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(一般社団法人)全国心臓病の子どもを守る会の愛知県支部のホームページです

愛知心臓病の会総会・講演会のお知らせ

2024-04-22 | 活動報告



会員以外の方も参加できます

愛知心臓病の会総会・講演会のお知らせ
日 時 6月23日(日) 13:30~15:30
総 会   13:30~14:00
医療講演会 14:00~15:30
      講演会終了後に「交流会」も開催します。
会 場 東別院会館 椿
      別室での保育もできるよう保育士さんにお願いします

医療講演会
「あいち小児センターの循環器診療と、
自律・自立支援の取り組み」


講 師  鬼頭 真知子 先生
あいち小児保健医療総合センター 小児心臓病センター 循環器科 医長

あいち小児保健医療総合センター(あいち小児センター)循環器科・心臓外科は、2001年に開設されました。2016年に産科・新生児科および救命救急センターが設立され、お子さんが生まれる前からの継続的な医療や、質の高い周術期診療が可能になりました。2019年には小児心臓病センターが立ち上がり、多職種がいっそう手を携えて、ますます充実した診療を行っています。
さて、先天性心疾患患者さんの大半が成人を迎えるようになった現在、成人後も診療を継続することは、重要な課題のひとつです。特に小児専門施設では成人期の適切な診療がむずかしいため、一定の時期に成人施設をご紹介しています。「小さいときからずっと診てもらっていた先生やスタッフ、施設が安心」という方もいらっしゃるでしょう。しかし、患者さん自身が年齢や状態に即してより良い診療を受けられるようにしていくことも、とても大切です。循環器科では、患者さんが安心して成人期診療へ移行できるようサポートしています。
また、あいち小児センター全体でも、患者さんが幼い頃から、将来的に大人になることを見据えて、患者さんやご家族への自律・自立支援の取り組みを本格化させています。これまで以上に、多職種による支援体制を整えているところです。
今回は、あいち小児センターのこのような取り組みについてお話したいと思います。

鬼頭 真知子先生のプロフィール
略歴                      専門医、役員
2007年 滋賀医科大学卒業           日本小児科学会 専門医、指導医
2007年 名城病院 初期研修医         日本小児循環器学会 専門医
2009年 岡崎市民病院 小児科         日本小児心臓MR研究会 理事
2012年 名古屋大学医学部附属病院 小児科
2012年 豊田厚生病院 小児科
2014年 静岡県立こども病院 循環器科
2016年より現職



2023年度第3回愛知県循環器病対策推進協議会議事要約と第2期愛知県循環器病対策推進計画を紹介します

2024-04-03 | 活動報告
2023年度第3回愛知県循環器病対策推進協議会議事要約を紹介します

2023年度第3回愛知県循環器病対策推進協議会、2024年2月19日(月)に開催され、議事要約が愛知県HPに掲載されましたのでご紹介します。

移行期医療に係わる発言が以下のように紹介されています。
〇パブコメではないが、個別に愛知心臓病の会の方から、「移行期医療支援センターを愛知県あるいは名古屋市に設置していただきたい」という御要望が県の方に寄せられた。
これは循環器病のみならず他疾患でも小児から成人への移行期医療というのがある。
全体を含めるという形で愛知県健康対策課からの回答が送られており今後引き続き検討されていくということになっている。参考として、現在、移行期医療センターは全国で9か所設置されているということのようだが、どういった形態あるいは病院に作るのかとか、県の機関に作るのかとか様々な点もあるので 、今後引き続き検討していくという回答がされている。


また、「第2期愛知県循環器病対策推進計画」「第2期愛知県循環器病対策推進計画(概要版)」が3月25日に愛知県HPにアップされました。

2023年度第3回愛知県循環器病対策推進協議会議事要約
https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/507090.pdf

第2期愛知県循環器病対策推進計画
https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/506832.pdf

第2期愛知県循環器病対策推進計画(概要版)
https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/506807.pdf


