あがりカフェ~全力親父、時々あがり~

尼崎での単身赴任生活を経て、現在は家族のいる金沢で全力親父。バツイチ子持ち親父 あがりの日記です。

大切な友達

2011-07-31 | 日記
 皆さんこんばんわ。あがりです。

 あがりがその昔、離婚したての頃の話。名古屋で働いていたあがりは娘を引き取って地元である金沢に帰ってきました。

 就職情報誌を見て、娘を育てるためにと、給料の良い営業の仕事を見つけたのでそこへ就職しました。入社したての新入社員なのに、給料は30万円を超えており、お金的には非常に良かったと思います。しかし、実情は…。

 朝の6時30分に出勤。8時ごろに出勤してくる上司の為にデスクをキレイにして、朝礼をしたら車に乗って即営業に出ます。来たこともない工事関係者を装った作業着を着て、某電話会社の工事の者です!とそこらじゅうの会社のオフィス電話のリース契約を取ってくるという仕事です。すでに他社でリース契約を結んでいた場合は「電話が使えなくなるかもしれない」とか「二重でリース料金を払わなくてもいいようにします」と言って半ば無理やりに契約させる場合もありました。

 ある日、富山県で営業していた時のこと。こちらは電話の知識も回線の知識もない素人。営業においても接客はしたことがあっても、飛び込み営業をしたことはありません。そんな役立たずが、大きな会社など相手にできるわけもなく、あがりが狙うのは性格の優しそうな年配の夫婦が経営するような小さな商店でした。

 あがりが見つけたのは小さなクリーニング店。それも自宅の入り口をカウンターにして、老夫婦が経営している店でした。マニュアル通りに説明をしたら、ご主人は何も疑う素振りも見せずに契約をしてくれました。その時、こんな質問をされました。

「リース期間中にワシらが死んだら、リース料はどうなるんや?」

 その時、自分は誰に対して営業をしているんだろうと疑問を持ちました。世の中で商売活動とは、需要と供給があって、「欲しい」と思うものにお金という対価を支払って手に入れることだと思います。消費者が欲しいと思うものに、機能性、利便性などの付加価値を説明し、保証を含めた安心で安全な商品を提供することが本当の姿だと思います。

 しかし、当時のあがりが行っていたのはまさに詐欺。言葉巧みにリース契約を結んで8日間逃げ切るような営業をしていた自分が本当に恥ずかしいです。

 先日、その会社の名前をインターネットで検索したら「詐欺」「消費者センター」「苦情・クレーム」といったワードが出るわ出るわ…。その会社をあがりは2カ月も経たないうちに辞職しました。

「俺には飲食業での接客しかないかな~」なんて思う中に、「お金お金…」と思う自分もいて、就職情報誌で目が行くのは「レストラン店長候補」か「パチンコ店勤務」ばかり。娘を育てるということは棚に上げて、自分のことばかり考えていたようです。

 「娘の為に!」と思うなら何でもできるはず。でも前述の会社のような詐欺まがいの仕事はしたくない。とうとう壁にぶち当たってしまったその時、就職情報誌で目に飛び込んできたのは「派遣会社」。あと数年で30歳になろうかというバツイチ子持ちのオヤジが「派遣会社」。親戚に会わせる顔もない…なんて思っていました。しかし、ここまで来たら体裁もメンツも関係ありません。恥もプライドも全部捨てて、派遣会社の玄関をくぐりました。

 あれから6年以上が経ちます。人生の恩人とも呼べるその派遣会社の社長と、何の関連性もない鉄道関連企業に勤務する今も、友人付き合いをさせていただいております。

 前置きが長くなりましたが、昨夜はその社長のお声掛けで、あがりは全然知らないのですが、その社長の友人の結婚式の二次会パーティーに参加しました。80人近く来ていた会場の中であがりが知っているのは


その社長と(横のアロハはあがりですよ)


あがりカフェ登場歴の長いMakopo君。

 このMakopo君は先日のあがりの送別会にも登場していましたが、あがりの尼崎時代の親友です。派遣会社の社長を介しての友人です。人ってつながるんだな~。そのMakopo君も友人である社長に呼ばれて昨夜はわざわざ尼崎から金沢へやってきてくれました。じゃ、そのMakopo君と社長の関係とは…。アメリカのサンディエゴへの留学時代、2人はアメリカで初めて出会った日本人同士。そこからの友達だそうです。すごい出会い。そしてつながり…。こういうのを絆って言うんですね…。

 そんな中から昨夜、あがりに新しくできた友人。マサル君を紹介します。


水嶋ヒロくんじゃないですよ。でもホンマに似てました。何を食ったらこんなに男前になんねやろ?


