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あいち小児の村山先生からアドバイスいただきました

2022-02-06 | 活動報告
あいち小児の村山先生からアドバイスいただきました
コロナ感染が広がっています。保育園や学校での休園、休校なども報道されています。危惧していました子どもの感染が拡がり、家族全員が影響を受ける事態なっています。医療関係者への感染拡大も報道されています。

会員(親)から以下の2点の質問がありました。
いつもお世話になっている、あいち小児保健医療総合センター副センター長、小児心臓病センター長の村山弘臣先生にアドバイスいただきましたのでお知らせします。

質問
① 2回目接種まではファイザー接種しましたが、3回目はモデルナと言われました。副反応など大丈夫でしょうか。
② 2月下旬に手術予定していますが、ワクチン接種はどのくらい期間をあけて接種した方が良いのでしょうか。

村山先生からのアドバイス
ご存知のようにコロナワクチンは、ファイザー、モデルナともmRNAワクチンという新しいタイプのワクチンです。そのため、必ずしも十分なデータがあるとは言えない状況で接種が行われていますので、どうしても歯切れの良い回答ができないことをご了承下さい。

1) 副反応がどんな感じか、1回目、2回目の経験からイメージが湧きますので、3回目もなんとなく同じワクチンを打った方が無難な気がしますよね。ただ、外国のデータでは、交差接種の方がワクチン効果が高いというデータもあります。3回目接種が早かったイスラエルのデータでは、副反応は2回目程度とされています。

2) コロナワクチンの注意すべき副反応として、接種後のアナフィラキシーと心筋炎が有名ですよね。とくに、モデルナ製ワクチンによる心筋炎の頻度が若年男性に高いとの指摘があります(といっても、0.005%くらいの確率で、コロナ合併症としての心筋炎の頻度より低いと説明されています)。ワクチン後の心筋炎は、多くは接種から数日くらい、遅くとも1ヶ月以内で発症するようです。また、一般に、接種から2週間くらいかけて免疫がついてくるといわれているので、可能であれば、その間は手術を控えた方が良いのではないかと思います。明確なエビデンスはありませんが、手術時期を任意に決められるような状態であるなら、ワクチンから手術まで1ヶ月くらい開けることをお勧めします。一方で、手術後のワクチン接種は、従来の予防接種と同様に考えれば良いと思います。いずれにせよ、主治医に相談して決めていくことが大切と思います。

 最近、ジェンナーが種痘法を発見したときのエピソードを読みました。1796年だそうですから、日本は江戸時代ですね。後世の評価とは裏腹に、なかなか世界に認めてもらえなかったようです。今回のコロナ騒動も,100年後くらいには誰かが本にしてるかもしれませんね。

村山弘臣