第2期愛知県循環器病対策推進計画には以下の記述があります。
② ライフステージに応じた循環器病対策の推進
ア 小児期・若年期の循環器病対策
<現状・課題>
〇 こどもの頃からの健康づくりは、健やかな発育とその後のよりよい生活習慣の基礎となります。
〇 循環器病の中には、先天性心疾患や小児不整脈、小児脳卒中などの小児期・若年期から配慮が必要な疾患があります。
〇 心臓病の発見や、学校生活における適切な指導・管理に役立てることなどを目的に、学校保健安全法に基づき、小・中・高等学校の1年生を対象に、学校心臓検診が実施されており、検診精度の向上のため、愛知県医師会等と連携し、検診の精度管理を実施しています。
〇 小児期等の循環器病患者の中には、日常生活及び社会生活を営むために、恒常的に医療的ケアが必要な児童もいます。
〇 近年の治療法の開発や治療体制の整備等により、小児患者全体の死亡率は大きく減少した一方で、先天性心疾患等の原疾患の治療や合併症への対応を継続したまま成人期に移行する患者が増加していますが、対応可能な医療機関や医師の不足等の課題があるといわれており、小児から成人までの生涯を通じた切れ目ない医療が受けられるよう、総合的な医療体制の充実が求められています。
〇 関連学会では、成人先天性心疾患分野の診療を担う専門医の育成が進められており、2022 年4月1日現在、全国では 191 名、県内では4名の医師が認定されています。また、専門医修練施設として、総合修練施設が2か所、連携修練施設が4か所認定されています。
〇 県や保健所設置市では、小児慢性特定疾病児など長期にわたり療育が必要な児及び家
族等に対する医療給付事業及び相談支援、療育支援を支える多職種の資質向上のための研修会等を開催しています(図表 34)。
〇 あいち小児保健医療総合センターでは、患者・家族会の情報や、小児に対する訪問看護やリハビリテーションの情報をWebサイトで発信しています。

【今後の方策】
〇 こどもの頃からの健康的な生活習慣の確立や、循環器病を始めとする生活習慣病予防、心肺蘇生法等の知識と技術を身につけられるよう保健教育に取り組みます。【教育委員会】
〇 学校心臓検診による児童生徒の循環器病の早期発見や疾患の管理に係る取組を引き続き推進します。【教育委員会】
〇 日常的に人工呼吸器による呼吸管理等を要する医療的ケア児が、在宅においても安心して療養できるよう、小児在宅医療に対応できる医師の養成や小児在宅医療関連従事者間での連携構築を目的とした研修を実施します。【福祉局】
○ 成長過程を通じ、切れ目ない支援を行うことができるよう、医療機関の連携状況や診療を担う専門医数等の移行医療の現状を把握するなど体制整備に向けた検討を進めるとともに、小児患者とその家族が、安心して暮らすことができるよう医療、保健、福祉、教育機関等の関係機関の連携による相談支援及び疾病にかかっている児童の自立支援を引き続き推進します。【保健医療局】


【参考資料】
愛知県難病団体連合会の愛知県への令和5年度要望・回答は次のようなものでした。

要望11 小児慢性疾患の「移行期医療支援センター」設置、「専任の移行期医療コーディネーター」配置をお願いします
愛知県で「移行期医療センター」設置が進まないことをどう受け止めてみえるでしょうか。
移行期を担う医師の養成、患者・家族への働きかけなどはどのように検討されているでしょうか。
現在の取り組み状況をお知らせください。

【回答】健康対策課 母子保健グループ
2021年度に指定小児慢性特定疾病医療機関を対象にした県独自調査を実施しました。調査によれば、自院、他院を問わず成人診療科に依頼する場合の困難さについて[特に難しい疾患がある]との回答は約3割であり、[特に難しい疾患群]については、それぞれの母集団と比較し、染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群、免疫疾患、先天性代謝異常の割合が高くなっていました。
2022年度には、国が移行期医療支援体制実態調査を実施しました。調査によれば、2023年3月現在、設置されている移行期医療支援センターは全国7か所に留まっており、その7センターのうち、移行期医療支援センター設置医療機関から他院の小児診療科、成人診療科の連絡調整、コンサルタント、連携支援を実施できているのは1か所のみであり、各センターから「移行期医療を推進するためにはインセンティブ(診療報酬)が必要」との意見が複数ありました。
県といたしましては、これらの調査結果を踏まえて課題が多いと認識しており、引き続き、今後の国や他都道府県の動向及び小児慢性特定疾病児童等自立支援事業の実態把握により、本県としての移行期医療支援体制について検討していきたいと考えております。

