大阪大学文学研究科日本学講座の、杉原達先生の最終講義に行きました。

杉原ゼミにわたしが出席するなんて、なんと大胆な…!と、行く前はさんざん緊張しましたが、会場ですぐさま荻野美穂先生のお隣に陣取り、安心して参加しました。
杉原ゼミには2001年か2002年に一度だけ「参加できるかしら…」と出席したのですが、『内地雑居論』を読みましょう、ということで速やかに辞退しました(難しかったから)。
あれから十数年…
この退官記念のシンポジウムに出席しただけですけど…
今なら、杉原ゼミに参加できる…!
そして、報告担当だって、ファッション×ジェンダーの立場でも「やります」って言える…!と思いました。
シンポジウム、とても楽しかったです。
久しぶりに阪大らしい報告を聞いて、懐かしさいっぱいでした。
もちろんフロアには懐かしいメンバーだらけでそこも楽しかったです。

会場は文経法のグランドピアノのある教室。
杉原先生がこのピアノの思い出をお話くださったのですが、ホントだ、どうしてこのお部屋だけピアノなんでしょうね?
こうして思い出して書いているだけでも、杉原先生まで日本学を離れてしまわれて、本当にさみしい。
もう新しい先生方がいらっしゃるので、日本学としては全然さみしくなく、むしろ研究はきっとこれまでと同じく、もしくは今まで以上に楽しいことと思います。
ただ、個人的に、今回の杉原先生の最終講義は胸にぐっとくるものがありました。
なんでだろ、さみしい…。
実は、10年以上前に、杉原先生から小山に、学生の卒論のことで方法や資料のことを聞かれたことがあるのです。
当時はまだ(本当に)先生から「こんな研究、どうしたらいいかな~?」と聞かれても、「男性の服装ってなかなか研究難しいですからネー…」としか答えられませんでした。
とはいえ、杉原先生から相談されるなんてめったにないことで、とても嬉しく忘れられずにいました。
すると10年ほどの間に、杉原先生からのそのテーマが自分にとっても非常に重要なものになり、あちこち資料を探し回り、ここにきてカードが揃いつつあります。
当時卒論でそのテーマを選んだ学生にも申し訳なくて、一度(お詫びも含め)杉原ゼミで報告する機会はないかしら、と思ってました…
やっと杉原先生の研究テーマと小山の服装研究がなんとなくの接点をもちそうでしたのに。
これがさみしさの原因の一つです。
いつか杉原先生に聞いていただこう。
杉原先生、本当にありがとうございました。
そして、これからも(いつか)どうぞ、よろしくお願いいたします!
小山 有子