「解りました」は解っていない！？

　自閉症児の「解りました」の返事を

額面通り受け取る教師は多い。

普通校ならまだしも、

支援学校に勤めている教師でもそうだ…。

「自分で解ったって言ったよね」と叱られて

途方に暮れた目をする二男を

何度見ただろうか。


　進路指導の面談後

自分から決意表明をしたものの

「やらされている感」から抜けられずにいる。


　それもきっと

解らずに返事をしたせいであるのだけれど

「自分できめたことだよね！」と

できないこと、やらないことを

注意され、

「僕はダメなんだ・・・」と泣き出してしまう。


　「自分でことだよね！！」

いえいえ・・・

確かに「わかりました！

これから僕はやりとげます。

がんばります！！」と

二男の口から出た言葉ではあるけど

でもそれは、

先生が望んだことです・・・

そう言えばいいのだと

学んだ言葉です。


　二男は難しい言葉もよく使う子です。

でも・・・果たして、

言葉の意味を

本当に理解していると思われますか？

「解った」という意味すら

解っていないでしょう・・・・


　お喋りの自閉症児

まわりは誤解に満ち溢れています・・・・



　それを先生に伝える言葉を

母はずっと考えているのだけれど

話せば話すほど、禅問答のようになるのだな・・・