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Fashion Theory in Modern and Contemporary Japan

こんなに暑いのにまだ「冷えたらこわいな…」と思うクセ。
ファッションとジェンダー研究・小山有子

『女性学年報』28号合評会のお知らせ

2008年03月12日 | Weblog
毎号おなじみの『女性学年報』の合評会を今年も開催いたします。
直前のお知らせで恐縮ですが、この合評会は執筆者と読者、編集委員が同じ場で意見交換できる貴重な場となっています。

みなさま、ぜひお越しくださいませ!

『女性学年報』編集委員会 小山有子


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 『女性学年報』28号 合評会
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

とき:2008年3月15日(土)

場所:ドーンセンター4階 大会議室3

時間:13:30~(合評会)
   18:00~(懇親会)

◆ 田中亜以子さん 
ウーマン・リブの「性解放」再考 
―ベッドの中の対等性獲得に向けて―

◆ 山田晃子さん
「お姫様」が好き!
―近現代日本の翻訳作品における
白雪姫像の変遷と作られていった「お姫様」イメージ―



~論文要旨『女性学年報』28号より~

◆ 田中亜以子さん 「ウーマン・リブの「性解放」再考
――ベッドの中の対等性獲得に向けて――」◆
70年代に盛り上がった女性解放運動であるウーマン・リブでは、「女の解放は本質的に性の解放としてある」と、「性の解放」が求められた。リブの言う「性の解放」とは、どのようなものだったのだろうか。先行研究においては、一方で「ロマンチックラブイデオロギーの完全な実現を目指したもの」とされながら、他方では「女の性欲を自己主張した」とロマンチックラブイデオロギーを打ち壊すような主張であったとされている。本稿では、リブの「性解放」の主張がこのような一見した矛盾、もしくは両義性をはらむことになったのはなぜなのかという疑問に迫りたい。さらに、リブの主張を「女の性的快楽」を軸に再考することによって、残された課題を明らかにしたい。


◆ 山田晃子さん 「 「お姫様」が好き!
――近現代日本の翻訳作品における白雪姫像の変遷と
作られていった「お姫様」イメージ――」◆
グリム童話やディズニー映画でよく知られる「白雪姫」が初めて日本人の目に触れたのは、明治時代にまで遡る。それから現在までの約120年間で、そのストーリーは大きな変化を遂げた。その変遷を、女性像としての白雪姫に注目して追ってみようというのが本稿での試みである。現在、フェミニズム的観点からは、ジェンダーステレオタイプな女性像として批判を受けることの多い白雪姫であるが、「お姫様」というものが大好きな少女・元少女からは絶大な支持を集めていることもまた事実である。この白雪姫像を受容当初から詳しく見ていくと、二度の大きな転換点を経て、アイデンティティーや主体性を獲得していき、ジェンダーステレオタイプ以前とも言える非常に消極的な初期の表象からは、大きく変化していることがわかる。そしてそれはいつも女性達を意識して、後には女性達自身の手によってなされてきた。この変化を追う中で、現在に至るまで「お姫様」というものが一部の女性達をとりこにしてきた歴史についても考えたい。


◆◇◆◇◆◇

なお、当日は、合評会後にささやかな懇親会を予定しております(参加費実費)

みなさま、こちらもぜひご参加ください!


※ 転載歓迎です!よろしくお願いいたします。

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