なんかもう梅雨入りらしいですね
少し前にやっと寒くなくなったような気がしてたのに、早いもんですな
さて、ちょっと前の更新で『インテグラルナイフやってみたいな~』なんて書きましたが
とりあえず材料を仕入れて途中まで進めてみました
改めてインテグラルについて書きますと、ヒルトなどが別パーツの組み立て式ではなく
ブレードなどと一体構造になったナイフの事です
だから今まで作った普通のナイフなら、使用する鋼材は必要とするブレードの厚さに合わせて3~6mmぐらいあれば良かったですが
インテグラルのナイフを作るにはもっと厚い塊が必要になります
ワタシの場合、簡単に入手できる厚板はSLDだけなので、必然的に使用する鋼材はSLD(SKD11)に決定~
まあフライスでの切削加工がかなり多くなるので、他の材料よりも被削性の良いSLDは好都合ですな
そんなわけで、とりあえずSLDをフライスで試しに削ってみます
『なんで試し削り?』っと思われるかもしれませんが
なんと言ってもワタシがナイフ製作に使用してるフライスは『Little Milling 9』というホビー用の小さな機械なので
SLDの重切削が安定して可能か確認する必要があるわけですな
っで、結果としては↑写真のように問題なく加工できました~♪
しかも、かなりゴリゴリ行っても大丈夫!!
もちろん刃物の選択、切削条件の最適化、切削油の使用などを、ちゃんとする必要がありますけどね
っで『どうやら加工できそうだ』という事になったら、やっぱり作り始めたいわけですよ
さっそく材料のSLDにダイケムを塗りたくり、ケガキを入れたらフライスにしっかりセットしてひたすら削る!!
↑これはブレードになる部分が削り出せた状態
ヒルトになる部分との段差は直角ではなく、R2.0(直径4.0mm)のボールエンドミルを使ってRを付けました
仕上げる時に面倒くさい気もしますが、せっかく作る訳だし加工できない形状でもないのでやりました
無事にブレード側が加工できたので、続いてハンドル側
ハンドルのエンド部をどうしようか悩みましたが、今回はこんな感じ
ブレード側もハンドル側も角度を付けて削るため、回転式のスイベルバイスを使います
まあ、やりようによっては無くてもできますが、裏表の位置を合わせたりセットが大変になるので使った方が良いと思います
っが、普通の工作機械用に販売されてる物は大き過ぎて、うちのフライスに取り付けるには難しい・・・
さらにお値段的にもかなりのレベル・・・
ところが嬉しい事に『Little Milling 9』のオプションには、ちょうど良いサイズの回転式バイスがあるのですよ~
そしてエンドミル加工とか穴あけなどの切削加工が一通り終わったところでアウトラインを切り出します
まだバンドソーで切って、大雑把にグラインダーかけただけですがナイフらしい感じになってきましたな~
これからけっこう面倒な作業になると思いますが、後は時間と手間さえかければ必ず完成できる状態になりました
正直な話しホビー用フライスのパワーと剛性で、被削性が比較的良いとは言っても、工具鋼のSLDが重切削できるか不安でした
しかし実際やってみれば時間をかければ大きな問題も無く削れますね
今回はいろいろ試しながらでしたが、もう一度同じ作業をするとしたら
材料の切り出しから初めても4~5時間程度で写真の状態まで加工できそうですな
さて、まだ作りかけがいくつもあるのに、あっちこっちツマミ食いしまくりでどれも完成しない状況に陥ってますが
まあ 気の向いた時に、気の向いた作業を進めるとしますかね~