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山田英生:山田養蜂場は、蜂蜜が傷を治すメカニズムを明らかにしました

2014-05-26 17:00:16 | 高齢社会
山田養蜂場(岡山県:代表取締役社長 山田英生)は、蜂蜜が傷を治すメカニズムを明らかにしました

株式会社山田養蜂場(代表:山田英生)は、イタリアの東ピエモンテ大学との研究で、「蜂蜜が傷の治癒を促すメカニズム」を発見しました。古来より、蜂蜜は傷を治す効果があるとして世界各地で伝承的に使われてきた天然素材で、医療現場での使用を目指した研究も数多く行われてきましたが、具体的なメカニズムは不明でした。

今回の成果は、損傷した皮膚が再上皮化することに注目して研究された結果です。再上皮化とは、傷の周囲にある細胞が傷をふさごうとする過程のこと。蜂蜜にはその皮膚の再上皮化を促す効果があることが分かったのです。さらに、蜂蜜の種類によって異なるメカニズムで再上皮化を促進することが示されました。
この研究によって、蜂蜜を治療に利用するための可能性が開けました。複数の蜂蜜を利用することによって、より効果を高めることが期待できます。この研究成果を利用して、さらに研究を進めていくことによって、将来的には軽い怪我から重症まで、皮膚の症状を改善させる画期的な方法が開発されるかもしれません。そのことによって、蜂蜜が人間にとってどれだけ有用なものであるのかがより多くの人に知られるようになります。

株式会社山田養蜂場
http://www.3838.com/


山田英生:山田養蜂場が新工場を着工

2014-05-23 17:43:07 | 高齢社会
山田養蜂場(代表:山田英生)が新工場を着工

蜂蜜関連製造販売の山田養蜂場(代表:山田英生)は、岡山県津山市に新工場を着工しました。2014年9月完成、11月より操業開始の予定で、生産能力を現行体制の1.5倍に高め、最新の出荷システムも備える。総投資額は約60億円。

以下、山陽新聞記事より抜粋(2013年10月8日付朝刊)。
本社から約2キロ南の敷地(約6万平方メートル)に鉄骨3階(延べ約2万4千メートル)の工場を建設。1、2階にもローヤルゼリー、プロポリスといった健康食品や蜂蜜、ハニードリンクなどの食品・飲料、せっけんをはじめとする化粧品の製造ラインを設ける。
3階は主に出荷場。通信販売の受注システムと連動したシステムにより、仕分けや梱包、出荷作業を自動化。製造工程を見学できる通路や、見学者も利用できるレストラン、物販コーナーなども併設する。
操業開始は14年11月の予定。健康食品や蜂蜜などを製造・出荷している本社工場の機能を新工場に写し、本社周辺の3拠点で行っている原料保管や原料製造なども集約する。化粧品は現在、グループ会社・ロゼット(東京)が生産しているが、新工場でも手掛けることで品目を増やしていく方針。
従業員は本社工場などからの異動と新規雇用で約250人を予定、本社工場は新工場稼働後、別の利用方法を検討する。
同社は1948年創業、82年設立。資本金1億円。売上高310億8200万円(13年4月期)。従業員約600人。

(最後に新聞記事PDFをそのまま掲載)

山田英生:メレスベラトロールリンジョレスベラトロールの健康効果

2014-05-23 17:39:34 | メレスベラトロールリンジョレスベラトロー
山田英生:メレスベラトロールリンジョレスベラトロールの健康効果に世界の研究者が注目
国際学術交流会2013が開催されました


健康長寿素材として人気
メレスベラトロールリンジョレスベラトロールの健康効果に世界の研究者が注目


株式会社 山田養蜂場(本社:岡山県苫田郡鏡野町、代表・山田英生)は、2013年10月7日(月)、8日(火)学士会館(東京都)にて行われた、RESVERATROL Regional Meeting 2013 in Tokyo(レスベラトロール国際学術交流会2013)※1に協賛し、弊社取締役執行役員の立(たて)藤(ふじ)智基(ともき)が、メリンジョ※2由来レスベラトロールの「抗メタボリックシンドローム作用、抗血管老化作用」など、これまでの研究成果を発表しましたのでお知らせいたします。本交流会は、国際レスベラトロール学会を主催する
Biopeople※3(バイオピープル、本拠地:デンマーク)が日本で初めて開催した、レスベラトロール研究者による国際的な意見交換会です。弊社発表要旨、演者や発表テーマの詳細は、添付資料をご覧ください。

