーフ下部の11cをリードする。 2本目から3本目までのバランスクライミングが核心のまあまあ面白いルートだった。 その上でテンションが入ってしまったが・・・

後からIronさんに「ダミーホールドに騙された!」とさんざん文句を言われたが、そのマーキングをしたのは私ではありません。

午後はその右手にあるネジネジの岩場(いちいちネーミングが恥ずかしい)に移動。

ここもチンケな岩場だが、ちょいと遊ぶには手ごろ。 一番左の10aはリードするのは危険です。 トポにはNPまたはTRとありますが、とてもプロテクションが悪く、グレードも10aとは思えません。 気をつけて・・

ここは3本ほどラインがあるが、真ん中は可能性が見つけられないので触らず。

私は欲求不満だったので夕方帰る前に皇帝岩でボルダリング。

かなり湿っており怖かったが、ガバのジムっぽい課題を選んで登った。

なかなか楽しかった。 やっぱり今度はロープは置いて、ボルダリングだけをしに来よう。 

 

皆さんお世話になりました。 ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 


林間ボルダーめぐり

2008年09月15日 23時00分45秒 | 瑞牆/不動沢

夕べは私のせいで、夕飯が遅くなってしまったが、炭火で焼いたサンマがうまかった。

今年初サンマであった。 燃料高騰であっても、がんばってサンマ漁続けてね。

 

さて昨日ミズガキランドでお風呂に入ったあと、みんなでストレッチしたが、すでに身体はガタピシしており、明日登るなんて考えられない状態。

 

明けて15日 最終日はアイロンさんの案内でミズガキ周辺のボルダーを廻った。

と言っても本当に見て廻ったといったほうが、適切なくらい登れなかった。

 

だって、靴と水とチョークバックしか持ってないのに歩いていて足が重い。

そしてクライミングシューズを脱ぎ履きするだけで、息があがる。

上着を脱ごうとすると腕を後に廻せない。

 

 

 

そんなボロボロでボルダーですか?

 

でもキレイな林のなかの静かな(この日はとてもヒトが少なかった。)岩たちとまったりと過ごせてシアワセでした。 最終日にふさわしい過ごし方ではないですか。

 

なにもボルダリングも目をつりあげて、課題に何発も撃ちまくり、奇声を上げるばかりではないでしょう。 

 

じっくりと静かに岩と対話するのも良いです。  私もボルダー好きになりそうです。

 

 

 

アイロンさんLimacさん3日間ありがとう。

とてもよい休日でした。 また誘ってください。


不動沢 皇帝の抜け道

2008年09月14日 21時26分56秒 | 瑞牆/不動沢

明けて14日

はっし-たちはミズガキへ。

我々はやっぱり不動沢へ。

朝少し雨がぱらついたので、アイロンさんはボルダーを提案したが、あの程度の雨で岩場を敗退するわけが無いのである。

アプローチしてたら晴れてきた

 

アイロンさんの今日の獲物は「よろめき」

かなり緊張してるようだったので、

 

「ここはパルさんもOSしてるよ」とほぐしてあげたら

 

 

「さらっとプレッシャーかけてくれますね。」

 

逆効果だったようだ。

 

まあその割にはすんなりと登ったのだが。 

 

Limacさんもヒール&トゥをうまく極めて下部は抜けていったが、上部で力尽きる。

でもセンスあります。 大丈夫すぐにうまくなる。 

カノジョの才能は「素直さ」  これくらい素直な生徒には、ぶっきらぼうなアニマルも優しくならざるを得ない。

そしてアドバイスをまっすぐに実践できる器用さも才能だ。

 

 

私はエンペラークラック。↓

 

 

途中のOWが右に傾いていて、結構いやらしい。 左膝がうまくニーロックできて、キャメ#5を極めたところで、進もうとしたら

 

 

 

進めない

 

 

膝がスタックしてしまった。

 

