残業代ゼロ労働」導入を要請

「残業代ゼロ労働」導入を要請　経団連会長、厚労相に(朝日新聞) - goo ニュース
日本経団連の御手洗冨士夫会長と柳沢厚生労働相らが１１日、東京都内のホテルで懇談し、労働法制見直しなどについて意見交換した。経団連側は、一定条件の会社員を労働時間規制から外し残業代を払う必要がなくなる「ホワイトカラー・エグゼンプション」導入のほか、派遣労働者の期間制限や雇用申し込み義務の廃止などを要請した。
懇談は経団連側の申し入れで初めて行ったもので、厚労省と経団連の幹部約４０人が出席。ホワイトカラー・エグゼンプションについて厚労相は「時間より成果で決める考え方は分かる」と導入に前向きの姿勢を示す一方、「問題は適用範囲」として年収要件が必要との同省の認識を示した。
派遣労働の規制緩和について厚労相は「日本の雇用慣行との調和をいかに図るかの視点が不可欠。やむを得ず派遣社員になる人がさらに多くなり、固定化する恐れがある」と述べ、これ以上進めることは否定した。

＊＊＊以上引用＊＊＊

言いたいことがあるなら残業代の未払いを何とかしてから言え！！
経営側としては、人件費の支出を抑えたい気持ちは判りますが、あまりにも露骨すぎでしょう。
成果により評価するとのことですが、過度な成果要求により異常なまでの長時間労働を助長する恐れがあります。
そうなれば、今以上に過労死や自殺が増加する危険性があります。

武田節の一節ですが・・・

人は城　人は石垣　人は堀
　なさけは味方　あだは敵なり

とあります。
これは、国を運営する上の心構えとなしますが、会社経営にも通じるものがあります。
人材育成や充分な福利厚生の制度により会社に対する忠誠（この表現が適切か微妙かな）を高めることにより会社は安定するのはないでしょうか？
確かに会社は利益を上げてなんぼですが、目先の利益ばかりを追求する企業は先が短いと思います。
利益を上げないと先がないってのも判りますけどね・・・。

今回の経団連の要請は、正社員を更に減らし派遣社員を増やそうという意図が見えます。
派遣社員は派遣元の労働条件が適用されるのですが、派遣先で労働環境が保障されるか、甚だ疑問です。
派遣先企業としては、都合がいいんでしょう。
派遣法が改正されましたが、ちゃんと生かされているか・・・生かされていないから偽装請負とかの報道がされているんでしょうけどね。

経済と政治は深く結びついているとはいえ、経済畑があまり政治に口出しするのはいかがなものと思います。
献金が政治腐敗につながるでしょうからね。
もっとも、労働組合も政治に口出しするのはいかがなものかと思いますけど・・・。