【事務局通信ミニ】 新型コロナウイルス関連 2020年5月8日
守る会では、厚生労働省への第3弾、文部科学省へのはじめての緊急要望書を昨日提出しました。
厚生労働省は医療の問題と生活保障にかかわる問題を、文部科学省は学校再開後の心臓病児と家族に対する対応についてです。
「全国心臓病の子どもを守る会」ホームページも参照ください。
2020 年 5 月 7 日
厚生労働大臣 加藤 勝信 様
一般社団法人 全国心臓病の子どもを守る会 会長 神永 芳子
新型コロナウイルスへの対応に関する緊急要望書(第3弾)
〔要望趣旨〕
感染拡大が続くなかで、医療の問題に加えて患者とその家族の生活への負担が懸念されます。
とりわけ、感染すれば重症化する可能性が高い心臓病児・者が、PCR 検査をすみやかに受けることができていない現状は早期に改善していただく必要があります。また、先天性心疾患患者が感染した際には、感染症の専門医だけでは対応ができませんので、日頃から心臓病の治療にあたっている専門医も治療に関われる体制を整備しておく必要があります。さらに、先天性心疾患患者は感染予防のため通院を控えている患者も多く、主治医による検査や治療・手術が適切な時期に受けられるようにすることも重要です。
日常生活においては、病児の介護にいつも以上の負担がかかっており、より手厚い経済的な支援が求められています。また、成人先天性心疾患患者の多くのは、体調に合わせてしか働けないために、多くは非正規雇用で働いており、不安定で少ない収入での生活を送っています。そのような患者への支援も必要です。
心臓病児・者と家族は、現在、生活の「自粛」ではなく、「制限」を余儀なくされているのです。今こそ、心臓病児・者の医療と福祉の充実を強く望みます。 以上のことから、下記のことを要望いたします。
〔要望項目〕
1.新型コロナウイルスに対応した医療体制の拡充を
(1)心臓病をもつ患者が新型コロナウイルスの感染の疑いがある場合には、すみやかに PCR 検査が受けられるようにしてください。
(2)先天性心疾患患者が感染の疑い、または、感染した際の対応においては、心疾患専門医療機関(心疾患の主治医)と感染症専門施設とが連携を取りながら治療にあたることができる体制を整備してください。
(3)先天性心疾患患者が安心して必要な治療が継続できるよう、医療機関における安全性を十分に確保してください。
(4)専門医療機関に通院することができない先天性心疾患患者のために、オンライン診療が進むよう対策を講じてください。
(5)いまだ改善されていないマスクやエタノール消毒液が不足している状況に対して、小児慢性特定疾病や指定難病の対象になっている患者に優先供給行ってください。とりわけ、小児用 マスクの供給を行ってください。
2.緊急事態による外出自粛の影響の大きい患者家族への生活支援を
(1)特別児童扶養手当、障害基礎年金の受給者へ臨時給付金を支給してください。
(2)障害児・者への手当や障害基礎年金の所得制限については、前年の所得で一律に判断することなく、最近の所得の状況に応じた柔軟な対応を行う措置を講じてください。
(3)心疾患をもつ患者が感染予防のために仕事を休む際には、休業手当の保障が十分に行われる よう、事業所に対して周知と指導を行ってください。
(4)非正規雇用で働く心疾患患者が感染リスクを避けるために、就労時間や勤務日数が減少することで職場を解雇されることがないよう、事業所を指導してください。
以上
2020 年5月7日
文部科学大臣 萩生田 光一 様
一般社団法人 全国心臓病の子どもを守る会 会長 神永 芳子
新型コロナウイルスへの対応に関する緊急要望書
〔要望趣旨〕
新型コロナウイルス感染拡大が続くなかで子どもたちへの感染の不安が広まっています。専門医からは、先天性心疾患をもつ子どもたちが感染した場合には、重症化するリスクが高いと言われており、病児の親は不安な毎日を過ごしています。(日本小児循環器学会「新型コロナウイルス(COVID-19)感染症に関する Q&A」参照)
「緊急事態宣言」以降、ほとんどの小中学校、高等学校、特別支援学校では、休校の措置がとられてきましたが、5月に入り再開する地域も出てきています。そのため、心疾患をもつ子どもの親からは、「学校に行かせてもよいのか」「自分の子どもだけ休ませるのは学習の遅れが心配」という声が多数寄せられています。また、病児がいる家族の児童を学校に行かせることも躊躇しています。さらに、見た目から障害がわからない心臓病の子どもたちが、再開された学校を欠席することで、他の子どもたちからの差別や偏見による“いじめ”につながることも懸念されています。