めっちゃカッコイイやんか…。

 パーティーの後は他の友人も合流して、話に花を咲かせては歌い、歌っては飲んで話をして…。

 カラオケボックスを出た後はお決まりの…


今回は王将でしたが、ラーメンですよ。…とその前に


もう飲めるか飲めないか微妙なラインなのにグラスビール。


あがりはみんなのオーダーをろくに聞きもせず、きっと社長が食べるんだと思って勝手に頼んだ「元祖ラーメン」の大盛!


すごい量!夜の12時を余裕でまわっているのにあくなきメガへの挑戦!

 普段せぇへんのにこんなことをしたもんやから、少しでも消化をせねば…と繁華街から自宅のある場所まで約1時間、歩いて帰りました。帰宅したのは2時過ぎ。もちろん顔を洗って、歯を磨いたら即死状態で布団へ直行。

 ちゃんと今日は6時前に起きて、普通に準備して8時前には出勤しましたよ。ちょっとしんどかったですがね…。でも大切な友人と過ごした大切な時間。そしてこれから友人たちと生きていく時間も大切な時間です。

 あがりから友人たちへ。ホンマに昨夜はありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。

 今回のあがりカフェはここまで。皆さんにとっても大切な友人はたくさんおられることでしょう。その一つ一つのつながりにいつでも光が当たりますように…。We are not alone…。誰も一人ぼっちではありません。必ず、その背中を見守ってくれている人がいます。なんかクサいっすよね。では、また次回のあがりカフェでお会いしましょう。あがりでした。

え?カレーに八丁味噌?

2011-07-30 | 美味しいお店
 皆さん、おはようございます。今日はちょっとブログのプロフィール写真を変えてみました。ヘンテコなお面。あがりの弟が仕事で行った九州のお土産と言うことで「二○加せんべい(にわかせんべい)」というのを買ってきてくれたのですがその中に入っていました。

 なんか勝ち誇ったポーズをとっても申し訳なさげな顔で憎めない感じです。「ゴメ~ン」みたいな…。

 コメントをくださったラーズさん、ありがとうございました。300回以上続けられたのも、本当に皆さんが読んでくださるからです。1分でも10秒でも皆さんの退屈しのぎになれば幸いです。これからもお互い頑張って行きましょう。また読んでください。少ないネタの中から頑張って更新していきます。

 さて、今日は久しぶりに朝カレーでした。あがりのプロデュースさせていただいているカレーコーナーから今日紹介するのはオリエンタルさんの


「肉味噌カレー」です。

 味噌ラーメンは全国どこにでもあります。まぁ、味噌といってみそ汁以外に思いつくのは「味噌煮込みうどん」「味噌カツ
」などです。このパッケージに書かれている「八丁味噌」や「三河赤鶏」とくればこのカレーの発祥はもちろん愛知県です。


うわ!びっくりした。これが三河赤鶏です。赤いと言われれば赤いですけど、なんかどこにでもいそうな感じですね…。

 カレーに八丁味噌か…。美味しいんかな…。


あれ?


あれれ?

