あまぐりころころ

主に漫画やゲーム等の感想や考察を。
時に旅行記等も交えながらの、のんびりのほほんブログ。

今週の少年ジャンプ感想。(『ニセコイ』総括感想もあり)

2016-08-12 09:30:00 | その他感想・考察

 お盆明けまでずっと一人で仕事だっての忘れてた・・・。
 疲れでバタンキューになってしまい、更新が遅れてしまいました。ごめんなさい。



 ということで今回は今週号のジャンプ作品と共に、ようやくというか、とうとうというか、最終回を迎えた『ニセコイ』の総括感想を述べてみたいと思います。
 
 あ、その前に。
 8月20日発売の『ジャンプGIGA vol.2』。
 表紙は創真なんですね~!
 今週号のジャンプの表紙はお盆前の合併号ということでジャンプキャラの集合絵だったわけですが、そんな創真くんの横に配置されているというのが巧いところ。
 はい、勿論今週号のジャンプ表紙は保存決定です☆(礼服姿の創真くん・・・!)
 それにしても毎回ジャンプGIGAにポスターだの番外編等を掲載しておられる佐伯先生。
 附田先生も新作の構想で大変でしょうが、佐伯先生の仕事量も心配です・・・。(ミウラ師匠も大変そうですが)


 さて、それでは感想の方へといってみましょう! 

【僕のヒーローアカデミア】
 前回ラストのデク君かっこいいなーと感心。
 新しいスタイルを取り入れたことで応用性が一気に広がりそうで期待感が高まります♪

 そんな修行ムードの中・・・
 お茶子ちゃんかわいいいいいいいい!!!
 浮いた話に浮くというのが、お茶子ちゃんならではのリアクションで上手すぎる。
 デク君とお茶子ちゃんって、本当に微笑ましく見守れる両片思い関係ですよねー。ほっこりほこほこv
 ヒーローへの邁進の傍ら、お互いへの想いも大切に育んでいってほしいものです。(^^)



【約束のネバーランド】
 ジャンプにしては結構重いお話であるこの作品。
 「箱庭」で育った主人公達が世界の真実を知るという話は今日日珍しくはありませんが、そこをどう展開していくかがポイントでしょうかね。

 今回描かれたママさんの底知れ無さ。
 エマ達はまず、このママさんの目から逃れる術を探さなければならないわけですね。
 でも・・・。
 ママさんは本質的に悪い人ではないと思うんですよ。
 分からない事が一杯なエマ達ですが、最大の疑問は自分達に対するママさんの優しさ。
 あくまで今の段階での推測ですが、ママさんは「家畜業」として悪魔達に人肉を提供する一方で、子供達一人一人に対するちゃんとした愛情も持ってくれている人なのでは、と思うんですよね。
 これは現実の家畜業者の人達の心理を例に取ると分かりやすいと思います。
 自分達が生きるために家畜を育て(もしくは殺し)、でも一方で家畜そのものの「命」の重さも思い遣る。
 そんなジレンマ。
 ママさんはそんなジレンマを抱き続けている人なのでは。
 だから、エマ達にわざと発信器の存在を気付かせる行動を取ったのは、多分エマ達に自分達が置かれている状況を暗に伝えるためだと思うんですよ。
 実際エマ達は逃亡はそれほど難しくないと割と楽観的に判断していましたが、実はそうではなく、本当に恐ろしい事が待ち構えているのは逃亡した後なのでは。
 「絶対に逃がさない」という威嚇ではなく、「逃げるなら完全に準備し抜きなさい」という忠告。
 施設の逃亡対策が随分と甘いのも、ママさんのそんなジレンマが反映されているのかもしれません。



【ゆらぎ荘の幽奈さん】

 コガラシさん格好良すぎだろ。

 こんな良い奴に惚れない女の子がいるだろうか、いやいない。(反語)
 周囲の目を気にせず、ヒロインをちゃんと見てくれる主人公・・・。
 くあああああああーーーーーー!!!イケメン!!!
 ハーレム系ラブコメの主人公としては珍しいほど、コガラシはキャラがしっかり立ちつつも凄く好感の持てる主人公ですよね。
 今回のコガラシと幽奈の抱擁やダンスはもう・・・!
 「きゃ~~~v」とほっこりした思いで読めました。ピュアラブ最高。(^^)

 この作品の魅力は『食戟のソーマ』とも似通っていると思います。
 お色気描写は強烈ながらも、日常面では温かくも誠実な交流がしっかりと描かれている点とか。
 主人公が一本芯の通った、非常に男前で魅力的な点とかが。
 共通点が多くみられるのはミウラ先生が佐伯先生の師匠という事も一因にあるかもしれませんが・・・それ以上に。
 この作品の担当編集さんが、『ソーマ』の初代担当であらせられる中路さんというのが大きいと思われます。(※ちなみに中路さんは『背すじをピン!と』も受け持っておられます)
 う~~ん、やっぱり作者の力を引き出せるかどうかは、担当編集さんの腕に懸かっているんだな~とつくづく。

 今回のジャンプアンケートの順位がかなり楽しみ。
 予想します。
 今回の話は間違いなくTOP3に入る人気を得たことでしょう!!