当日は、国内外から約70名(うち海外からの参加者約30名)のレスベラトロール研究者、およびレスベラトロール関連のサプリメントやその原料を製造・販売する企業が参加しました。フレンチパラドックス※4の要因として脚光を浴び、研究が先行しているブドウレスベラトロール(トランス-レスベラトロール)に並び、今回の交流会では、トランス-レスベラトロール二量体である“グネチンC”を豊富に含む“メリンジョレスベラトロール”に対して、トランス-レスベラトロールと同等の効果や特有の作用が期待できる可能性が議論され、新たなレスベラトロール素材として注目が高まりました。

交流会の総評として、座長を務めたOle Vang博士(ロスキルド大学、教授)は、「ユニークな研究が多く、レスベラトロールの健康や長寿に寄与する作用の可能性を数多く見つけることができた。今後も各々研究を続け、また近い将来ディスカッションをしたい。」と、益々のレスベラトロール研究の発展の確信と今後の抱負を表明されました。

次回のレスベラトロール国際学術交流学会2014は、ハワイにて予定されています。詳しい日程やプログラムは、下記ホームページにて随時告知されます。
◆レスベラトロール国際学会ホームページ  URL:http://www.resveratrol2014.com/

<その他の講演>
レスベラトロールの長寿への作用に注目を集めるきっかけとなった論文(科学雑誌Nature, 2006年)を発表されたJoseph Baur博士(ペンシルベニア大学 准教授)より「長寿因子へのレスベラトロールの作用について」、日本栄養・食糧学会会長を歴任された矢ケ崎(やがさき) 一三(かずみ)先生(東京農工大学 教授)より、「糖尿病前症に対するレスベラトロールの効果」、免疫研究の専門家である高見(たかみ) 昭良(あきよし)先生(金沢大学付属病院 輸血療法委員会委員長)より、「レスベラトロールの抗白血病作用」など、各分野の専門家15名が発表されました。

<用語解説>
※1.RESVERATROL Regional Meeting 2013 in Tokyo…レスベラトロール研究者および企業が学術情報の交換を目的として参集した交流会。主催:Biopeople、協賛:(株)ホソダSHC、(株)山田養蜂場、後援:千葉製粉(株)、ロート製薬(株)、DSM(株)。

※2.メリンジョ…インドネシア原産のグネツム科植物の一種。インドネシアでは古くから栽培され、種子や葉、
花が食糧として利用されている。特にドングリ大ほどの種子は栄養価が高く、ミネラル類、レスベラトロール類、グネチンC、グネモノシドA、グネモノシドD、トランス-レスベラトロールなど)を豊富に含む。有効性として、抗酸化、抗炎症、抗菌作用などが報告されている。

※3. Biopeople…デンマークに本拠地を置く。産学を結び、世界的な健康および福祉の役に立つ、製品や
サービスの開発を援助することを目的とした、政府が出資する組織。
※4.フレンチパラドックス…フランス人は高脂肪、高カロリーの食習慣があるにもかかわらず、他国に比べて心筋梗塞や狭心症などの心臓疾患での死亡率が低いという矛盾。

山田英生:酵素分解ローヤルゼリーの継続飲用で インフルエンザ感染予防にも期待

2014-05-21 16:49:16 | みつばち健康科学研究所の研究成果の発表会
山田英生:酵素分解ローヤルゼリーの継続飲用で インフルエンザ感染予防にも期待

山田英生:みつばち科学研究所研究成果の発表

酵素分解ローヤルゼリーの継続飲用で
インフルエンザ感染予防にも期待

―ヒトの唾液中IgAを増やし、免疫力を高める効果を確認

株式会社 山田養蜂場(本社:岡山県苫田郡鏡野町、代表・山田英生)は、「ローヤルゼリーを飲むと風邪をひきにくくなった」というお客様の声を頂き、ヒトの「免疫力」に対する酵素分解ローヤルゼリーの有効性を検証するため、試験を実施しました。その結果、酵素分解ローヤルゼリー※1の継続飲用によって、ヒトの唾液中のIgA※2が増加し、ウイルスなどの感染に対する抵抗性が高まることを、確認しました。
この結果から、酵素分解ローヤルゼリーが風邪やインフルエンザなどの感染症予防に役立つ可能性が示唆されました。

試験概要】
■方法:唾液に含まれるIgAの分泌が比較的低い方10名(47.6 ± 13.0歳)を対象に、酵素分解ローヤルゼリー(生換算7,200 mg/日)を4週間飲用して頂き、飲用前と飲用後に唾液に含まれるIgAを測定しました。

