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雨飾りファームだより

日本百名山の雨飾山の麓から猫と金魚と農業と、田舎暮らしの日常を綴るブログ

山間地域の暮らしを維持するということ。

2016-06-27 04:44:12 | 日記
 昨日は、地域づくりプラン策定メンバーと視察研修に行って来ました。行先は、十日町市。十日町市は日本有数の豪雪地帯であるにも関わらず、最近地域おこし協力隊などの制度をを積極的に活用し、移住定住者が増えているところです。
 特に、今回は池谷集落という存続すら危ぶまれた地域に少しずつ若い人たちが都会から移住してきて奇跡の集落とまでいわれている、そこにお邪魔しました。

 そこの十日町市地域おこし実行委員会の方からいろいろお話をお聞きしました。

 感じたことは、まだまだ自分たちの地域にはこれから先の未来に対する危機感が薄い、一部の人たちが抱いている危機感を地域全体のものとして共有できていないというところからなのかなと思いました。

 よく考えればわかることで、自分たちの家を継ぐもの、この地域に残っている次世代の若者がいなければ地域は消滅するということ、それが見たくない事実で考えても仕方のない未来だというふうにしか捉えられていない気がします。

 もちろん、この地域が人口減で今まで通りのいろいろなことが維持出来なくなるであろうことは想像はついているであろうけれど、それに対して今打つ手が思い浮かばないといったところでしょうか。

 でも、少なくとも今回視察にいったメンバーは感じていると思うのでそれをいかに情報発進していくかがポイントです。

 池谷で最後に心に残ったのは

  「人や環境のせいにしない」

  「出来ない言い訳ではなくどうやったら出来るかを考えるようになる」

 これが大切だと私も思いました。


  午後からは、同じく十日町市松代地区にある竹所という集落へ行きました。

  ドイツ人建築家のカールベンクス氏が古民家再生を通して田舎の魅力を伝え、田舎の限界集落に移住定住者が増えるきっかけとして「竹所のキセキ」
 と言われているそうです。

  

 これは、イエローハウスと名付けられていて、カフェとして一般客を迎え入れています。







家の裏の池はまるでモネの睡蓮の絵画の世界でした。ここは日本だろうかと思わせるような世界でした。

茅葺の古民家の中は3階になっていて3階から下のカフェを見下ろすとまた素敵でした。





天上の梁や柱が生かされており、帰り道にみた市街地の宅地のおしゃれな家たちとはまったく違う圧倒的な存在感でした。

カフェは日曜日だったので絶え間なくお客が訪れていました。

正直、本当にただの過疎地の山の集落です。でも、カールベンクス氏の手がけた古民家が点在していてそれが自然の森と見事に融合していました。

限界集落再生の一つの可能性を見ました。