【鬼滅の刃】
 相変わらず面白いなあ~。と読んでいましたが、最後に全部善逸が持って行った!
 あれほどのビビリ君が、まさかこんな意志の持ち主だったなんて・・・!
 これには見直しました。大いに。
 個人的に善逸は禰豆子に一目惚れするだろうと推測しているのですが、これは惚れたとしても無下に否定は出来なくなっちゃいましたね~。



【背すじをピン!と】
 現実は厳しかった・・・。
 前回はあれほど素晴らしい、紙面から飛び放たれるかのような活き活きしたダンスを存分に魅せてくれていただけに尚更悔しいものがあります。

 唯一の救いはクイックステップの評価が満点だったという事でしょうか。
 「つちわたブースト」は、確かな必殺技として評価されたということですね。
 さて、後輩達の悔しさは先輩達が受け取りました。
 ここは是非とも「背負う者」の強さを見せつけて欲しいところです!!



【たくあんとバツの日常閻魔帳】
 麻狛のデリバリーサービス是非私もお願いしたい。
 ナデナデさせてくれるなら追加料金だって払いまっせ!!


 【ニセコイ】
 とうとう今週号で終焉を迎えました。
 ジャンプ史上、最長連載を記録したラブコメ漫画『ニセコイ』が。

 基本的にジャンプに掲載されている作品は全部目を通している栗うさぎ。
 『ソーマ』が始まるず~~~っと前からジャンプを読んできた身なので、必然的に『ニセコイ』も第一話からの付き合いでした。
 といっても、個人的にこの作品は良くも悪くもずっと冷めた冷静な目で見てきたのですがね。
 取り敢えずは最終話の感想から。


 最終話ということもあり、これまでの登場キャラの「その後」が描かれていた今回。
 個人的に評価したい「その後」は4つ。
 一つ目は楽が自分の家業を継いだこと。
 今だからぶっちゃけられますが、実は私は第一話の時点で既に楽という主人公に嫌悪感を抱いていました。
 何故なら、あれほど自分を慕ってくれている「家族」達だというのに、後を継ぐことで彼らを守ろうとする意思を持っていなかったから。
 しかも確かな目的理由もなく、ただ「普通がいい」という安易な理由で。
 その癖にマリー編では自分の家の特殊性を利用してマリーを匿おうとしてましたよね。
 責任は果たそうとしないくせに困った時には利用するとは随分都合が良い主人公だこと(怒)と、内心かなり不快だったんです。
 なのでこの点は個人的にスッキリできました。
 
 二つ目は鶫。
 初期の頃は「男」として闇の世界で生きてきた鶫でしたが、今は「女性」の魅力を活かす脚光を浴びる職に就いているとは・・・。色々と感慨深いものがあります。
 思えば、鶫は作中で一番変わったキャラクターだったかもしれませんね。(^^)

 そんな鶫とは反対に全然変わらなかったのがマリー。
 とっても良い意味で。
 これが満足できた点3つ目。
 この最終話においても、楽を超える素敵な人を探そうと積極的に、真っ直ぐに、笑顔で挑んでいく姿を見せてくれたマリー。
 私はマリーのそういうところがとても好きだったので、大変嬉しかったです。(^^)
 そしてその嬉しさを更に上乗せしてくれたのが、千葉県のYさんに違いない人との出会いが示唆されてくれたこと。
 もはやマリーファンの代表にして伝説であるYさん。
 手書きで1500票もの投票をやってのけたという伝説から始まり、アニメイベントでは花輪を贈り、マリーの誕生日にはお花だけに留まらず月の権利書やガラスの靴を贈るという、途方もない行動力を示してくださったこの方には私も驚愕しました。正直言って楽より遥かに素晴らしい人だと思います。
 そんな惜しみない愛情をマリーに注いでくださったYさんが、遂に次元を超えてマリーと出会えることに・・・。
 これは間違いなく、古味先生からYさんへの感謝でしょうね。
 お陰で私も心から安心できます。
 きっとマリーは幸せになれるであろうと。(^^)

 そして4つ目。
 まあこれはラブコメであったこの作品の集大成であるラストシーン。
 次第に近くなる楽と千棘の顔の描写には、純に赤面させられてしまいました。(///)
 改めて言います。
 ピュアラブ最高。

 というわけで、それなりにキレイな最終話だったかと。



 ・・・ふう。
 さて、それでは最初から最後まで読んできた一読者として、この作品に対する総括を述べてみたいと思います。
 相変わらずながら基本的に辛口な意見なので、それをどうかご了承ください。

 最初に言っておきますが、私は初期の頃から楽と結ばれるのは千棘になるだろうと思っていました。
 読切版のヒロインが千棘だったからとかいうそんな陳腐な理由ではありません。
 勿論個人的な好みも関係なしで、そう予想していました。
 何故なら。
 千棘は楽とぶつかりまくっていたから。

