「中国の花物語」
身寄りのない蒲氏(ほし)という娘が、村中に流行している重い病気でのどや鼻が腫れた夫のために、遠くの土地にある山まで薬草をさがしに行きます。
山にいる老人は、この公英という薬草は貴重なもので、三千年待って薬剤にするという約束を守らずに病人が服用すると、薬を採った者の命が失われるのだと言い、しかし娘の熱意に感動して、この金の花を頭につけていれば死をまぬかれる、と教えてくれます。
娘は急いで走りながら家へ向かったので、途中で金の花を落としてしまいます。そのため持ち帰った薬草を煎じて、夫と村人に飲ませたあと、娘は息絶えて墓に葬られます。その娘の墓には、やがて同じ薬草が生えてきて、蒲公英と呼ばれることになりました。
飯倉照平著(集英社新書)より引用
身寄りのない蒲氏(ほし)という娘が、村中に流行している重い病気でのどや鼻が腫れた夫のために、遠くの土地にある山まで薬草をさがしに行きます。
山にいる老人は、この公英という薬草は貴重なもので、三千年待って薬剤にするという約束を守らずに病人が服用すると、薬を採った者の命が失われるのだと言い、しかし娘の熱意に感動して、この金の花を頭につけていれば死をまぬかれる、と教えてくれます。
娘は急いで走りながら家へ向かったので、途中で金の花を落としてしまいます。そのため持ち帰った薬草を煎じて、夫と村人に飲ませたあと、娘は息絶えて墓に葬られます。その娘の墓には、やがて同じ薬草が生えてきて、蒲公英と呼ばれることになりました。
飯倉照平著(集英社新書)より引用