文部科学省においては、2020 年度補正予算による学校再開に向けた支援や、各方面への臨時休業に関するガイドラインを示すなど、学校における感染拡大の防止に努められていることは承知しています。しかし、それらだけでは先天性心疾患のような慢性疾患や障害をもつ児童への教育の保障という点で十分なものとは言えません。子どもたちが安心して学校に通える環境を整えるとともに、特別な支援が必要な子どもたちの学ぶ権利を保障する体制整備を行うことが重要になっています。
以上のことから、下記のことを要望いたします。
〔要望項目〕
1.学校再開時の感染予防対策においては、医療的ケアを必要とする子どもはもとより、心疾患をもつ児童やその家族への配慮が十分に行われるよう、教育委員会を通じて学校への周知・徹底を行ってください。
2.学校再開後、心疾患をもつ子どもの登校については保護者の判断で決められるようにすること、また、感染リスクを避けるために欠席した場合には「出席停止」扱いとすることを周知徹底してください。さらに、家族に病児がいる児童が感染を心配して欠席する場合も同様の措置を行ってください。
3.自宅で待機する心疾患をもつ子どもや、その家族である児童に学習の遅れを生じさせないための特別な支援のひとつとして、オンライン学習ができるようにする措置を講じてください。また、地域による格差が生じないよう十分な予算の確保と、人的な増員を行ってください。
4.オンライン学習とあわせて、訪問学習による対応を柔軟に行う措置を講じてください。また、そのための人的な予算を確保してください。
5.心疾患をもつ子どもが休校を続けることにで、無理解による“いじめ”やクラスでの疎外感が生み出されないような配慮が行われるよう、学校への指導を行ってください。またその際は、学級担任だけに任せることなく、スクールカウンセラーや学校全体で支援する体制を整えてください。 6.高等学校・大学などの高等教育においては、新型コロナウイルスの影響での経済的理由から学費が払えない場合には、学費免除・軽減・補助などの措置を講じてください。
以上
守る会では、厚生労働省への第3弾、文部科学省へのはじめての緊急要望書を昨日提出しました。
厚生労働省は医療の問題と生活保障にかかわる問題を、文部科学省は学校再開後の心臓病児と家族に対する対応についてです。
「全国心臓病の子どもを守る会」ホームページも参照ください。
2020 年 5 月 7 日
厚生労働大臣 加藤 勝信 様
一般社団法人 全国心臓病の子どもを守る会 会長 神永 芳子
新型コロナウイルスへの対応に関する緊急要望書(第3弾)
〔要望趣旨〕
感染拡大が続くなかで、医療の問題に加えて患者とその家族の生活への負担が懸念されます。
とりわけ、感染すれば重症化する可能性が高い心臓病児・者が、PCR 検査をすみやかに受けることができていない現状は早期に改善していただく必要があります。また、先天性心疾患患者が感染した際には、感染症の専門医だけでは対応ができませんので、日頃から心臓病の治療にあたっている専門医も治療に関われる体制を整備しておく必要があります。さらに、先天性心疾患患者は感染予防のため通院を控えている患者も多く、主治医による検査や治療・手術が適切な時期に受けられるようにすることも重要です。
日常生活においては、病児の介護にいつも以上の負担がかかっており、より手厚い経済的な支援が求められています。また、成人先天性心疾患患者の多くのは、体調に合わせてしか働けないために、多くは非正規雇用で働いており、不安定で少ない収入での生活を送っています。そのような患者への支援も必要です。
心臓病児・者と家族は、現在、生活の「自粛」ではなく、「制限」を余儀なくされているのです。今こそ、心臓病児・者の医療と福祉の充実を強く望みます。 以上のことから、下記のことを要望いたします。
〔要望項目〕
1.新型コロナウイルスに対応した医療体制の拡充を
(1)心臓病をもつ患者が新型コロナウイルスの感染の疑いがある場合には、すみやかに PCR 検査が受けられるようにしてください。
(2)先天性心疾患患者が感染の疑い、または、感染した際の対応においては、心疾患専門医療機関(心疾患の主治医)と感染症専門施設とが連携を取りながら治療にあたることができる体制を整備してください。