 これは私個人の恋愛観なのですが、
 恋愛というものはお互いが相手にどれだけ「自分」を曝け出せるかどうかだと思うんですよね。
 楽と千棘は出会い(本当は再会)が最悪だったからこそ、もうヘタな猫被りや取り繕いが通用しないという事で遠慮無しにお互いの短所を曝け出しまくっていました。それは「自分」を曝していると言えます。
 一方楽と小咲のやり取りはというと、お互いが好意を持っているうえに両者とも奥手ということで、常に相手にどう思われているかという気遣いばかり。それは「自分」を曝しているとは言えません。

 以前、某有名ジャンプ感想ブログ様にてコメントさせて頂いた際、小咲は恋人関係の「理想」、そして千棘は恋人関係の「現実」と述べさせて頂いたことがありました。
 夢のように満ち足りて幸せな気持ちが味わえるのが小咲。
 逆にすれ違いやケンカを繰り返し、それでも腐れ縁的に一緒にいてしまうという、現実的な関係にあるのが千棘だと。
 そんな風に小咲は「夢(幻想)」のヒロイン、千棘は「現実」を反映したヒロインだったとするならば、楽の気持ちの移ろいも説明できると思うんですよね。
 子供の頃の約束というただひたすら純粋で無垢だった想いから、生きていくうえで何度も味わう気持ちの屈折や迷走を踏まえた上での想いへと変わること。
 そんな「子供」のものから「大人」のものへと変わる恋を古味先生は描きたかったのかな~なんて勝手に解釈しております。
 
 そんなわけで、主人公楽とヒロイン千棘の着地点においては特にこれといったツッコミはありません。私がこの二人に全く思い入れが無いせいかもしれませんが。



 た・だ・し。



 小咲の描写は足りなさすぎでしょこれは!!!

 恋に破れたとはいえ、メインヒロインの一翼だというのに!!
 人気投票第1・2回目連覇という人気ヒロインだったのに!!

 私でさえこう思うのですから、これまでずっと真摯に応援してきた小咲ファンは相当悲しかったのではないでしょうか・・・?
 ファンの方々の気持ちを思うと、なんともやりきれないものがあります。

 これまでこの作品を大きく牽引してくれていたメインヒロインだったが故に、彼女の「これから」は読者の予想に委ねようとする意図だったのかもしれません。
 ですが、私から言わせればそんなのは読者への「丸投げ」です
 それぐらい、最終話における小咲の描写はあまりにも最低限なものでした。

 せめて表情を半分隠すことなく、全部描写してほしかった。
 最後くらい、幸せそうな笑顔を見たかった。
 一人で仕事に打ち込む姿ではなく、仕事仲間とでも友人とでもいいので、一人ではなく誰かと未来を歩んでいこうとする姿が見たかった・・・!

 はあ~・・・。
 小咲はマリーの次に好感の持てる子だったので、そこが非常に残念でした。
 ただでさえ小咲は大宇宙の意思?とやらで散々楽と思いが通じるチャンスを奪われてきただけに尚の事。

 ・・・いえ、そこ“も”残念だったと言うべきでしょうね。

 私がこの作品を終始冷めた目で読んでいたのは、好感が持てない主人公像もさることながら、全ての面において説得力や誠実さが感じられなかったからです。
 この作品の全ての始まりは、幼い頃の「約束」にありました。
 その「約束(の女の子)」を巡って非常に長い間スッタモンダが繰り広げられたというのに、最終的にはその「約束」を破ってしまうというこの酷さ。
 しかも一つではなく二つも三つも。
 なにが「ザクシャインラブ」やねん。
 なにが「愛よ永遠に」やねん。
 おまけにそんな昔からの約束を幾つも破っておきながら、更に同じ約束を繰り返すという。
 「ニセモノ」であった千棘との恋を「ホンモノ」にするためとはいえ、これは小咲サイドから見てみればいっそ薄情とさえ言えるかもしれません。


 とにかく深く読み込めば読み込むほど不満が溜まる。
 私にとってこの作品はそういうものでした。 
 いわば、この作品は「結果」に至るまでのプロセスがあまりにもペラッペラだったんですよね。
 その場しのぎの理由付けというか。ひたすら軽薄というか。
 目先の展開に右往左往するばかりで、主人公達の「成長」は全く感じられなかった。
 これが私のこの作品に対する総括的な感想です。

 それでも。

 この作品には、確かな魅力というものがあったと思います。
 それが「恋する女の子の可愛さ」。
 繊細さ。
 健気さ。
 慎ましさ。
 真っ直ぐさ。
 純粋さ。
 そういった女の子特有の恋心の描写は大変見事で、私も「おお・・・」と感心させられたものです。

 良くも悪くも大反響を巻き起こしたこの作品は間違いなく古味直志先生の代表作となったことでしょう。
 この作品で学んだことを糧に、また頑張ってくださることを祈っています。
 とにもかくにも古味先生、長い間お疲れ様でした!!





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