あひる製作所

チビっこいバイクをいじったり乗ったり、くだらん工作したり~
さらにボートで海釣り行ったり、山でも遊んだりで大忙しだ~♪

ハイス鋼のナイフ

2016-03-30 18:08:04 | ナイフメイキング

いよいようちの近所でも桜が咲いてきたよ

そうなると山菜採りに行きたくなってくるな~

 

本日のネタは前回チラッと書いたハイス鋼のナイフ

このナイフは奥利根の山遊び関連で、いつもお世話になってるモリさんこと、高柳盛芳氏HPはこちら)からの頼まれ物

 

以前にもブレードと鹿ツノを預かって、こんなナイフを作った事がある↓ 

前回は既に形になったブレードを預かったけど、今回は普通にブレードを作るところからスタート

モリさんからは形状などの細かい注文は特になかったのだが

『あひるちゃんよ~  これハイスだから、これで何か作ってみろよ』と言って、何か機械の刃だったらしき謎の板材を受け取った・・・

『何かの刃だった』という事は当然すでに熱処理されてるわけで、持ち帰って引っ掻いたり確認した感じでは非常に硬く焼けている

こうなると使える道具もグラインダーと、超硬ドリル&エンドミルなどに限られてきます

それでも頑張ってブレードの形に削り、タングにはピンを入れる穴もあけたよ(超硬ドリルと言えども、SKHは強敵・・・)

初期の工程は写真が残ってないので、ブレード、ヒルト、ハンドル材などのパーツがそろったとこから

タング中ほどの黄色い部分は穴あけ後に真鍮の丸棒を入れ、軽くカシメてあります

これはハンドル取り付け後に抜け止めのピンを入れる穴をあける際、焼きの入ったハイス鋼に穴開けるのが辛いから・・・

先にブレードだけの加工条件が良い状態で、超硬ドリルを使いタングに穴をあけておけば、ハンドル取り付け後は二回り小さい径のドリルが真鍮の部分を通るようにあければラクラク~

ヒルトは黒のベークライト、フライスで窓を加工後ブレードがピッタリ入るようヤスリで微調整

ヒルトは大凡の形状に削ったらブレードと合体

ハンドルエンドに着けるキャップも作っておくです

エンドキャップはA2017(ジュラルミン)で、ただハンドルに貼りつけるのではなく、木ネジを加工したヒュドゥンピンが2本着いてます 

 

ハンドル材の鹿ツノにタングとエンドキャップのピンが入る穴を加工して、ヒルト&ハンドル&エンドキャップが隙間なくピッタリになるか仮組みしてチェック 

問題ないので接着 

鹿ツノの中は髄がありスッカスカなので、エポキシをミッチリ充填します

まずはタングを差し込む方からエポキシをドンドン入れ、エンドキャップのピン穴から流れ出てきたらキャップ取り付け

更にエポキシを入れてタングを差し込みます

このあたりの方法はブログ『ものずきな人?・・・』の、ものずきさんがオーソリティーなので、参考にしてみてくだされ

もちろんワタシもマネしてます

 

っで、エポキシがシッカリ硬化したらハンドル成形

普通は作り始める前にデザインを決めてるんですが、今回は即興で気の向くままに削っちゃう

以前はハンドル成形に猛烈な苦手意識があったので、自由度が高いという事がむしろストレスに感じましたが

近頃はだいぶ苦手意識を克服できて、『自由に削る』ってのが楽しく感じられるようになりましたね~

まあ、そんな感じで作ってるハイス鋼のナイフ

本体は既にマークも入り、刃付けも終わって完成

メッチャ良く切れます!!

今はウェットフォームしたシースの乾燥待ちなので、乾いたらコバ塗り&磨いてタレに漬ければ完成ですな

 

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いろいろ進んでます

2016-03-25 19:15:50 | ナイフメイキング

さすがに真冬のような寒さはなくなって、うちの近所でも桜が開花し始めたらしい

おかげ様で夜のガレージ作業も順調に進むようになりまして、例によっていろんな物に手を出しまくりです

 

っで、熱処理に出してたキットナイフやら、肥後ノ守タイプやらのブレードが無事に帰ってきた

肥後ノ守タイプの方は熱処理に出てる間に、ハンドル側の準備を進めてあったので、さっそく合わせて確認

特に問題ないようなので、ハンドルを成形

う~む、いろんな色や模様のハンドルが並ぶと楽しいですな~

この後はブレードをグラインダーで磨いて、マーク入れを済ませたらハンドルに組み付け

 

っで、同時進行のキットナイフはめでたく完成

いや、キットだから完成って言うのは変だな・・・

ヒルトは熱処理前に準備してあったので、ハンドル材の準備

タングとの接着面の平面出しを行い、ヒルトとの合わせ面も調整

さて、ここでいつもと違う工程が登場

普段はハンドルを接着してからボルト&パイプ穴をあけてますが、今回はキットなので接着するわけにいかない!!

