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陽炎日記

日々の出来事を中心に綴ってます。

高橋由太著 「黒猫王子の喫茶店 ① ②」

2018-10-27 22:09:13 | Weblog
 つい2~3日前ブックオフで見つけて買って読んだら面白かった。
いつもは時代小説を書く作家さんがこういうものも書くんだね~と思った。
いろいろツッコミ所がある小説だった

川越が舞台の小説、
間下胡桃は出版社に勤めていたがリストラされて失業中。
お金を稼がないとアパートも追い出されるかもという切羽詰まっていた。
そんな折黒猫を拾った。それも雨が降っている最中に。
仕方なさげに神社の方に歩いていくと年配の女性が自分の家に連れて帰る。
そこが舞台になる喫茶店『珈琲くろき』だった。
そこに『店長募集(住み込み可)』の張り紙。
この喫茶店を閉めるのは忍びないという黒木花。(孫が生まれて人手がないから一緒に住むという)

翌日働かせて下さいと言いに行くと先客がいた。
イケメンで和服姿の男性がいた。
頭を下げていると「オレの下僕になれ」と言ってきた。
わけがわからない胡桃。「テンチョウダ」と男性は言う。店長?
その一言で自分は職を失ったと悟り帰りかけたら「ちょっと待て、胡桃」
と呼び止められた。「オレの飼い主になってくれ」と言い出した。
ますますわけがわからなくなる。
会主?貝主?海主?といくつもの言葉を探した胡桃。
「首輪が欲しい」とまで言い出した。「飼われている証拠がほしい」と頼むが、
胡桃には何がなんだかわけがわからなくなった。
逃げだそうとしたらヘンタイ王子と接触した。
「にゃ、にゃんてことするにゃ!?」と言ってる間にだんだん様子が変わってきた。
耳が三角になり体も小さくなり黒猫に変わってしまったのだ。
「化け猫・・・」で胡桃は気を失ってしまった。
気がつくとイケメンが珈琲豆を挽いていた。
立ち上がろうとしたらふらついてイケメンが覗き込むとイケメンから突き放された。
再びイケメンが三角の耳になるそして黒猫の姿に。この黒猫は胡桃が助けた猫だった。
黒猫の名前はポウ。彼は人間の姿になって花に胡桃が働くのをOKしていたという。
納得して顔を上げると素っ裸の男性がいた。
「オレと一緒にここで暮らそう」とポウに言われ近づいてきたら、誰しも逃げるだろう。
何せスッポンポンの男性が目の前で迫ってくれば・・・
一物がみえるからね~。

そこからドタバタの毎日がやってくるのだ。
しかし喫茶店に来るのは人間になった猫たちばかり。
胡桃が触ると猫になり人間になり裸で往来に出てしまったりで・・・本当にやっかいなのだ。

胡桃は一喜一憂しながら珈琲を入れる練習をするがなかなか上手になれない。
ポウにはどうしてもなりえない。

猫語がわかるようになり『ドリトル胡桃』とも呼ばれるようになり、
近所では有名になる。猫カフェにしようとしたがなかなか美味しいコーヒーが入れられない。
しばらくして町会のお祭りに参加。コーヒーは全然売れなかったが人助けには成功した。
そこでイケメン連中と祭りの最後にカラオケ大会に出場するとSNSで投稿されて、
親にばれてしまった。連れて帰ってしまうのか?と思っていたら、
父親が店に来たり、母親も翌日来てみたり・・・イケメン君達を試していた胡桃の母親。
結局しばらく喫茶店で働くことを親は認めてくれて・・・the end

イケメンが猫に変わるとそのままだからいいが、
猫から人間に変わろうとスッポンポン、胡桃が「服を着て!」と叫ぶくらい疎いのだ
どこから着物やら服を調達したものか気になるが・・・
この話これで終わっちゃったが続きがあるなら読みたいな~。
由太さんの変化球の作品が見られたことはよかった。
 
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葉嶋ナノハ著 「金曜日はピアノ」 

2018-10-27 21:18:17 | Weblog
 てっきりピアノの話かと思いきや・・・恋愛小説。
恋愛小説でもかなり濃かったそこまで表現しちゃう?

苑子がフト立ち止まって聞いた曲は母親がよく弾いていた「月の光」
何気にそのお宅の家の前でじっと聞き入っていたら、男性が家の中から出て来た。
ここの家の住人、深山聡。どんな職業の人か知らず苑子はもう一回「月の光」を聞きたい
と思ったから。
雨の降る中にいたので住人は中に通してくれて弾いてくれた。
唐突に「ピアノを教えて下さい」と申し込む。
どこまでやったか教えての答えにツェルニーの30番の終わりの方だと教える苑子。
聡はピアノ経験者かもしれないが教えたことはないという。
「金曜日の夕方6時しかあいてないのでそれでよければ」ということで話が決まる。
しかし彼は「どうなるかわからない」と言ってきた。さて真意は何?
教えたことがないから来ないでくれっていうかもしれないってことだろうか?
しかし苑子はこの青年に何かを感じとったのかもしれない。

毎週金曜日に練習に出かけて練習をするうちに彼が好きになっていく。
ある日関係をもってしまった。そこからその描写が幾度となく出てくる。
せっかくの普通の恋愛小説だと思っていた物が崩れた~
お~い、描写は簡単でいいから~とツッコミながら読んだ。

後半になると彼の生い立ちが分かってくる。
苑子の生い立ちも。母のピアノに近づきたいそう思っていたんだね。

しかし聡の元から去ったのだ。実家から出て3年、普通のOLをしていた。
会社の使いで花を届けて欲しいと言われリサイタル会場に出向く。
それは聡のピアノリサイタル。自分は彼に会いたいのか?と悩む。
翌日リサイタルを鑑賞する苑子。彼の姿はまばゆいばかりのものだった。
苑子は自分の気持ちが揺らぎ始めているのに気づいた。

彼女は後日どうしても会いに行きたくて出向いた。
実は彼も苑子を待っていたのだ
「もう一度ピアノを教えて下さい」と頼む。

男女の関係は仕方ないかもしれないが、表現方法はきれいな方かもしれないが、
あまり何回も出てくるとそっち系の小説か?と疑いたくなった。
苑子はピアノを習って上達したかったんじゃないの?
恋愛を重視しちゃったから中途半端な小説になったと思う。
これが発行者の大賞を取った小説とはね~
ピアノの曲がだいなしになっちゃったんじゃないかと思ったのは私だけ?
 
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