『ソーマ』は大好きですが、あまりジャンプ本誌のアンケートハガキは出さない私。
ですが、今回は即決で『ソーマ』に投票です。
さあ!今回も張り切っていきましょう!!
(注:いつも以上に独りよがり&クソ長い感想ですのでお気をつけください/苦笑)
週刊少年ジャンプ2014年35号掲載。
掲載順第5位
第80話 【勝負の条件】
今回は、本当に、本当に優しいお話でした。
読み終わった後もドキドキが収まらなかったです。
それは熱い興奮ではなく。
シリアスな緊張感によるものでもなく。
とても温かい気持ち。
一回戦第四試合。
勝利を収めたのは美作。
この結果に息を呑む観衆達。審査員達も苦汁の決断といった表情でした。
美作の勝ち方に納得のいかない吉野やタクミのファンクラブは我慢できずブーイングを言いますが・・・。
いや吉野、美作はタクミのセミフレッドを「盗み見た」んじゃなくて、そうくるだろうと「予想」しただけだから。
つまり“読み”がとことん的中しただけですよ?
その言い方はちょっと語弊があると思います。
そしてそれはファンクラブの子達も。
確かに美作はメッザルーナにガムを吐き捨てたり色々と侮辱発言はしましたが、相手を知ろうとし、自ら調査し、そして徹底的に考察するという勝ち方自体は卑怯ではないと思います。
惜しむらくは、そこに料理人としての誇りが無いこと。
こうして秋の選抜一回戦の全試合が終了。
勝ち残ったのは、創真、黒木場、葉山、そして美作。
二回戦は一週間後に行なわれ、対戦カードは今日中に決定、通達するとのこと。
お~。一回戦の時に比べ、今度は結構準備期間が設けられましたね。
完敗を喫してしまったタクミを心配する仲間達。
ですが、どう言葉を掛けていいのか分かりません。
イサミだけ、タクミのもとへ向かった模様です。
そんな中―――
タクミと顔を合わせず、真っ直ぐ帰る創真。
・・・うん。
そうだね。
そんな彼を寮の部屋で待っていたのは―――美作。
合鍵で中に入ったってか。うわ~お★
これで家探しでもしていたら、さすがに私も電話のナンバー「110」番をプッシュしておりました。
というわけで楳●かずお版リアクション再び(笑)。
っていうか今回、めっちゃ吉野と郁魅の気合ってるね(笑)。
一方の創真は全く動じず(汗)。
ホントキミ肝据わりすぎ。
それとも、美作が次に自分に照準を当ててくるのをある程度予測していたのかな?
第三試合の観戦時にお世話になったこともあり、普通におもてなしする創真くん。
紳士だなーv
スジの通った良い子だなーv
作り置きしてあったビーフシチューを食べながら二人でお話しすることに。
凄みながらも言ってる内容は至極真面目な美作が、相も変わらず良い味出してます(笑)。
ま。
そんな二人を放っておくわけもなく、仲間達は全員部屋の前で聞き耳立ててるわけですが。
創真愛されてるなー(笑)。
美作から伝えられる二回戦の対戦カード。
当たるのは
黒木場 VS 葉山!
美作 VS 創真!
よっしゃあ!!
予想的中!
やったぜ!
(ホントに「黒と白」の対決になっちゃった!)
そしてお題は両試合共に「洋食のメイン一品」とのこと。
ほう・・・。これまでで一番広範囲なお題ですね~。
洋食というと、ハンバーグやエビフライ、グラタンやコロッケ等・・・。
もう疑いの余地は微塵もありません。
今回の「秋の選抜」のお題、これらは全て「日本独自の進化・発展を遂げた料理」が選ばれています!!
厳密な西洋料理ではなく、日本で進化した西洋風の料理、それが「洋食」ですから!
となると、残る決勝のお題も気になるところ。
果たして一体何になるのでしょうか?
でもって、今回のお題はかなり黒木場に有利とみた☆
美作の要件は勿論それだけではなく。
やはり、創真にも食戟を持ちかけてきました。
対価として美作が要求してきたのは創真がいつも使用している出刃包丁。
なんと☆
かなりの業物という事が判明!