でも穴はあけて、ボルト穴はシュナイダーボルトに合わせて二段穴に加工する必要もある・・・

まあ、えらく難しい事もないですが、いつもと違う工程なので少し考えたよ

そんな加工も無事終わり、仮組みしてチェックしても問題なし

初めてキットナイフを作ったけど、『最後まで自分で作らない』ってとこが意外と難しいし、手間が増える箇所もある事がわかったです

 

さらに同時進行の1本!!

これはハイス鋼をブレードにした物ですが、そのハイスが何か機械の刃だったらしく既に熱処理済み

それを外形削り、タング等の加工をして、ブレードを削って作ったよ

タングの穴あけ一つとっても超硬ドリル使うし、グラインダーでの加工もけっこう大変だった・・・

すでにヒルト、ハンドル、バットキャップも接着組み立てが済んだので、お次は成形ですな

今のところなかなか良い感じ

 

 

 

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第3のピッコラ

2016-03-17 18:02:01 | ナイフメイキング

何日か寒かったけど、今日は凄い暖かい!!

というか、うちの工場なんか既に暑いぞ・・・

 

っで、前回の最後に書いた通り、今日のネタは完成したナイフの紹介

こんな感じ↓

マイカルタ仕様青いダイドウッド仕様など、すでに何度も登場してる『ピッコラ』です

3本一緒に作っていた物の1つで、三つ子の末っ子ですな

改めて書くとブレード長41mmぐらいで、手の中にスッポリ収まる小さなナイフです

(名前がイタリア語の『小さな』だからね・・・) 

 

ブレードは3mm厚のVG10、ホローグラインドのミラー仕上げ

 

ハンドル材はピンクアイボリー、ブラックのスペーサー入り

アイボリーと言っても木材なのです

ピン&ソングホールパイプはニッケルシルバー 

このピンクアイボリーという素材は初めて使ったんですが、ミッチリ詰まった堅い木です

表面が非常に滑らかで、磨くとピッカピカに仕上がるのが良いですな~

しかし、ハンドル成形時は気をつけて削らないと、摩擦ですぐに焦げてしまいます・・・

写真だとピンクと言うよりオレンジっぽく見えちゃってますが、実物は濃い色のピンクですかね

今回使ったのはだいぶ濃い色の物でした

 

シースは青いピッコラと同様に首から下げるタイプ

前回紹介した小さいIMPセミスキナーのシースと一緒に作ってたので、これもベルトループにリザード革貼ったです

ハンドルの色とも合って、なかなか良い雰囲気になったんじゃなかろうか

 

そんなわけで、仕上げ前で止まってた2本がめでたく完成した事で、

熱処理前で止まってた物だとか、まるっきり新しい物を進めてますよ~

 

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双子のトランジスタ・グラマー

2016-03-11 19:02:26 | ナイフメイキング

もうすっかり春の陽気だな~

なんて思ってたら、この寒さかよ・・・

うちの方なんて今朝は雪が降ったぞ!!

 

それはさて置き、昨年納品したオーダー品と一緒に作っていた物で、仕上げ直前まで進めて放置していた2本がありました

しかしま~ そんな中途半端な物があると気持ち良く次に進めない!!

というわけで、寒くて金属触る作業がやりたくなかった時期に、セッセと仕上げて完成させましたよ~

今日はそのうちの1本です

 

 小さなインプルーブドセミスキナー

このナイフは昨年オーダーで製作した物と、仕上げ直前まで一緒に作ってました

まあ、言ってみれば双子みたいなもんです 

っで、双子の片割れはこれ↓ 

いつもコメントくれるクロウサギさんのところに嫁入りして、ブログでも『トランジスタ・グラマー』と紹介してもらったナイフです!!