■結果:唾液中のIgAは、飲用前と比較して、飲用4週間後に有意に増加しました。

■まとめ
 酵素分解ローヤルゼリーの継続飲用により、口腔内の感染防御の役割をもつ唾液中のIgAが増加し、ウイルスなどに対する粘膜のバリアが強化されると考えられます。

酵素分解ローヤルゼリーの飲用による免疫力向上効果

【背景】
風邪は、主にウイルスによる疾患で、鼻水、咳、発熱および体のだるさなどの症状を示す身近な疾病の一つです。特に高齢者は、風邪をひきやすく、風邪にかかると治るまでに時間がかかり、症状が重症化しやすくなることが知られています。そのため、老人ホームなどの高齢者が集まる施設では、風邪やインフルエンザの予防や対策が重要な課題となっています。

一方で、体の外から侵入する病原菌やウイルス、異物などから体を守る仕組みである「免疫」は、その力を高めることで、病気にかかりにくく、健康で丈夫な体を保つことができると考えられています。ヒトの唾液には、喉の粘膜を覆うことで、口や鼻から侵入する病原体を防ぐ抗体※3という免疫物質が分泌されています。その一つであるIgAは、感染防御の初期段階で働く抗体で、外から侵入したウイルスなどの病原体に吸着し、無害化するなど感染防御に重要な役割をもち、免疫力の指標の一つとされています。

近年、山田養蜂場のローヤルゼリー製品を愛用頂いているお客様から、風邪をひきにくくなった、風邪をひいても長引かなくなったという声が多く寄せられています(自社調べ)。

酵素分解ローヤルゼリーの有効性に関する研究はこれまで数多く行われていますが、風邪などに対する「免疫力」に関して、ヒトにおける科学的な検証はあまり行われていませんでした。そこで、山田養蜂場ではヒトの「免疫力」に対する酵素分解ローヤルゼリーの有効性を検証するため、免疫力の指標IgAに着目し調べました。

【試験方法】
唾液に含まれるIgAの分泌が比較的低い方10名(47.6 ± 13.0歳)を対象に、酵素分解ローヤルゼリー(生換算7,200 mg/日)を含む錠剤を4週間飲用して頂き、飲用前と飲用後に唾液に含まれるIgAを測定し、比較しました。

【結果】
 唾液中のIgA量は、飲用前と比較して、飲用4週間後に有意に増加しました。  

【まとめ】
 今回の研究から、酵素分解ローヤルゼリーを継続飲用することで、口腔内の感染防御の役割をもつ唾液中のIgAが増加することが確認されました。唾液中のIgAが増加することで、ウイルスなどに対する粘膜のバリアが強化され、風邪やインフルエンザの感染予防に役立つ可能性が示唆されました。

≪用語説明≫
※1ローヤルゼリー…ミツバチの働き蜂が花粉や蜂蜜を食べ、女王蜂の特別食として分泌する乳白色でゼリー状の物質。特有成分デセン酸の他、必須アミノ酸を含むアミノ酸、ビタミン、ミネラル等をバランス良く含み、健康食品や化粧品の原料として用いられている。

※2IgA…腸管粘液、唾液、気管支粘液、母乳などの分泌液に最も多く含まれる免疫物質。病原微生物の排除や毒素の中和作用など生体防御に重要な役割を果たしており、免疫力の指標の一つとされている。なお、母乳では特に初乳(分娩後数日間分泌される母乳)に多く含まれており、まだ免疫機構が十分に発達されていない新生児にとっては、重要な生体防御成分となる。

※3抗体…異物から体を守るために働くタンパク質の一種。異物が体内に侵入すると、それらを攻撃、排除するために体内で産生される。免疫という生体防御システムの一翼を担う重要な物質。
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山田養蜂場

山田英生:蜂蜜による傷の治癒メカニズムが明らかに

2014-05-21 16:35:30 | みつばち健康科学研究所の研究成果の発表会
山田英生:みつばち健康科学研究所の研究成果の発表会

山田養蜂場
みつばち健康科学研究所

蜂蜜による傷の治癒メカニズムが明らかに
―複数種類の蜂蜜の併用で効果が高まる可能性―


株式会社 山田養蜂場(本社:岡山県苫田郡鏡野町 代表:山田英生)は、このたび、「山田養蜂場 みつばち研究助成基金」にてイタリア・東ピエモンテ大学のエリア・ランツァート博士を助成し、山田養蜂場が提供した、完熟生蜂蜜が、傷ついた皮膚の“再上皮化(さいじょうひか)”を促進して治癒を促すこと、さらに、蜂蜜の種類によって再上皮化を促進するメカニズムが異なることを確認しました。今回の研究から、伝承的に用いられてきた蜂蜜の創傷治癒効果に関わる作用機序の一端が明らかとなりました。
なおこの成果は学術誌“Wound Repair and Regeneration”にて発表されました(詳細は3ページ目をご覧ください)。

