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コミュニティ・ビジネスにおける「クチコミ・マーケッティング」を考えてみる!

2010年12月09日 | 気になった事
「クチコミ・マーケッティング」は、1950年代から、米国で取り上げられるようになったといいます。ターゲットとする購買者にたいし、「購入の意思決定」にあたえる影響は、その他の手法よりも格段に高いのが特徴。したがって、この方法を学ぶことの意味は大きいといえますね。

近年は、携帯電話やインターネットの普及に伴い、伝達手段は複雑になっています。社会には情報が氾濫し、なにが本当に正しい情報なのか!判断に苦慮します。その製品(サービス)や会社とは、直接に利害関係のない第三者である友人・知人の言葉は、信頼がおけるでしょう。そこに、このクチコミの強さもあるといえるのです。

人が、特定の商品やサービスを購入にいたるまでを、「AIDMA」の5段階で説明できます。Attention(注意) Interest(関心) Desire(欲求) Memory(記憶) Action(行動)。
第一段の「注意」が、「認知段階」。第二・第三・第四段の「関心・欲求・記憶」が、「感情段階」で、最後の第五段の「アクション」が「行動段階」ということになります。「クチコミ」では、この第一から第四までを、人との会話のなかで一気に昇りあがるわけですから、その効果はきわめて大きいといえるでしょう。

また、「製品ライフサイクル(Product life cycle)」という視点では、とくに「クチコミ」が有効なのは「普及段階」といわれています。製品やサービスは、「導入期」から「成長期」にはいり、さらに「成熟期」をとおって、「衰退期」に入ります。この「導入期」から「成長期」の初めには絶大な効果をあたえるということです。


つぎは、「ティッピング・ポイント」で有名な、マルコム・グラッドウェル氏の説にしたがって「クチコミ」に関わる人たちを分析してみましょう。グラッドウェル氏は、1963年英国生まれ。カナダ・トロント大卒業後、「ワシントン・ポスト」の記者になった人物。その後、雑誌「ニューヨーカー」の記者として活動する一方で、実践的「ビジネス学」の著作活動を始め、米国では絶大の人気を博したことで、世界に広く知られるようになりまりましたね。

写真は、勝間女史が、昨年2009の5月に訪問したときのもの。日米両国の、ビジネス書の人気作家対談というわけです。

このグラッドウェル氏は、4つのタイプに分けています。それは、(1)メイヴン(2)セイルズマン(3)コネクター(4)リード・オンリー・メンバー 〔ROM〕 です。
それぞれ見ていきましょう。
(1)メイヴンは、イデッシュ語(※a)からでた言葉で、知識を蓄える人、つまり情報家といったところ。情報の事実関係を精査し、そこで得たものを積極的に広めようとします。まさに「ギブ・アンド・ギブ」に相当するような人。お金は目的としませんから、広めていだだける企業や個人にとっては、嬉しい限りの人です。
(2)セイルズマン。広く人に共感を与えることが上手い人を指します。ある意味、カリスマ性があるとでもいえばいいんんでしょうか。webの世界では、専門家サイトで執筆しているような人です。
(3)コネクターは、ネットワークを持っているような人。知り合いが多く、とにかく顔がひろい。また、ネットワークを持っている人との関わり合いも高いことが特徴です。しかし、一方でその繋がりというのは、その分だけ比較的に浅い関係になるといえます。
(4)ROMは、黙っていて聞いているばかりの人をいいます。新しい情報をもっても、あまり発信しない人ですね。ただ、なにかキッカケがあれば伝えようと思うようになる人でもあります。

クチコミでポイントとなるのが、「コネクター」です。いくら良い情報でも、利害関係のあるところからでた情報では信じませんね。顔を知った人から聞いた話し。これなら影響力が大ということでしょう。だからこそ、コネクターの存在は大きいといえます。できれば、「メイヴン」と「セイルズマン」そして「コネクター」が、タッグを組む。そんな状況ができれば最高ですが、、。
面白いのは、ROMは「コネクター」になる可能性があるということ。人間関係に深くはいりこまない、そんな人ですから、意外と人脈はつくりやすいといえるでしょうね。

それと、クチコミの伝播についていえば、深い関係よりも弱い繋がりの方が良いという事もあげられるといいます。グラッドウェル氏によると、専門職・技術職ですでに就職を決めた方、数百人へのアンケートをしたそうです。すると、5人に4人が「たまに会う人」「まれにあう人」から紹介をうけて決めたとしています。これは、アメリカの例ではありますが、興味深い結果といえるでしょう。情報の伝播についてみれば、深くなくていいということが分かりますね。

結論としていえることは、自分がコネクターでなくても、コネクターの多くと知り合うことでしょう。とにかく、そんな人を探し、情報をもって、会いにいくこと。その人たちが、こちらの訴えたことに「共感」してもらえれば、情報を発信してくれるということになりますから。

さらに具体的なテクニックについては、また別稿で書く予定です。
※a イディッシュ語とは、東ヨーロッパにいたユダヤ教徒が使用した、ドイツ語の派生形の言語。文章はアルファベットではなく、ヘブライ文字で表記します。

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