選抜編が始まる直前(城一郎との料理勝負)からさり気に存在感を出していた包丁でしたが、まさかそれほどの物だったとは。
まあ、城一郎が半端物な“料理人の魂”を創真に与えるわけありませんか。
代わりにと美作が差し出してきたのは、今日タクミから奪ったばかりのメッザルーナ。
ガムを吐き捨てた時はさすがに反感抱いたけど、今はちゃんとケースに入れて綺麗に保管してくれていて嬉しかったです。
この様子だと、これまで奪ってきた包丁もちゃんとお手入れしてくれてそう。
メッザルーナやイサミへの所業は、やはりタクミを怒らせることで食戟に乗らせるためでした。
でもね美作サン?
自分の狙い通りになって高揚するのは分かるけど、さすがにそのお顔はドMに見えるから抑えましょう(滝汗)。
わざとタクミを侮辱することで創真を挑発する美作。
タクミと同様に、創真が本気で怒るポイントも知っていたから。
(自分が認めた者への不当な侮辱は絶対に見過ごさない)
うん、確かにそうだね。(^^)
(お前なら絶対にメッザルーナを取り返そうとする!)
・・・そうかな?
タクミを哀れと言い、創真も自分の策中に嵌めようとしますが―――
創真の反応は至って静かなものでした。
タクミはこんな事では潰れない、と言う創真。
だよね。だよね。そうだよね。(^^)
「可哀想なのは お前だよ 美作」
・・・!
創真・・・キミ・・・。
食戟には応じるものの、創真は対価の変更を要求してきます。
それは、メッザルーナだけでなく、これまで美作が奪ってきた99本の調理道具全て。
!
・・・そう・・・。
キミはそう“判断”したんだね・・・。
メッザルーナだけでなく他の包丁も全て望んできた創真が、美作には理解出来ません。
美作・・・、キミ、分かってないね・・・。
その対価にと、創真があっさり言ったのは―――
(・_・)
(・_・)
(・_・)?
え~~~と・・・。
すみません創真、もう一度リピートお願いしても良いでしょうか?
「料理人 やめるよ」
( ロ ) ゜ ゜!?
Σ( ̄ロ ̄lll)!!
o(><o) (o><)oo(><o) (o><)o
~~~!!!
(>///<。)
・・・!!!!!
↑
(※言葉では表現不可能だったので、絵文字で表してみました)
え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!?!?!?!?!?
ちょ、待っ・・・えええええ!?!?
創真!!
料理人をやめるって・・・!
だってそんな。
料理人の道を失ってしまったらキミは・・・!!!!!
創真・・・。
そこまでしてキミは・・・。
この発言に堪らず乱入する仲間達。
創真ホントに愛されてるな~(笑)。
そしてついでにと、創真は美作に言います。
「俺 これ作るから(へらっ)」
それは、自分達が今食べているもの―――
ビーフシチュー。
この創真の言動、「作る品教えてどうすんの!?」と煽り文にまでツッコまれてますよ(笑)。
でもね、どのみち調べられて分かっちゃうのなら、確かに自分から宣言しておいた方が手っ取り早くて良いと思うの☆
それに・・・。
確かに私も、今回の勝負にこのメニューは相応しいと思うし、ね。(^^)
やばい。
今回の話。
あの神回である第21話に匹敵するかもしれない。
これまで見せてこなかった創真の熱さに読者が共感する形で絶大な反響を起こした、第21話。
ですが、今回は反対の・・・、マイペースで動じない、どちらかといえば初期の頃のような、何を考えてるのか掴めない創真の姿が描かれていました。
なのに・・・
これまでずっと創真を見てきたからでしょうか?