【回答を受けての再要望内容】
・「特に難しい疾患がある」との回答が3割とのことですが、その患者・当事者は何人みえるのでしょうか。患者総数の3割ということであれば移行期年齢の人の分布から考えても大きな比率と思います。
・移行期医療センターは北海道、兵庫県にも設置され、9ヵ所になったのではないでしょうか。
・課題が多いから設置しないのではなく、課題解決を実践できるセンター設置が求められていると思います。移行期医療を推進するためのインセンティブも国に対して働きかけてください。
・移行期医療センターを担っていただける医師などの養成を進めてください。

愛知県と名古屋市の 「移行期医療支援センター」についての考え方

2024-03-03 | 活動報告
各位 様
愛知心臓病の会は、愛知県難病団体連合会に加盟しております。
毎年愛知県・名古屋市に多彩な要望を提出しています。今期も要望提出し、回答いただきました。愛知心臓病の会として大きな関心のある「移行期医療支援センター」に関連する要望事項と回答を御紹介します。
櫻井一先生のご講演「先天性心疾患の成人への移行医療の愛知県における現状と課題」PDFを添付します。
愛知心臓病の会 牛田正美

愛知県と名古屋市の
「移行期医療支援センター」についての考え方


【愛知県、名古屋市への要望】
小児慢性疾患の「移行期医療支援センター」設置、「専任の移行期医療コーディネーター」配置をお願いします
愛知県で「移行期医療センター」設置が進まないことをどう受け止めてみえるでしょうか。
移行期を担う医師の養成、患者・家族への働きかけなどはどのように検討されているでしょうか。現在の取り組み状況をお知らせください。

【愛知県からの回答】(健康対策課 母子保健グループ)
2021年度に指定小児慢性特定疾病医療機関を対象にした県独自調査を実施しました。調査によれば、自院、他院を問わず成人診療科に依頼する場合の困難さについて[特に難しい疾患がある]との回答は約3割であり、[特に難しい疾患群]については、それぞれの母集団と比較し、染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群、免疫疾患、先天性代謝異常の割合が高くなっていました。
2022年度には、国が移行期医療支援体制実態調査を実施しました。調査によれば、2023年3月現在、設置されている移行期医療支援センターは全国7か所に留まっており、その7センターのうち、移行期医療支援センター設置医療機関から他院の小児診療科、成人診療科の連絡調整、コンサルタント、連携支援を実施できているのは1か所のみであり、各センターから「移行期医療を推進するためにはインセンティブ(診療報酬)が必要」との意見が複数ありました。
県といたしましては、これらの調査結果を踏まえて課題が多いと認識しており、引き続き、今後の国や他都道府県の動向及び小児慢性特定疾病児童等自立支援事業の実態把握により、本県としての移行期医療支援体制について検討していきたいと考えております。

【名古屋市からの回答】 (子ども青少年局子育て支援課)
小児慢性疾患の「移行期医療」につきましては、「小児慢性特定疾病その他の疾病にかかっていることにより長期にわたり療養を必要とする児童等の健全な育成に係る施策の推進を図るための基本方針(厚生労働省告示第431号)」を踏まえ、「都道府県における小児慢性特定疾病の患者に対する移行期医療支援体制の構築について」が示され、別紙として「都道府県における小児慢性特定疾病の患者に対する移行期医療支援体制の構築に係るガイド」(以下「都道府県向けガイド」という。)が取りまとめられました。
「都道府県向けガイド」の中で、「移行期医療の各関係機関の調整や患者自律(自立)支援など、移行期医療を総合的に支援する機能(移行期医療支援センター)を各都道府県で1つ以上を確保すること」と書かれております。また、設置場所については「各都道府県が地域の実情に応じて、具体的な取組内容を実行できる機関に設置することが望ましい。」とされております。
今後も本市の小児慢性特定疾病児童等地域支援事業に係る連絡協議会、難病対策地域支援ネットワーク会議等において、関係団体及び関係機関の方々と様々な情報を共有させていただきながら、県に「移行期医療支援センター」の設置及び「移行期医療コーディネーター」の配置につきまして、県下一体となって移行期医療支援体制の構築ができるよう働きかけを行ってまいりたいと考えております。

