夫が招待券があるというので、「金井克子」さんを聞きに行く。
最初、夫は「ブルー・ノート東京」でやるんだ。
と言っていたが、本当のところ「STB(スイートベイジル)139」でだった。
雨の中、夫と相合い傘で駐車場からお店へと急ぐ。
8時半の開場まぎわ、長蛇の列が出来ていた。
夫と私はカウンターバーの席を案内された。
しばらくすると、若い女性と男性を引き連れた品のいい中年男性を見つけて、
夫が「ほら、あそこにほら、えっと、ほら」と
一生懸命思い出そうとして名前を思い出せずに困り始める。
「ほら、郷ひろみとか山口百恵、というと必ず出てくる人・・・・・」と言うもんで、
急に興味が湧き、夫の視線を追いかけた。
なるほど!見覚えがあるし、
昔パーティでお隣だったことがあり、お話したことすらある。
「サカイさん?」
「そうそう、そう」
また、しばらくして私たちのカウンター席に
白髪がつややかなこれまた品のいい男性が現れた。
「お久しぶりです」と
夫がつかさず、
体育会の男子が先輩に挨拶するような大きな声で挨拶した。
まあ、妻です、と紹介され、私も何故だか緊張し
「いつもお世話になっています」と言っておいた。
「誰なの?」という私の怪訝な表情を察して、夫が言った。
「○○という事務所の社長さん。オードリーとかが所属している・・・」
オードリーと聞いて内心
「もうかっとりまんな」と思ってしまった自分が嫌だ。
ショーがはじまった。
まばゆい深紅の衣装をまとったボンキュッボンの金井さんが現れる。
金井克子さんはオン歳ウン才だというのに、
体が引き締まっているし、
動きもきれいだし華があるし、本当にすごかった。
天使の羽のあと(肩胛骨)をきゅっと引き寄せた後ろ姿は
バレリーナのようだった。
それもそのはず
初めて知ったのですが、
もともと「西野バレエ団」のバレエダンサーだったんだって。
芸能生活50周年を迎えた、とおっしゃってました。
すごいなあ。
歳を重ねても体が緩まない、
その行き方と根性と美意識と意志の強さと自制心と
私にはないものをゼーンブ見せつけられた気がしました。
金井克子さんのショーのあと、
夫の友人のやっているピアノバー「チャーリーズ バー」へ行きました。
そこでもステキな歌声の歌姫たちにうっとりして・・・・。
本当に大人な夜となりました。