私には感じたのです。
そんな彼の裏にある、とんでもない「深さ」が。
第21話では、一見静かな表情ながらも瞳には真剣な怒りを宿していた創真。
今回の創真も静かな表情でした。
ただ・・・
その瞳に感じたのは、深い―――配慮と覚悟。
敗北したタクミに一切声を掛けず、顔も合わせずに帰った創真。
それは、タクミを理解してくれているからこその気遣い。
タクミは創真と同様にプライドの高い子ですから。
きっと、悔しがったり落ち込んだりした姿を見られたくなかったことでしょう。
創真も・・・、四宮や葉山に負けた時、一人きりの時間を望みましたからね・・・。
そして、やっぱりタクミを信じてくれていたね。
ありがとう。(^^)
タクミへの対応は私の願い通りで嬉しかったものの、驚かされたのはここからでした。
自分からメッザルーナを賭け、創真に食戟を申し込んできた美作。
タクミの誇りの為にも、創真はメッザルーナではなくタクミとの再戦を美作に要求してくるだろう。
そう、私は予想していました。
だけど。
予想とは違って、美作を「可哀想」と言い、これまで奪ってきた全ての道具を要求してきた創真。
・・・タクミだけじゃない。
創真は、美作をも「料理人」として救おうとしている。
これまでずっと、「誰かのために」食戟に臨んできた創真。
そこには常に、「自分が認めた料理人だから」という理由がありました。
そして、それは今回も。
美作・・・、キミ。
創真から見込まれてますよ。
だからこそ、創真は美作を「可哀想」と言ったのでしょう。
まっとうな料理人の誇りさえ持てば。
きっと誰もが認める程の凄い料理人になれるというのに。
「勝利」だけにこだわり、自分の得意料理を持たずに相手の真似ばかりしている。
それは“「料理人」としての自分”を持っていないのと同義だから。
世界中探してもいませんよ、これほどまでに「料理人」を尊重してくれる子なんて・・・!(><。)
道具100本全てを要求してきた創真。
そんな創真の判断は完全に予想外だった美作。
美作・・・、キミ、分かってないね・・・。
キミの為ですよ。
もしこれから後、美作が料理人としての誇りに目覚めてくれた場合、それらは「これまでの罪の証」になってしまう。
それを創真はリセットするつもりなのでしょう。
美作が、気に病まず料理人の道を歩めるように。
でも美作にとって、それらは同時に「これまでの自分の歴史」でもあります。
美作の「過去」を奪う。
それだけの対価として、
創真は「自分の未来」を賭けたのでしょう。
創真、キミって子はどこまで・・・!!(><。。)
それ以前に、料理人の命である包丁を失うなら、もう料理人として生きていく資格は無い。
そういう彼の筋金入りのプロ意識もあったのかもしれません。
審査員はもとより、観客達からも反感を抱かれていた美作。
唯一、創真だけは彼に幻滅していませんでした。
ボス?である叡山にさえも、美作は「料理人としては完全な屑」と思われているというのに。
自分がアウェイにいるのはぜ~んぜん気に留めないのに、敵である筈の相手がアウェイにいるのは気に留めるなんて・・・。
どれだけ優しいの・・・!?キミは・・・!!!(><。。。)
今回の創真の深い言動。
タクミと美作との勝負の前に、美作の人となりを一部とはいえ知っていたのが大きかったのでしょうね。
勿論タクミをあんな形で侮辱した美作に全然怒りを抱いていないというわけではないでしょう。
普段に比べて笑顔が少なかったのが、それを物語っています。
それなのに、その日会話したばかりの、ましてや大事な仲間を酷く貶めた相手を思い遣ってくれた創真。
本当に、彼は誰に対しても分け隔てない子なんだな、と再認識です。
相手の立場だけでなく、出会ってからの時間の長さまで関係無く。
その一方で、美作を始め周囲の意表を突きまくりな創真さんがこの上なく素晴らしかったり。
ツワモノレベルのマイペースさで、周囲を「へ!?」「え?」「は!!?」と振り回しまくる様が、見てて堪らなく愉快でした。
いや~~~やっぱり創真さんはこうでなくっちゃ♪♪♪
さあ!!
次回以降の展開が俄然楽しみになってきました!!