かなりパ二くるが、抜けない。 仕方なくキャメにテンションかけて体重を抜いてから上に引っこ抜いたら抜けた。

 

その上はチムニーとなりプロテクションは取れない。 しかもダンダン幅が狭くなり水平クラックの部分で行き詰ってしまった。 それ以上は頭がつかえてチムニーの中を進めない。

 

腹ばいになったまま10分くらい悩む。 

外に出てノープロのまま7mハンドトラバースするか。

すでに5m以上ランナウトしており、やばくなったときに戻れなかったら終わりだ。

壁の向こう側が見えないので、冒険できない。

 

ふと下を見るとチムニーが壁を割って向こう側に抜けているようだ。 明かりが見える。

 

これだ

 

きっと「よろめきクラック」の終了点に出るに違いない。 

腹ばいでずりずり下がり、チムニーの奥へ進むとぽっかりと岩の向こうへ脱出成功。

 

 

 

はぁ- よかった。

 

 

 

ロクスノのガイドを読んでれば迷わずにすんだのだが、あえてリアルOSにこだわる。

 

昨日の愛好会ルートもそうだが、ルートファインディングして自分で悩むのもクライミングの醍醐味なのだ。

 

特に手垢の少ない不動沢ではそれが魅力である。

 

 

しかしそんなえらそうなことが言えるのはテン台までである。

当初トライ予定であった下記2ルート

 

1. JECCルート・・・・ 20mの終了点は引っこ抜かれ、いまや40m超の推定イレブンの超長クラック。 あのY岸さんをして「疲れた・・・」と言わせた

2. a ブリオリ・・・  エンペラーの左にあるシンクラック。 遠目ではきれいなクラックだが、どうやら性悪女。 プロテクションに難ありと見た。 イレブンa

 

今回は日和ました。 取り付く勇気が出ませんでした。

ごめんなさい 根性なしです。 

 

 

岩小屋ルーフで遊ぶ。 ↑

 この日アイロンさんは見事岩小屋ルーフRP!

クラック初イレブンおめでとう。


不動沢「降っても照っても」

2008年09月13日 23時42分56秒 | 瑞牆/不動沢

3日後・・・

 

またもや不動沢に舞い戻ってきた。

でも今回は3連休のため、さすがの不動沢も混雑がすごい。

 

 

アイ○ンさんたちと一緒だったので、上流には行かず、TRも張れる屏風岩に行くことにした。

 

はっしーたちの6人Pと○岸さんたち、そのほかにも4パーティーくらいが来ていた。

 

結局空いていたのは『寒々ルート』のみ。

易しいがキレイなクラックである。

以前はノープロで登っていたルートだが、デカキャメの出現で安全にリードできる。

 

 

よろめきクラックは空きそうにないので、不動沢愛好会ルートを2Pやることにした。

Limさんをミドルに入れて登る。 カノジョはワイドの経験がほとんどないと言っていたが、チムニーをノーテンで突破してくれた。

 

ちゃんと教えたとおりにアームバーとヒールアンドニーが出来ている。

なんて出来のよい生徒さんなのでしょう。↓

クリックで拡大。 

5.7のチムニー。 結構苦しい。 その上はハンドクラック5.9

 

しかし流石にワンピッチで精魂尽き果ててビレイ点でお留守番。

 

2P目は私がリード。 出だしのルートファインディングが迷うが直にきれいなフィンガークラックとなる。 ここは5.10a. ラブリーなフィンガーロックが決まる。

 

そしてチムニーを通過するとあっけなく終了。 夕日に映えるエンペラータワーのコルに出る。

 

歩いて取り付きに戻り、アイ○ンさんがLimさんを救出に向う。

 

最後に「岩小屋ルーフ」をアイ○ンさんとトライ。

ルーフの張り出しは実際には3mないくらいであるが、完全なルーフクラックは珍しいのでとても楽しい。

私は3回目でルーフの乗り越しに成功するが、ロープがスタックして動けなくなる

ピンチ

 

下にセットしたカムにがっちり食いこんでしまった。 クライムダウンするのは果てしなく無理だったので、仕方なくカムにセルフ取ってはずす。

回収も大変だった。

 

 

このルートはエクステンションされて『画龍点睛』という13のクラックとして登られている。 この日は初登者の○岸さんが再登していた。

いつかは・・・・

 

 


不動沢 「青空ふたりきり」

2008年09月10日 23時43分02秒 | 瑞牆/不動沢

晴れた! 