(3)先天性心疾患患者が安心して必要な治療が継続できるよう、医療機関における安全性を十分に確保してください。
(4)専門医療機関に通院することができない先天性心疾患患者のために、オンライン診療が進むよう対策を講じてください。
(5)いまだ改善されていないマスクやエタノール消毒液が不足している状況に対して、小児慢性特定疾病や指定難病の対象になっている患者に優先供給行ってください。とりわけ、小児用 マスクの供給を行ってください。
2.緊急事態による外出自粛の影響の大きい患者家族への生活支援を
(1)特別児童扶養手当、障害基礎年金の受給者へ臨時給付金を支給してください。
(2)障害児・者への手当や障害基礎年金の所得制限については、前年の所得で一律に判断することなく、最近の所得の状況に応じた柔軟な対応を行う措置を講じてください。
(3)心疾患をもつ患者が感染予防のために仕事を休む際には、休業手当の保障が十分に行われる よう、事業所に対して周知と指導を行ってください。
(4)非正規雇用で働く心疾患患者が感染リスクを避けるために、就労時間や勤務日数が減少することで職場を解雇されることがないよう、事業所を指導してください。
以上
2020 年5月7日
文部科学大臣 萩生田 光一 様
一般社団法人 全国心臓病の子どもを守る会 会長 神永 芳子
新型コロナウイルスへの対応に関する緊急要望書
〔要望趣旨〕
新型コロナウイルス感染拡大が続くなかで子どもたちへの感染の不安が広まっています。専門医からは、先天性心疾患をもつ子どもたちが感染した場合には、重症化するリスクが高いと言われており、病児の親は不安な毎日を過ごしています。(日本小児循環器学会「新型コロナウイルス(COVID-19)感染症に関する Q&A」参照)
「緊急事態宣言」以降、ほとんどの小中学校、高等学校、特別支援学校では、休校の措置がとられてきましたが、5月に入り再開する地域も出てきています。そのため、心疾患をもつ子どもの親からは、「学校に行かせてもよいのか」「自分の子どもだけ休ませるのは学習の遅れが心配」という声が多数寄せられています。また、病児がいる家族の児童を学校に行かせることも躊躇しています。さらに、見た目から障害がわからない心臓病の子どもたちが、再開された学校を欠席することで、他の子どもたちからの差別や偏見による“いじめ”につながることも懸念されています。
文部科学省においては、2020 年度補正予算による学校再開に向けた支援や、各方面への臨時休業に関するガイドラインを示すなど、学校における感染拡大の防止に努められていることは承知しています。しかし、それらだけでは先天性心疾患のような慢性疾患や障害をもつ児童への教育の保障という点で十分なものとは言えません。子どもたちが安心して学校に通える環境を整えるとともに、特別な支援が必要な子どもたちの学ぶ権利を保障する体制整備を行うことが重要になっています。
以上のことから、下記のことを要望いたします。
〔要望項目〕
1.学校再開時の感染予防対策においては、医療的ケアを必要とする子どもはもとより、心疾患をもつ児童やその家族への配慮が十分に行われるよう、教育委員会を通じて学校への周知・徹底を行ってください。
2.学校再開後、心疾患をもつ子どもの登校については保護者の判断で決められるようにすること、また、感染リスクを避けるために欠席した場合には「出席停止」扱いとすることを周知徹底してください。さらに、家族に病児がいる児童が感染を心配して欠席する場合も同様の措置を行ってください。
3.自宅で待機する心疾患をもつ子どもや、その家族である児童に学習の遅れを生じさせないための特別な支援のひとつとして、オンライン学習ができるようにする措置を講じてください。また、地域による格差が生じないよう十分な予算の確保と、人的な増員を行ってください。
4.オンライン学習とあわせて、訪問学習による対応を柔軟に行う措置を講じてください。また、そのための人的な予算を確保してください。
5.心疾患をもつ子どもが休校を続けることにで、無理解による“いじめ”やクラスでの疎外感が生み出されないような配慮が行われるよう、学校への指導を行ってください。またその際は、学級担任だけに任せることなく、スクールカウンセラーや学校全体で支援する体制を整えてください。 6.高等学校・大学などの高等教育においては、新型コロナウイルスの影響での経済的理由から学費が払えない場合には、学費免除・軽減・補助などの措置を講じてください。
以上