いよいようちの近所でも桜が咲いてきたよ
そうなると山菜採りに行きたくなってくるな~
本日のネタは前回チラッと書いたハイス鋼のナイフ
このナイフは奥利根の山遊び関連で、いつもお世話になってるモリさんこと、高柳盛芳氏(HPはこちら)からの頼まれ物
以前にもブレードと鹿ツノを預かって、こんなナイフを作った事がある↓
前回は既に形になったブレードを預かったけど、今回は普通にブレードを作るところからスタート
モリさんからは形状などの細かい注文は特になかったのだが
『あひるちゃんよ~ これハイスだから、これで何か作ってみろよ』と言って、何か機械の刃だったらしき謎の板材を受け取った・・・
『何かの刃だった』という事は当然すでに熱処理されてるわけで、持ち帰って引っ掻いたり確認した感じでは非常に硬く焼けている
こうなると使える道具もグラインダーと、超硬ドリル&エンドミルなどに限られてきます
それでも頑張ってブレードの形に削り、タングにはピンを入れる穴もあけたよ(超硬ドリルと言えども、SKHは強敵・・・)
初期の工程は写真が残ってないので、ブレード、ヒルト、ハンドル材などのパーツがそろったとこから
タング中ほどの黄色い部分は穴あけ後に真鍮の丸棒を入れ、軽くカシメてあります
これはハンドル取り付け後に抜け止めのピンを入れる穴をあける際、焼きの入ったハイス鋼に穴開けるのが辛いから・・・
先にブレードだけの加工条件が良い状態で、超硬ドリルを使いタングに穴をあけておけば、ハンドル取り付け後は二回り小さい径のドリルが真鍮の部分を通るようにあければラクラク~
ヒルトは黒のベークライト、フライスで窓を加工後ブレードがピッタリ入るようヤスリで微調整
ヒルトは大凡の形状に削ったらブレードと合体
ハンドルエンドに着けるキャップも作っておくです
エンドキャップはA2017(ジュラルミン)で、ただハンドルに貼りつけるのではなく、木ネジを加工したヒュドゥンピンが2本着いてます
ハンドル材の鹿ツノにタングとエンドキャップのピンが入る穴を加工して、ヒルト&ハンドル&エンドキャップが隙間なくピッタリになるか仮組みしてチェック
問題ないので接着
鹿ツノの中は髄がありスッカスカなので、エポキシをミッチリ充填します
まずはタングを差し込む方からエポキシをドンドン入れ、エンドキャップのピン穴から流れ出てきたらキャップ取り付け
更にエポキシを入れてタングを差し込みます
このあたりの方法はブログ『ものずきな人?・・・』の、ものずきさんがオーソリティーなので、参考にしてみてくだされ
もちろんワタシもマネしてます
っで、エポキシがシッカリ硬化したらハンドル成形
普通は作り始める前にデザインを決めてるんですが、今回は即興で気の向くままに削っちゃう
以前はハンドル成形に猛烈な苦手意識があったので、自由度が高いという事がむしろストレスに感じましたが
近頃はだいぶ苦手意識を克服できて、『自由に削る』ってのが楽しく感じられるようになりましたね~
まあ、そんな感じで作ってるハイス鋼のナイフ
本体は既にマークも入り、刃付けも終わって完成
メッチャ良く切れます!!
今はウェットフォームしたシースの乾燥待ちなので、乾いたらコバ塗り&磨いてタレに漬ければ完成ですな