【背景と目的】
山田養蜂場は創業以来、加熱しない天然の蜂蜜の中に未知の有効成分があると考え、熱の影響を避けるために45℃以下で管理した完熟生蜂蜜を販売しています。

蜂蜜は古来より、創傷治癒やスキンケアを目的として世界各地で伝承的に利用されてきた天然素材であり、医療現場での使用を目指した研究も数多く行なわれています。一方で、治癒に至るまでのメカニズムや、蜂蜜の種類、すなわち蜜源植物※1)による効果の違いについては不明な点が多く残されています。
そこで弊社は、イタリア・東ピエモンテ大学のエリア・ランツァート博士らの研究グループを助成し、蜂蜜が創傷を治癒するメカニズムとはどのようなものか、また蜂蜜の種類によって効果やメカニズムに違いがあるかどうかを、傷ついた皮膚の“再上皮化”に注目して検証しました。再上皮化とは、傷の周辺の上皮細胞(体の表面の細胞)が移動して傷をふさぎ、元の状態へ戻そうとする過程のことです。この研究では、山田養蜂場が販売する非加熱の完熟蜂蜜を用いました。

【方法】
シート状に培養したヒト皮膚細胞に引っかき傷をつけ、蜂蜜を添加しない状態、あるいはアカシア蜂蜜、ソバ蜂蜜、マヌカ蜂蜜※2)をそれぞれ0.1 %の濃度で細胞に添加した状態で24時間培養。再上皮化促進の指標である“再上皮化率”を算出し比較。

再上皮化に関わる細胞内のメカニズムを明らかにするため、蜂蜜を添加した皮膚細胞における関連遺伝子の発現量やタンパク質の活性を評価。

【結果】
すべての蜂蜜が同様に、無添加よりも著しく高い再上皮化率を示しました。

蜂蜜の種類によって、再上皮化に関わる遺伝子の発現やタンパク質の活性に違いが見られました。

【まとめ】
非加熱の完熟蜂蜜が、傷ついた皮膚の再上皮化を促進して治癒を促すこと、さらに、蜜源植物によって異なるメカニズムで再上皮化を促進することが、試験管内試験によって示されました。この結果は、複数種類の蜂蜜の併用によって、より高い治療効果が得られる可能性を示唆しています。今回の研究成果が、日常的な怪我はもちろん、重篤な皮膚症状の治療に役立つことが期待できます。

本リリースに関するお問い合わせ

株式会社山田養蜂場 文化広報室 関、寺田 〒708-0393  
岡山県苫田郡鏡野町市場194

TEL:0868-54-1906 (月~金 9:00~17:30、土日祝除く) /
 FAX:0868-54-3346 / ホームページ:http://www.3838.com
みつばち健康科学研究所ホームページ:http://www.bee-lab.jp / 
公式ツイッター:@yamadabeelab

 参考資料

【背景と目的】
)蜂蜜には傷を治す力があるが、どのようなメカニズムで治癒するのかは不明だった
加熱しない天然の完熟蜂蜜は、エネルギー源となる糖分をはじめ、栄養の代謝を促すビタミン類や、体の調子を整えるミネラル類、必須アミノ酸、酵素、フラボノイドなど、実に180以上の成分を含んでいることが知られており、他にも未知の成分があると考えられています。
古来より、貴重な栄養源として重宝されてきた蜂蜜は、同時に、創傷治癒やスキンケアを目的として世界各地で伝承的に利用されてきました。医療の現場においても、傷や火傷の治療に役立つ天然素材として期待を集めており、絆創膏や湿布の薬剤など、臨床での使用を目指した研究も数多く行なわれています。一方で、治癒に至るまでのメカニズムや、蜂蜜の種類、すなわち蜜源植物による効果の違いについては不明な点が多く残されています。

2)創傷治癒に至る重要な過程: “再上皮化(さいじょうひか)”
創傷を治癒する際に、皮膚は“再上皮化”「 再上皮化とは、傷の周辺の上皮細胞が移動して、傷を元の状態へ戻そうとする過程のことです」を起こします。