 

 

日本晴れだ!!

 

 

 

これでいいのだ!!!

 

 

 

憩いのテラスで

 

 

 

 

ボルトはダメよ!

 

 

これぞ日本の山河

 

 

平日で

天気がよくて

静かな岩場で

のんびりクライミング

 

これ以上言うことなし。

 

 

新緑荒野4P目

真ん中に突き出ているのは「水平飛行」の枯れ木です。

 

 

登っている最中に撮影。(ビレイしてる最中ぢゃないよ)

余裕あんね。 フォローだからな。

 

 

恐怖のフレアードチムニー

かぶっていて、とてもムズイ

 

 

 

「水平飛行」にはラウンドがあったのだ。 

すごいワレメだね。

 

 

あー 楽しかった。


お盆の締めくくりはやっぱり不動で

2008年08月15日 12時00分32秒 | 瑞牆/不動沢

明けて15日 YKRさん登場

 

この人12,13日でミズガキ、小川山にてハードルートを登りこみ、中1日で不動である。すげー体力。

 

空が怪しいので、駐車場から近く、まだ行ったことの無い前絵星岩に行くことにするが、百岩場のアプローチ図が怪しく、30分以上もうろついてしまった。

 

岩場の基部に着くとすでに6人パーティが準備しており、かなり待たされることを覚悟し、ゆっくりとテーピンングに入る。

 

するとYKRさん。

 

「抜かしちゃいましょうね」

 

「え・・・・」

結構過激なことをおっしゃる。

 

私も若い頃は遅いパーティをあおって、ぶち抜いたこともあるが、さすがに6人を追い抜くのは・・・

 

しかしこの先行パーティー。 山岳会系だが結構気合の入ったひとたちで、見た目よりも早く、渋滞することはなかった。

 

それにしてもこの前絵星岩も不動岩と同じく、メインのクラックまで3p以上上らなくてはならず、結構面倒くさい。 

大量のギア、水,食料、トポなどを上げなくてはならない。 今回は靴を置いていったが、そのせいで足が痛かった。 折りたためる薄いサンダルや地下足袋みたいなものがあるとよいかも。

途中「ジキル氏」5.9を通過。 まあまあ楽しめる。 足慣らしにしてはちょっと厳しいナインである。 

 新緑荒野の4p目にあたるバンドにでるとすっきりとした岩に出た。 ここから各ルートに分かれていく。

 

YKRさんは「真夏の太陽」

 

 

私は「晩秋荒野」を登る。

 

どちらもかなり辛い核心をもつ10aで、両者テンションが入ってしまう

私の登った「晩秋荒野」は出だしのスクイーズチムニーが核心で、下開きのチムニーが難しい。 身体の向きを逆にすればよかったようだ。 

その上のフレアードクラックも悪く、危うく堕ちるかという冷や汗ものであった。 テラスで切ったが、よいアンカーが無く、フォローしてもらう。 本当はもう10mくらい上に行くのが正しいようだ。 

ここから眺める不動沢上流やカサメリ沢は素晴らしく、二人でしばし眺め入る。

 

本当は水平飛行もやりたかったが、二人とも結構疲れてしまい、時間的にも家族を残置しているので、この日はこれで終わり。 

いやー今日は暑かった。

 

 

 

 


精霊の森 不動沢 (本文)

2008年08月06日 23時28分38秒 | 瑞牆/不動沢

不動沢にはなにかが棲んでいる。

 

 