【回答受けての会としてのコメント】
・移行期医療センターは北海道、兵庫県にも設置され、9ヵ所になりました。
・課題が多いから設置しないのではなく、課題解決を実践できるセンター設置が求められていると思います。移行期医療を推進するためのインセンティブも国に対して働きかけてください。
・移行期医療センターを担っていただける医師などの養成を進めてください。

「身体障害認定基準等の取扱いに関する疑義について」の一部改正についての名古屋市回答

2024-01-14 | 活動報告
愛知県難病団体連合会が名古屋市に提出した令和5年度要望と回答です(抜粋)

要望15 難病関連の新しい制度などの周知・啓発を強めてください。
 「身体障害認定基準等の取扱いに関する疑義について」の一部改正
 先天性心疾患の成人後障害者手帳更新などに「18 歳未満用」の診断書が使用できるように
 なりました。
 厚労省「疑義解釈」令和4 年5 月25 日、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課長
 通知
  「身体障害認定基準等の取扱いに関する疑義について」の一部改正
  【心機能障害】
  質疑
   1.先天性心疾患による心臓機能障害をもつ者が、満18 歳以降に新規で手帳申請した場
     合、診断書及び認定基準は、それぞれ「18 歳以上用」と18 歳未満用」のどちらを用
     いるのか。
  回答
   1.それぞれ「18 歳以上用」のものを使うことが原則であるが、成長の度合等により、
     「18 歳以上用」の診断書や認定基準を用いることが不適当な場合は、適宜「18 歳未
     満用」により判定することも可能である。
  質疑
   11.1において、新規で手帳申請した場合の取扱いについて示されているが、再認定の場
     合における診断書や認定基準も同様の取扱いとなるのか。
  回答 同様である。

 【名古屋市回答】 健康福祉局障害企画課
    本市では、従来より再認定においても、18 歳未満用の診断書の使用を認めており、
    この度の改正により本市における運用の変更はございません。
    今後も、適正な運用が行われるよう、適宜、各区・支所及び医療機関へ周知を行ってま
    いります。

2023年度第2回愛知県循環器病対策推進協議会の報告

2024-01-14 | 活動報告
2023年度第2回愛知県循環器病対策推進協議会の報告
10月17日(火)に開催されました。
第1回協議会(6月6日)に出された委員からの意見に対する県の考え方・対応が示され、次期計画素案が提案されました。
都合がつかず傍聴はできませんでしたが、12月15日に議事要約や資料が県HPにアップされました。
移行期医療・切れ目のない支援提供についての関連部分資料を整理しましたので、お届けします。
2月6日に第3回協議会が開催され、「最終案検討」が行われる予定です。
県の考え方・対応に「先天性心疾患患者に対する切れ目のない医療体制の整備については、関連する「愛知県小児慢性特定疾病児童等地域支援協議会」の取組状況等を踏まえながら検討していく。」とありますが、この課題は小児関連だけの課題ではなく、大人の循環器関連の方も含めた対応が求められている課題と思います。
成長過程を通じた切れ目ない支援を行うことができるよう、医療機関の連携状況や診療を担う専門医数等の移行医療の現状を把握するなど体制整備に向けた検討が「始める」から「進める」と修正されました。
厚労省告示にもある「移行期医療支援センター」設置及び「専任の移行期医療コーディネーター」配置の早期実現に向けて、引き続き御協力いただきますようお願いします。

令和6年1月8日  愛知県心臓病の会 牛田正美





「天性心疾患の手術を行う施設の集約化(地域拠点化)に関する提言」をご一読ください

2023-10-15 | 活動報告
「天性心疾患の手術を行う施設の集約化(地域拠点化)に関する提言」をご一読ください

WEBで以下を検索ください
先天性心疾患の手術を行う施設の集約化に関する提言 (jscvs.or.jp)