3)試験の目的: 蜂蜜による創傷治癒に“再上皮化”が関わっているか明らかにする
以上の点を踏まえて、弊社は、イタリア・東ピエモンテ大学のエリア・ランツァート博士らの研究グループを助成し、加熱しない天然の完熟蜂蜜が創傷を治癒するメカニズムとはどのようなものか、また、蜂蜜の種類によって効果やメカニズムに違いがあるかどうかを、“再上皮化”に注目して検証しました。

【試験概要】
試験1) 蜂蜜は、傷ついた皮膚の“再上皮化”を促進することによって治癒を促す
シート状に培養したヒト皮膚細胞に針状のチップを用いて引っかき傷をつけ、蜂蜜を添加しない状態、あるいは、アカシア蜂蜜、ソバ蜂蜜、マヌカ蜂蜜をそれぞれ0.1 %の濃度で細胞に添加した状態で24時間培養しました。陽性対象として、強力な創傷治癒促進剤である血小板溶解液を20 %の濃度で添加しました。そして、引っかいた直後の傷の幅と、培養後の傷の幅から再上皮化率を算出しました。その結果、すべての蜂蜜が同様に、無添加の状態よりも著しく高い再上皮化率を示しました。再上皮化率を高める成分は再上皮化を促す働きを持つと判定できるため、蜂蜜は、傷ついた皮膚の“再上皮化”を促進することによって治癒を促すと考えられます。

試験2) 蜂蜜の種類によって異なるメカニズムで再上皮化を促進する
さらに詳細な創傷治癒メカニズムを解析するため、アカシア蜂蜜、ソバ蜂蜜、マヌカ蜂蜜をそれぞれ添加したヒト皮膚細胞における、再上皮化関連遺伝子の発現および関連タンパク質の活性を調べました。その結果、蜂蜜の種類によって違いがあることがわかりました。特に、アカシア蜂蜜とソバ蜂蜜が上皮間葉転換(前ページ模式図③)を制御するさまざまな遺伝子の発現を著しく変化させたのに対して、マヌカ蜂蜜では顕著な変化がほとんど認められず、アカシア蜂蜜およびソバ蜂蜜と、マヌカ蜂蜜とでは、再上皮化を促進するメカニズムが異なることが推察されました。この違いは、蜜源植物に由来する成分の違いによるものと考えられます。

【まとめ】
今回の研究によって、非加熱の完熟蜂蜜が、傷ついた皮膚の“再上皮化”の促進によって治癒を促すこと、さらに、蜜源植物によって異なるメカニズムで再上皮化を促進することが明らかとなりました。この結果は、複数種類の蜂蜜の併用によって、より高い治療効果が得られる可能性を示唆しています。今回の研究成果が、日常的な怪我はもちろん、重篤な皮膚症状の治療に役立つ可能性があります。

【出典】

※本リリースでご報告した研究成果は、下記の論文で発表されています。
Ranzato E, Martinotti S, Burlando B., Epithelial mesenchymal transition traits in honey-driven keratinocyte wound healing: comparison among different honeys. Wound Repair and Regeneration, 20(5), 778-785, 2012.

【用語解説】

※1)蜜源植物・・・蜂蜜の原料となる花蜜を求めて、ミツバチが訪花する植物。例えばソバ蜂蜜は、ミツバチがソバの花蜜を集め、自身の消化酵素でショ糖をブドウ糖と果糖に分解し、糖度を79 %以上に高めた蜂蜜である。

※2)マヌカ蜂蜜・・・ニュージーランドとオーストラリア南東部に自生するフトモモ科の植物・マヌカ(ギョウリュウバイ)を蜜源とする蜂蜜。強い殺菌力を持つことが知られている。

【山田養蜂場 みつばち研究助成基金について】

「山田養蜂場 みつばち研究助成基金」は、予防医学的健康観に基づいて、蜂産品を初めとする天然素材を対象とした研究を活性化し、その成果を皆さまの健康や美容に活かしたいとの思いから、2008年、創業60周年を機に設立した基金です。これまでに、医学、薬学、生物学、機械工学などの幅広い分野における国内外の研究を支援してまいりました。2013年度も募集を行ない、現在、選考を行なっているところです。本基金も6年目を迎え、その成果は、国内外の学術誌や学術大会などで続々と発表されております。今後も、ニュースリリースやホームページ、セミナーなどで成果をお知らせしてまいります。どうぞご期待ください。