蝸牛の歩み

「お話」を作ってみたくなりました。理由はそれだけです。やってみたら結構面白く、「やりたいこと」の一つになっています。

『橋下徹回顧録』

2016-08-22 19:19:31 | 日記
『橋下徹回顧録』は、氏の没後一年を記念して出版されました。
 「風雲児」と持ち上げる人も多く、一時は国政政党にまでなった「維新の会」ですが、結局は、金の問題で四分五裂、内部告発から裁判沙汰となり、「泥仕合」と書く週刊誌もあったほどです。
 大阪人の中には「自虐ネタ」として使っている人もあるようですが、府民の体質と言っていいのか、何事もなかったかのように、話題に乗せる人もいないようです。
 道頓堀の付近で、マイクを向けて、「あの・・橋下さんについて・・」と言ったとたんに、手を振って足早に去っていく人が多いようです。
 一時は、渦中にあった人ですから、「日本の政治史の中の一断片を知ることのできる史料」として読んでみた人も多いようですが、全360ページの中の大半が自己弁護と(弁護士だけに)、他のメンバーへの批判に終始しています。一枚岩と思われていた、松井一郎氏への罵倒が20ページにわたって続くという有様。
 「俺が当選し、知事にも市長にもなれたんは、大阪府民に人を見る目がなかったいう事で、ただ、おもろかったらええやん」という風土のなせる業だったかもしれん」(p340)という箇所は、本音が現れているかもしれないと思って読みました。