けものや鳥などはもちろんだが、精霊が棲んでいるような雰囲気がある。

 

 そして巨大な岩塔には単なる岩くれではなく、神々しいちからを感じる。

 文明生活にどっぷり漬かっている私には自然界のこうした存在を感じる能力がボケているはずだが、それでも「何か」を感じるということは、不動沢のパワーが相当濃密だということだろう。

 

修験者は山ごもりして厳しい修行をすることで、特殊な能力を身に付けるというが、私もここで修行すれば新たな能力を身に付けることができるのだろうか。 

 

 

 日曜日は不動岩まで足を延ばして見た. 前回の屏風岩はまだまだ不動沢の入り口であり、クライマーも多く、前述のような雰囲気はあまり感じられなかった。 不動岩は駐車場から40分ちょっとだが、人の気配もなくシンとしている。

 

 すぐそばには不動滝があり、ハイキングコースでもあるのだが、この静けさはなんだろう。

 

 

 今日は『牛乳瓶クラック』がターゲットだ。

 

 このルートのことは昔の岩雪の不動沢紹介記事で知ったのだが,詳しい情報は何もなかった。 その変わった名前だけが、妙に記憶に残っていた. 

 

 取り付きにいたるアプローチからして難解である。 

不動岩の正面には有名な(といっても不動マニアにとってはという意味)「ヘルスラブ」や「不動滝賛歌」があるが、牛乳瓶の取り付きはその上なのである。

ヘルスラブは11のスラブで3Pもあり、これだけ登るのでも1日が終わってしまう.

 

  左にまわりこんだガリーから取り付きに向う。

 中央ルートの1P目、2P目5.7を登る。 馬鹿にしてハイキングシューズで登っていったら結構冷や汗ものであった。 ロープつけててよかった。

 

しかもフォローはカム3セットと60mロープ,水、食料、靴など20kg近いザックを背負って登らなくてはならず、かなり苦しかった.

 

 ようやく取り付きに達したのは昼前であった.

 

  牛乳ビンクラック

 

  なぜそう呼ばれるか気になっていたのだが、「うーん  なるほど・・・」 取り付きにてM川さんと二人ギアの準備をしながら、どちらが先にリードするかいろいろな思惑がグルグルと廻っていた。

 

 オンサイトトライはしたし、怖くもあり、先に行かせて様子みようかな・・・ やっぱり先に登ろうかな。

 

 結局ジャンケンでM川さんが先行することに。 核心は下部のハングトラバースである。 見た目より悪い。

 最高ルーフよりも悪く感じてしまった

 

. M川さんはこの部分カム一個で突破した。 さすがだ。  

私は恐怖のあまり3個固め取りである。

 

 さてそこを抜けるとフレアーしたオフウイドスが延々延々延々・・・・・・

 

 どこまで行くんだこのワイド!

 

 

ひとつまたひとつとギアラックからカムが消えていく。 

虎の子のCM#3を最後まで温存する。

 

 ピナクルに座り込むと終了点が見えた。 ああ助かった。

 メインロープもバックロープも重くて重くて、ハーネスがずり下がりそうだ。

 

 アンカーは手製のハンガーボルト。

 

錆びてますけど・・・・・・

どうか吹っ飛びませんように。 

 

 その昔ヨセミテでロックス1個で懸垂したことを思えば、3本も打ってあるし大丈夫。

さっきM川さんが、降りた後ロープが引けなくなって登り返したので,結び目をずーと延ばしてピナクルの下でATCを付け替えて下降した。

 

 やっぱり不動沢くるときは捨て縄とジャンピングとボルトが必要かもよ。

 

開拓から20年が経過し、アンカーが使用可能かどうかわからないからね。

 

 

 降りる前にまわりの景色に目をやると、 みごとな岩塔がそこかしこに屹立している。 

 

まだまだ未踏の地域なのだと感慨を新たにする。

 

帰り道夕照に映える不動沢はさらに神々しく輝いていた。