 というか、カレーだけでは寂しかったのでブロックベーコンを切ってベーコンエッグを作っていました。とにかくレトルトパックを湯せんして


ごはんをよそったら


どばぁーって。名古屋弁で言う所の「シャビシャビ」な感じです。具材は挽肉や細かく刻んだ野菜を使っています。


食べてみて驚き。八丁味噌はカレーに合うんですね。本当にびっくりしました。ちょっと辛めのルウに、時折シャリシャリした食感が…。タケノコです。

 多分ですが具材が大きかったら、食べにくかったでしょう。今回は具材が細かかったので食べいい感じでした。朝からいい感じで美味しいカレーをいただきました。

 今日は、久しぶりに旧友たちと会います。楽しみですわ~♪

 今回のあがりカフェはここまで。また次回のあがりカフェでお会いしましょう。あがりでした。

久しぶりにお外でランチ&スウィーツ♪

2011-07-29 | 美味しいお店
 皆さんこんばんわ。あがりです。

 今日はタイトルにもあるように久しぶりにお外でおランチとおスウィーツをいただいてまいりました(まるで髭男爵みたいやん…「貴族のお漫才」みたいな…)。

 鉄道マニアは必見。あがりはみなさんご承知の通り鉄道関連企業の営業です。明日から金沢は21世紀美術館で「大鉄道展」というイベントが開催されます。

 21世紀美術館って知っておられるでしょうか?金沢にある兼六園という日本三大庭園の一つのすぐ近所にあります。


近代的な建物ですよ。


すぐわかると思いますが、兼六園前、石浦神社の対面にあります。

 この建物での鉄道イベント「大鉄道展」。



 約1ヵ月間開催されますので鉄道好きはお子さん、またはお父さん、もしくはお母さんなどがおられましたら是非ご紹介いただきご来場ください。鉄道好きな方はゾックゾックするような催事だと思います。


プラレールの展示や


運転体験シュミレーター。


レールをひいてのミニ新幹線乗車コーナーなどがあります。

 もちろんあがりたちの会社も


いろんな


グッズを


取りそろえて


皆様のご来場をお待ちしておりますよ。

 でも…


今日の夕方でこんな状況でしたので明日開催できるかどうか…。それをするんだから大人の世界って怖いな~なんて思います。

 今回のタイトルでいきますと、久しぶりのおランチですよね。この21世紀美術館の裏手にあたる部分の地名が「柿木畠(かきのきばたけ)と読みます。今日のランチは


柿木畠にある「ごはんBAR 猿煙(えんえん)」です。夜は夜でいろんなメニューがあるのですが、昼はなんと…

 日替わりランチのみ!コーヒー付き税込700円。安い!


今日の日替わりランチはアジフライでした。


美味しそうでしょ♪


付け合わせもかなりしっかりしていましたよ。味はかなり美味しかったです。


食後にはちゃんとコーヒーがついて!

 皆さん機会があったらぜひ行ってみてくださいね。その後、なんとまさかの…あがりは人生で5本の指で足りるほど久しぶりの甘味屋さんへ入りました。


先ほどの「猿煙さん」の向かいにある「つぼみ」さんです。

 そこでまさかの

抹茶パフェ!めっちゃ美味しかったですよ。

 ここで見ていただきたいのが


 お店の入り口です。

横開きのドアの取っ手がなんと


九谷焼!いったいこのドアだけで幾らすんねん!

 久しぶりに外でご飯を食べました。もちろんお弁当もいいですが、外食もたまにはいいですね。

 さて、今回のあがりカフェはここまで。また次回のあがりカフェでお会いしましょう。あがりでした。

夏の新商品?

2011-07-28 | 美味しいお店
 皆さんこんばんわ。あがりです。

 気がつかなくてすみませんでした。あがりカフェもとうとう300回更新を超えていたんですね。気が付きませんでした。世の中で言うゴールドブロガーの皆さんはこういう気遣いもできるんでしょう。

 気がつけば305回目。皆さん本当にありがとうございます。こんなつたないブログを読んでくださっている皆さんのおかげでこのあがりカフェ、ひとりよがりのように続けていけます。

 今日なんですが、前に言っていたホワイトバンドの見積もりとデザインを出しました。今回は「For the SMILE あがりカフェ」と書かれたものを5個限定で作ります。そろそろあがりカフェのロゴを作りたいと思いますが、なかなかいいものは思いつきません。我こそは!と思う方。お願いします。ロゴを作ってください。

 ……ってもなかなかできませんよね。時間はいくらでもあります。気長に待ちましょう。

 今日も暑かったです。こと金沢にかけては、変にどんよりした曇り空で暑いというよりかは蒸し暑いという感じでした。

 会社帰り。西金沢という駅に降り立ち、駅前のローソンへ。タバコを買いに行くのが日課なのですが、店内をうろついていて見つけてしまいました。

 あがりは尼崎にいる時は本社勤務で、酒や飲料のバイヤーとしてそれなりに商品情報を手に入れていました。金沢に帰ってきて支店勤務の田舎侍となった今、本社から情報がないとなかなかその手の情報は手に入りません。