内容概略は以下のようなものです。先天性心疾患患者・家族全体に関わることです。

「先天性心疾患の手術を行う施設の集約化(地域拠点化)に関する提言」
令和5年9月:第2版
・特定非営利活動法人 日本小児循環器学会
・特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
・一般社団法人 日本胸部外科学会
1 安全で良質な先天性心疾患の外科医療を継続的に提供し、次世代医療者を育成するため、年間150例以上の手術を行う拠点施設(高難度手術実施施設)を中核とした地域の拠点化を学会が推進する。拠点化を推進することにより、施設当たりの手術数が増加し、年間150例規模の施設を増やすことを目標とする。
2 拠点施設は、次世代を育成する能力を持った多職種ハートチームを有する必要がある。
3 拠点施設は、集中治療専門医研修施設である独立した小児ICUを備えることが望ましい。
4 集約化(地域拠点化)により、すべての手術実施施設が2024年度から始まる「医師の働き方改革」に準拠し得る体制となることが望ましい。
5 約化(地域拠点化)への第一歩として、年間手術数50例未満の施設では、中等症以上のリスクを伴う先天性心疾患に対する手術の実施を控えることが望ましいが、手術を行う際には地域の実情に応じて拠点施設との連携を取ることが望ましい。

まとめ
わが国には先天性心疾患の手術を行う施設が多数存在しているが、その多くは年間手術症例数が 50 例未満の小規模施設である。手術症例数の少ない施設は症例数の多い施設と比較して手術の死亡率が高く、高リスク症例のみならず中リスク症例においてもその差は無視できないものであった。次世代育成という観点からも、小規模施設では充分な数の症例を経験することもままならず、新生児から成人までのあらゆる先天性心疾患患者に対して安全で良質な外科医療を継続的に提供するためには、一定以上の症例数と経験を有し、切れ目のない次世代育成能力を有する多職種ハートチームの構築が望まれる。

また、先天性心疾患手術に従事する外科医の労働環境改善は遅れており、2024 年度から始まる「医師の働き方改革」に準拠し得る施設は少ない。適格な多職種ハートチームが構築されないと小児心臓外科医の働き方改革は実現できない。現存する 150 の先天性心疾患手術実施施設すべてに働き方改革に準拠し得る体制の構築を期待することは現実的ではなく、拠点となる施設に多職種の医療従事者を集約化し、適格なハートチームが構築されている施設で多数例の手術が行われるべきである。

今後、目指していくべき小児循環器医療体制は、「先天性心疾患手術を実施し、周術期医療を担う施設を拠点施設」とし、「手術を実施せずに主として診断、初期治療、亜急性期~慢性期医療、および日常の健康管理を担う施設を連携施設」とする。拠点施設と連携施設とからなる施設群によってそれぞれの地域の先天性心疾患の外科医療を包括的に担う。集約化(地域拠点化)後の拠点施設数は、概ね 50 施設前後が妥当と推定される。

集約化(地域拠点化)を行うためには解決すべき問題点が数多く存在しており、一朝一夕に実現しうることではない。しかしながら先天性心疾患を持って産まれた患者さん達に対して、新生児期から成人期まで安全かつ継続的な医療を提供する為に、手術を行う施設の集約化(地域拠点化)を推進していくことは必然かつ喫緊の課題である。

以上です

「2023 年度第1回愛知県循環器病対策推進協議会」議事要約です

2023-08-14 | 活動報告
6月6日に開催されました「2023 年度第1回愛知県循環器病対策推進協議会」議事要約が7月28日に愛知県HPに掲載されていました。
参照ください。
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kenkotaisaku/junkanki-kyougikai-r05-1-gijigaiyou.html

「移行期医療」「保健、医療及び福祉サービスの切れ目のない提供体制」については以下の発言が紹介されています。

○小児から働く世代への移行期、いわゆる移行期医療について、他の地区に比べると愛知県は、従事者が少ないという点もあるが遅れていると思う。そこで先天性心疾患などで治療された小児科の患者さんが成人期に内科へとバトンタッチされていく過程である移行期医療の推進を計画に入れていただきたい。
○「保健、医療及び福祉サービスの切れ目ない提供体制の整備推進」とあるが、 やはり三河地方はどこか弱かったりするので、愛知県の中でも地域間で切れ 目ない保健、医療及び福祉サービス体制を推進していただきたい。