勿論創真の料理人人生が掛かっているという超深刻な事態ではあるのですが、不思議なほどに安心しています。
それはやはり、創真が「創真」だからなのでしょうね。(⌒▽⌒)
だけど、この事を知ったタクミや葉山はどう思うでしょうか・・・。
特にタクミは本気で怒りそう・・・。
ここらが少し心配ではあります。
今回唯一分からなかったのが、創真が美作に、道具を「持ち主に返せ」ではなく「寄越せ」と要求してきたこと。
単純に美作のこれまでの所業をリセットするだけが目的なら、元の持ち主に返すのが一番手っ取り早い筈。
きっとここらが、タクミの誇りへの配慮に繋がっていくのでしょう。
それをどう処理していくのか、附田先生の手腕に期待しています!!
ひょっとしたら、案外ここらが選抜編後の展開にも関連してくるかも?
そして、今回創真を全く掴めなかった美作。
きっと創真は、これまで出会ったどんな相手とも違っていたことでしょうね♪
今回は意表を突かれまくりましたが、やはり創真の事も美作は徹底的に調べてくることでしょう。
となると、真っ先に気になるのが父親の城一郎が元・十傑第二席だったということに気付くかということ。
まあ、あれほどの情報取集力を持つ美作の事ですから、まず間違いなく気付くことでしょう。
心配なのが、この事がどういう波紋を呼ぶのかという事。
やはり読者としては、えりなが「創真の父親=自分の憧れの料理人」であることを知るのかどうかという事が気になるでしょうね。
ですが、私はそれははまだ無いと考えています。(創真の父親が元・十傑だった、ぐらいは知るかもしれませんが)
それはもう少し時間を置いてからでしょう、きっと。
まだ“準備”は整っていませんもの。
「自分が認めた者への不当な侮辱は絶対に見過ごさない」
そう美作は創真を分析していましたが・・・、知ってはいるけど気付いてはいませんね。
そこには、タクミだけでなく自分も含まれているということに。
前回の感想で、「美作は多分、自分の発言から自爆しちゃうんじゃないかと思う」と述べましたが、まさかこういう形に持ってくるとは…!!
恐れ入りました!!
そして、今回最後に創真がぶっちゃけた、食戟で出す料理。
「ビーフシチュー」ですか。なるほどね☆
相手を徹底的に調査し、その上で相手の行動や判断を分析するという超理論的な調理スタイルの美作。
ですが、今回の創真のこの行動の理由はきっと掴めないでしょう。
だって、これ思いっきし天然で言ってますもの、創真さん。
せっかく「洋食のメイン一品」というこれまでで一番広範囲のお題であるにも関わらず、「ビーフシチュー」と即決した創真。
その理由はただ一つ。
美作と一緒に食べた料理だから。(^^)
そう。
今回の食戟。
創真は美作の為の料理を作ってくるでしょう。
美作は手強い相手です。
全力を尽くさなければ勝利は危ういでしょう。
だけど。
これまでで一番温かい食戟になりそうですね。(^^)
まさかこんなに穏やかで、そしてこんなにも優しい展開になるなんて。
神過ぎます附田先生。
尊敬を通り越しちゃいそうです。
もはや頭を下げるしかありません。
今回の話、創真の「深さ」が遺憾無く描かれていたなあ、と思います。
創真の「創真」たる部分が静かに全開だったというか。
なんかもう・・・、改めて幸平創真という人物に心を掴まれてしまいました。
今回こんなにも嬉しさを感じたのは、やはり創真が私の思う通りの創真だったという事も大きかったです。
「タクミへの信用」だけでなく、「理屈ではない面で救ってもらいたい」という要望にも応えてくれた創真。
しかもそれだけに留まらず、美作まで視野に入れる思い遣りの深さ、懐の大きさ。
創真が優しすぎる子だというのは分かっていたつもりですが、ここまでとは・・・。
でも、これからも更に深い、まだ表に出ていない面を見せて、私達を驚かせてくれるのでしょうね。
本当に、創真を好きになって良かった。