 今回見つけたのはキリンビールさんの商品、「アイスプラスビール」です。


この手のビールは、飲みやすさ、夏独特の瑞々しさを表現することが多いのですがこの商品


缶裏のデザインも暑苦しい。アメコミを代表するマーベルの漫画を彷彿させるような4コマで商品を説明していますがかなり画が下手…。

 ビールはデザインよりも味でしょ!ということで


グラスに注いだ時瞬間に思った感想。

 「色が濃い!」

 キリンさんには「濃い味」とかありましたが、濃い色は初めてです。

 飲んでみてビックリ。これ、黒ビールブレンドのハーフ&ハーフ的な味です。缶裏には氷を入れて飲むパターンも案内されていましたが、これは氷を入れない方が美味しいです。濃すぎず薄すぎず。キリンさん独特のコクを残しつつアサヒさんほどではありませんが、すっきり感もあります。

 今日ローソンで購入した


「堅焼きおつまみ」を酒のツマに今日は深酒です。

 あ~ぁ。深酒するつもりあれへんのに…。

 今回紹介したビールですが、あがりの採点の中ではかなりの高得点です。ラガーや一番搾りを飲んでいる方が「キリンだから!」と飲むには危険かもしれませんが、下手な外国のビールを飲むよりかは2,000倍マシです。けっこう美味いっすよ。

 今回のあがりカフェはここまで。キリンビールさんをえらく推しましたが、何ももらってませんよ。まじで。ではまた次回のあがりカフェでお会いしましょう。あがりでした。

命の授業

2011-07-27 | 日記
 皆さんこんばんわ。あがりです。

 今日は娘に対して大人になる上でとっても大切な授業をしました。動画を見ることができる人はクリックしてまずこの「あたし、ねこ」という曲を聞いてください。

 今日の夕方。娘とその友達が猫のケージを2人がかりで持って帰ってきました。

「捨てられていた猫を持ってきたがどうすればいいかわからない…」

 真っ黒に日焼けした娘の顔。ケージの中にはそれと対照的な真っ白な猫。


これ、あがりのうちの猫。名前は「サスケ」。ペルシャとロシアンブルーを祖父母に持つ白猫。もらってきた子猫時代、真っ白で甲高い鳴き声でひざの上や肩の上で震えていたサスケ。今では「白い悪魔」。

 拾ってきたその猫はサスケにそっくりな猫でした。よく見ると子猫ではなく大人の猫です。
 もちろん、家で飼うことはできません。その昔、あがりが子供の頃、家に猫がいたのにどこかであがりが子猫を拾ってきて、家に猫が2匹という状態になった時、先にいた猫が体調を崩し、嘔吐、下痢を繰り返したあげく、腰が据わらなくなって歩くのもままならなくなりました。

 あがりの親父は、あがりたち兄弟が寝ている間に、小さな子猫を戻っては来れないくらい遠くへ捨ててきたということです。一説には、知り合いにお願いして里親になってもらったという説もありますが…。

 とにかく家では飼えません。どこで拾ったのかを聞くと、どこかを言わずに「車で捨てられていった」という衝撃的な答えが。子供たちの目の前で捨てて行った?白昼堂々そんなことができるもんでしょうか?

 どこで拾ったのかをしつこく聞くと、近所の美容室の前だということ。その美容院の前で猫を見ていたら、美容院の人が

「カゴ(ケージ)を貸してあげるから家に持っていっていいよ」

と言ったとのこと。それ以上は何も語ろうとしません。子供ながらに何か話せない事情を持っていたのかもしれません。真っ黒に日焼けした2つの小さな顔はずっと下を向いたまま。小さな口を開けようとしませんでした。

 飼えないものは仕方ない。「拾ったものは警察に届ける」ということで、娘たちと猫の入ったケージをを車に乗せ交番へ行きました。交番ではお巡りさんが二人。若い人と年配のお巡りさんでした。年配のお巡りさんが優しい顔であがりに言いました。

 「お父さん、厳しいことを言うようですが、このような小動物の場合は、落とし主が現れず、拾い主が所有を放棄した場合、小動物処分所に送られ、殺処分となります。一晩交番で預かって、もちろん落とし主が現れた場合はお返ししますし、現れなかった場合は、明日の朝、保健所へ送られます。子供たちには小さな命を“かわいい”と思うことよりも“大切にする”ということを教えてあげてください。」

 その後、優しい顔をしたお巡りさんはあがりの娘たちに

「家で飼えるかどうかを先にお父さんやお母さんに聞いてから拾ってこなきゃだめやぞ。飼い主さんが捨てるのが一番悪いことやけど、飼えるかどうかもわからなくて、どこでも連れてくのもよくないんやぞ!」