<愛知心臓病の会>サマーキャンプ ぶどう狩り・BBQ に参加ください

2023-08-14 | 活動報告
<愛知心臓病の会>サマーキャンプ ぶどう狩り・BBQ に参加ください
と き 9月10日(日)11時現地集合
ところ 小林農園(刈谷市井ヶ谷町石根1-45)
    (雨天でも行います。
      当日朝6時に『警報』が出ていれば中止します)
参加費  A 患者会員(高校生まで) 無料
     B 患者会員(大人)   1,000円
     C 兄弟(中学生まで)   500円
     D 保護者・家族の方   2,500円

申込締切 8月31日(木) 申込・お問合せは牛田(090-5631-1678)まで

小林農園ホームページ 小林農園 (kobayashinouen.com)
インスタはコチラ   https://www.instagram.com/kobayashi_orchard



令和5年度第1回愛知県循環器病対策推進協議会 傍聴の感想

2023-06-18 | 活動報告
令和5年度第1回愛知県循環器病対策推進協議会 傍聴の感想
令和5年6月18日 愛知心臓病の会 牛田正美

6月6日(火)に開催されたので傍聴に行ってきました。

委員数は19名、循環器病経験者としての患者の方も委員として参加されていました。
引き続き、先天性心疾患患者や小児科医師の委員は不在です。

国の循環器病対策推進基本計画案概要には
個別施策2「保健、医療及び福祉に係わるサービスの提供体制の充実」⑩項に
「小児期・若年期から配慮が必要な循環器病への対策
 ▶ 小児期から成人期にかけて必要な医療を切れ目なく行える体制を整備」
と明記されています。
県の協議会に提案された次期計画案には、その部分に
「急性期から慢性期までの切れ目ない支援体制」と記載されていました。
国の計画とは、意味合いが異なると思いました。

協議会会長である室原先生(名古屋大学大学院医学系研究科 循環器内科学教授)から、移行期医療について、「従業者数が少なく、愛知県は遅れている、項目に入れてほしい」旨のご発言をいただきました。今後への期待を感じられる、ありがたいご発言でした。

他に印象に残った議論は「循環器病の予防啓発について、情報の得られる窓口は整備されていないのではないか。循環器病になっていない人に対する予防併発目標も数値化すべきではないか」というものでした。

以上

令和5年度愛知心臓病の会総会・医療講演会・交流会を「対面」で開催します

2023-05-31 | 活動報告
久しぶりの医療講演会に参加ください

日 時  7月23日(日) 13:30~15:30
        総 会  13:30~14:00
      講演会  14:00~15:30
           講演会終了後に「交流会」も開催します。
会 場  東別院会館 205号会議室
        名古屋市地下鉄名城線「東別院駅」4番出口           
        駐車場あります
参加費  無料

講演1 「心疾患児は何に注意していくか?」
       西川 浩 先生  中京病院 小児循環器科診療部長
                中京こどもハートセンター 小児循環器科部長
      【西川宏先生からのコメント】
        心疾患児と云っても一人一人様子は異なります。
        今回はその児におかれた病態に沿って生活上注意すべき点などについて
        お話出来ればと考えています。

講演2 「中京病院での小児心臓手術の進歩」
       櫻井寛久 先生  中京病院 心臓血管外科 医長
      【櫻井寛久先生からのコメント】
        中京病院は東海地方で小児心臓外科手術を最初に始めた病院の一つであり、
        左心低形成症候群に対するノーウッドの日本最初の生存例は中京病院の症例
        であり、そのほか無輸血手術に対する取り組み等が全国に知られています。
        近年では成人先天性心疾患に対する再手術や複雑新生児手術、冠動脈起始異
        常に対する手術等で日本をリードする施設となっています。
        今回中京病院での小児心臓手術の歴史についてお話ししたいと思います。

参加申込・問い合わせ先 牛田まで
   TEL 090-5631-1678  メール masamiu345@yahoo.co.jp
      会員名・連絡先・問い合わせ概要などをお伝えください。