そんなわけで、今回の題名は『双子のトランジスタ・グラマー』

これも含め小さいインプルーブドモデルをいくつかデザインしてあるんですが、

『トランジスタ・グラマーシリーズ』って名前にしよっかな~

 

っで、鋼材やブレード形状、サイズなんかは基本的に全て同じ 

4mm厚のVG10でホローグラインド、ミラー仕上げ

ブレード長は55mmを少し切るぐらいで、全長は160mmぐらいだったかな? 

 

ハンドル材は縞黒檀の根っこ部分、ちょっと見たとこ真っ黒ですが、良く見るとグニャグニャした模様がある

レッドのファイバースペーサーも入れてます

ボルトは砲金とニッケルシルバーのバーズアイ

ワタクシこのハンドル材とボルトの組み合わせが、かなり好きです!!

2013年に初めてJKGナイフコンテストに出したナイフも、ボルトの内外の色が逆だったけど、この組み合わせだったな~

(残念ながら初挑戦、初入賞はなかったけどね・・・)
 

 

双子とは言え、ハンドル材以外にもチョコチョコ違う点があります

目立つとこではハンドルエンドの形状、 細かいとこではインプルーブドの凸凹の大きさが変えてある

まあ、それは実験的な意味合いもあって変えたんですが、わずかなRの違いでけっこう雰囲気違うもんですな~

ワタシ的には、このサイズのハンドルならば最初に作ったパロサントハンドルの形状の方が、バランスも良くメリハリが利いて好みかな~

とは言え、どちらもワタシの中ではスッゴイ良くできたと思ってますけどね!!

 

 

 シースもワタシのセンスによって、ハンドルの色に合わせたカラーにしました

ベルトループのリザード革は同じ1匹分の革から切り出したんですが、キャメルカラーのシースには白っぽい部分の多いところ

赤いシースには黒い部分の多いところを選んだのだよ~

ワタシ的にはメッチャ良い感じになったと思ってるんですが、どうじゃろ~?

 

というわけで、次回は完成したもう1本がネタです

 

 

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いろいろ作ってますよ

2016-03-08 17:40:33 | ナイフメイキング

はいはい、ど~も

いつの間にか2週間以上たっていたよ・・・

 

しかしま~ 

前回更新の頃はやたら寒くて、夜にコンクリート床の作業場で金属の塊を触る気がまったく起きませんでしたが

近頃はすっかり春のようですな~♪

 

っというわけで、寒い間は暖房のある室内で仕上げや磨きの作業してました

もう1年半ぐらい前から作り途中だった、シマシマ模様の積層鋼インテグラルを磨いて、模様出しまで進みましたよ~ 

過去の記事を確認すると、2014年の12月9日の更新で登場してるので、すでに1年半近く停滞してたわけですな・・・

う~む、イメージ通りの模様になって非常に満足じゃ

 

この後はハンドルの取り付けに進みますが、まずはハンドル材を決めます

マンモスの牙を使う事は決まってたんだけど、手持ちのハンドル材コレクションの中から、どれを使うか決める必要がある

サイズ、厚さ、色、模様などの要素から、とりあえず候補を3つに絞って

その中から『あ~ こっちかな~』とか『いやいや、こっちだろ!!』などと悩むわけですよ~ 

(晩酌しながら妄想爆発なので、かなり楽しいです!!)

っで、最終的に決まったのがこれ↓ 

マンモスの牙は鹿ツノと同じように、表面の模様や色が残るよう調整するのですが、ワタシは表面の凸凹や傷があまり好きではありません・・・

なので、模様に大きく影響しない範囲で表面を滑らかに削ってしまいます

っで、模様のイメージが掴めるようにしてから、材料のどの部分を切り出すか決めてます 

この後は厚さ調整しながら接着面の平面出しをして、外形が本体とにピッタリになるよう合わせていくです 

 

そして、暖かくなって夜の作業場が辛くなくなってきたので、寒くなる前からの続きも進めます

これはオーダー品で、ブレードの粗削りで止まってましたが、ようやく再開 

ブレードをもう少し整えて、ヒルトを取り付ける際のピン穴をあけたら熱処理へ出すです

このナイフ、オーダー品と言っても、半完成状態のキットとして頼まれました

作ってみて分かったけど、キットナイフって最後まで自分で仕上げるわけじゃない為に発生する難しさがありますな~

 

それ以外にも、けっこういろいろ進めてます 

スケルトンタイプもあれば、肥後ノ守タイプもある

夏に近づいて暑くなるとまた、『暑くてヤル気出な~い』とかなるので、それまでにセッセと進めるべ

  

コメント (4)
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