と言い、小さな二つの顔は涙で目をパンパンに腫らしながら、鼻をずるずるさせてうなづいていました。

 猫の入ったケージをお巡りさんたちに預け、交番を後にしたあがりは、娘たちを家に送り、事情を知っているであろう美容院を訪ねました。

 その美容室はあがりのおばあちゃんがその昔通っていた店でしたから、あがりも子供の頃から知っていました。幸い美容院にお客さんは無く、美容院の奥さんに話を聞くことに。

 聞いた話はこう。

 数ヶ月前。美容院の奥さんが店の閉店時間を迎えて片付けをしていた時、1台の車がさっと来て、停まったと思ったらドアを開けて段ボールを落として行ったとのこと。落としたのか、捨てて行ったのか。とにかく教えてあげなくちゃと外に出た途端、急ぐように車は発進し、その箱だけが残されたといいます。

 ガムテープで封がされていたから外に置いておけば取りに来るだろうと店先に置いておいた次の朝、登校中の小学生たちがその箱に群がっていたそうです。「中から猫の鳴き声がする」と。

 急いで封を外して外に出した瞬間猫はどこかへ行ってしまったそうです。しかしその日からその猫はその美容院の周りに来ては鳴くようになり、美容院の奥さんも心苦しかったとのこと。なんせその美容院にも20年以上飼っている老猫がおり、飼ってやることができないからです。

 小学生の通学路の途中にある美容院です。小学生の間では「真っ白な野良猫のいる場所」として有名になり、給食の残りの牛乳やパンをあげている小学生の姿もちらほら見えていたそうです。

 今は夏休みです。今日は数人の小学生の女の子たちがその野良猫と戯れていたとのこと。その中でもあがりの娘が一番猫を可愛がっており、猫もよくなついていたとのことで、美容院の奥さんがケージを渡して「お家へ持って帰って飼ったらどう?」と渡したそうです。

 そんな事情があったのか…。娘は娘なりにあがりたち大人から頭ごなしに怒られると思ったのでしょうか。

 一緒にお風呂に入りながら、あがりは娘に、あの猫がどうなってしまうのか、どうしてあの場所にいたのかを話しました。ついでにあがりが子供の頃、新しく猫を拾ってきたらどうなったのかとか、猫にまつわるあがりの家族のエピソードをたくさん話しました。

 大きな猫だったけど娘の心の中には、「すでに1匹飼っているから2匹目もいける」という気持ちや「このまま野良猫にしておいたらご飯が食べられなくて死んでしまう…可哀そう…」という気持ち、自分より体の小さな猫が必死に鳴いている姿を無視はできなかったのでしょう。

 その点について娘は何も語りませんでしたが、ちゃんと褒めました。命を大切に思う、放置して良い、消えても良い命なんかないんですから。


でも野良猫にとっては野良猫の生活が良かったのかもしれません。寿命をまっとうするまでふらふらと生きていられたかもしれないのですから。それを娘たちが拾ってきたことで明日の朝、保健所へ引き渡される…


このような運命をわざわざ招いたのかもしれないということを娘に言った時、娘は号泣しました。

 「でもね、保健所で殺されるにしても飼い主から捨てられて、誰も目にも掛けてくれず、人間を恨みながら野良猫のままで死ぬよりも、最後にお前たちがいっぱい可愛がって、誰か飼ってあげられる人はいないか?って半ベソかきながら家まで重たいケージを持ってきたのはとってもいいことなんだよ。あの猫だってお前たちに感謝していると思う。人間を恨んでいるよりも、人間って優しかったな…って思いを持つことができただろうからね…」

 あがりの娘ももう8歳です。あがりが単身赴任をした頃は小学校1年生。赤ちゃんに毛が生えた程度のお子ちゃまだったのに、いつの間にか命の授業をしなければいけなくなっていました。その昔、あがりの親父があがりにしたように。

 きっとわかってくれる日が来ると思います。これでまさかの大どんでん返し、若い巡査の方が

「俺ん家で飼いますよ!ちょうど猫飼いたいな~って思ってたところだし!」とか言ってくんないかな…。あ、これ、拾得物横領とかになんのかな…。落し物の金とか使いこんじゃうようなもんだもんナ。

 今日のあがりカフェは異様に文字の多いお堅い内容でした。最後までお付き合いくださいましてありがとうございます。また、次回のあがりカフェでお会いしましょう。あがりでした。