Notes3~ヨミガタリストダイアリー

名古屋市在住の俳優/朗読者・ニシムラタツヤの演(や)ったり読んだりの覚え書き

「三十代の潜水生活vol.2」について10

2008年05月13日 | 朗読・声の周辺
■昨日(5月12日)の稽古から。あと1ヶ月後に迫った本番に向けて、全体的な進行を見直してみる。すぐに問題点が見つかるというのは別に普通のことであり、そういうものに気付くことのできる余裕をまだもっていることに少し安心。このまま歩いて行こうと思う。後しばらくは。読みながらどんどん音プランを付けてゆく。無論、読みようによって変わるだろうという予想のもと、言い換えれば同じ「詠み」が2度現れることはないというつもりでアイディアの出し入れを進める。
■今回取り上げるある作品についておぐりさん、滔々と語る、語る。そう、たしかにそうだというニュアンスがぼろぼろとこぼれ落ちて来る。また前進するための燃料をもらった気がする。作者がそれを文字にした時に、どこで、何を食べ、何を着て、どのような心境であったのかをすくいあげようとしても、きっと一寸の狂いもなく再現するということはできない。むしろすべての表現は、あらかじめそういう矛盾の中を進まなければならない。昔ロシアのえらいおっさんは、感情の記憶なんていうタームなんかを使って大演技体系を作り上げた。それを頭から否定するつもりは毛頭ない。ただ、それらの論考を後から考える材料として用いる私たちにとって、重要なのは出発点であるように思う。それが無理であると分かっていても挑むこと。「詠む者」にとって一番求められるべきは、そこから生まれる謙虚さであるとおもうのだ。
■その、おぐりさんの顔写真とプロフィールを載せることを忘れていました。まったく、本当に…!

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