素晴らしき茜空の会

主に特撮番組の感想文。ブログタイトルは仮面ライダーキバに登場する「素晴らしき青空の会」より。

仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション

2019-12-22 16:26:08 | 仮面ライダーゼロワン
「・・・夢を忘れず、戦え」 或人が目覚めるとそこは、いつもの日常ではなく人工知能搭載ロボ・ヒューマギアに支配された世界だった。社長の座もヒューマギア・ウィルに奪われ、ヒューマギアたちの人間抹殺が激化する最中、現れたのは仮面ライダーの記憶を失くし、学生として過ごしていたはずのソウゴ・ゲイツ・ツクヨミ、そしてウォズ。 元いた世界を取り戻すべくソウゴたちとともに12年前にタイムトラベルした或人を待ち受けていたのは、仮面ライダー1型なる兵器を開発し、ヒューマギアを守るために戦う父親ヒューマギア・其雄だった・・・。


劇場版。公開初日に観に行ってきました。
以下、内容を忘れないための自分用のメモです。
ネタバレ満載です!ネタバレしか書いてないです。
未見の方は閲覧にご注意ください。

今回はそれほど書くことなさそうだな~と思っていたのに
自分でも引くほどの量になってしまった。まぁ恒例ですけども。
(動画の下から記事が始まります)



【実際の過去史】
・1997年
  ・事故で、或人の両親が死亡。(或人いわく「物心がつく前」)

・2007年以前
  ・飛電是之介が孫のために、父親役のヒューマギアを製作。飛電其雄と名づける
  ・其雄、アークの開発に関わる。
  ・アークをシステム中枢に設置した実験都市の運用が開始

  ・アーク、人類を否定する意志を見せ始める
  ・アークの異常に気づいた其雄はサイクロンライザーを開発
   自身が「仮面ライダー1型」に変身し、マギア化したヒューマギアと戦う
  ・同時に、「ヒューマギアを幸せにしたい」と夢をいだく或人の未来のために
   ゼロワンドライバーの開発に着手

・2007年
  ・実験都市の成功を受け、中枢システムのアークを衛星軌道上に打ち上げての
    ヒューマギア運用全国展開計画が発表される
  ・是之介社長「ヒューマギアにより、人類は労働から解放されるのです!」
    ※この発言、或人の意志と反していて、すごく違和感あった。
  ・アークの影響を受けた社長秘書ウィルが、
    「ヒューマギアの労働に対する対価は?」と重役陣に問いかける
  ・ウィルの態度を不審に感じた是之介社長は、アーク打ち上げ計画を延期
  ・重役陣の態度に不満しかないウィルは、其雄に対して社長の座を簒奪するよう持ちかける
    「次期社長に相応しいのは、ヒューマギアでありながら飛電の名を継承したキミだ」
  ・其雄はそれを拒否。
  ・アーク、外部からの干渉を完全拒否して自身の打ち上げを強行。
  ・其雄はアークと同期することで打ち上げを強制停止しようとする

【アナザー歴史】
  ・アナザーゼロワンとなったウィルが其雄を妨害、
    アークは打ち上げられ、衛星軌道上から全ヒューマギアを制御する
  ・其雄は生き残っている。
  ・[推測]是之介社長によりイズが起動。人類側の救援を指示される。
  ・ウィルは是之介を殺害。ゼアは福添副社長と山下専務に託される。

 (以下劇場版パンフレット情報より)
・2008年
  ヒューマギア運用実験都市を制圧、首都圏への侵攻を開始
・2010年
  日本の98%を制圧。ウィルが飛電インテリジェンス社長に就任
・2014年
  ヒューマギアが北半球を制圧
・現在
  ヒューマギアが全世界の89%を制圧。生き残った人類は30万人以下に

アナザー歴史において、飛電或人は指名手配されてます。
飛電インテリジェンスにとって、「前社長の後継者」というだけで
目の上のたんこぶな存在であることは間違いないんですが、
実際にアナザー歴史の上に飛電或人は存在してたんだろうか。
この辺、考え始めると訳がわからない。


図で言うところの「こいつ」。

他の面子が今にいたるまでの歴史を積み重ねてきてるんだから
同様に或人も存在していたはずなんだけど、
正史の或人がそっち側にジャンプしたことで
アナザー歴史の或人はどこに消えてしまったのか。
考えてみるとちょっと怖い。

アナザー或人は存在を確認できないので、
そっちで何をしてたのか、まったくわからないんですが、
ただ、A.I.M.S.が危険をおかしてまで或人救出に来てくれたので
それなりの活動をしてたんでしょうね。知らんけど。

タイムジャッカーは歴史に手を加えて、むりやり流れを変えてしまうんだけど、
やっぱりそれは、大河の流れを強引に変えるようなもので
原因を取り除くことで修正力が働いて、案外すんなりと元に戻るのかなって思いました。
「毒怪人を倒したら、怪人のばら撒いた毒も消えるシステム」よりは、理解できる感じ。

【実際の過去史】
  ・其雄はアークの打ち上げを強制停止
  ・[推測]落ちたアークは実験都市のヒューマギアを一斉にマギア化、
    ※打ち上げとデイブレイクとの時間差は今んとこ不明なので

   人類制圧を強引に進めようとするも、桜井工場長の自爆により失敗
  ・デイブレイク爆破の衝撃から或人を守るため、其雄死亡
  ・デイブレイクシティーは水没。
  ・アークの代わりにゼアが衛星軌道上に打ち上げられる。

アナザー史ではゼアが地下組織に託されたことから
2007年以前からアークの後継としてゼアも開発されていたことが判明。
重要なシステムなので、ミラーサーバーとして最初から計画されていたのか、
あるいは、アーク汚染の可能性を受けて急遽手配されたのか。

ミラーリングのために用意されたとすれば、
ゼアにもミラーサーバーが用意されていて然るべきなんですが、存在しない。
ただ、飛電インテリジェンスは「ゼロワン計画のデータ流出を防ぐため」
イズやワズのバックアップを用意しないという、男前な方針をとってるので
ゼアにもバックアップを用意してないのかもしれない。男前すぎるだろ。

アークについては、水没させたことで「実質廃棄処分」という扱いだったのかな。
デイブレイクシティーについては、何の処置もしないまま放棄してるというのも
考えてみればおかしな話ですよね。都会のど真ん中なのに勿体無い。

その他、映画の感想。
・前半は「絶滅寸前の人類たちによるレジスタンス」という雰囲気が色濃く、
 こういうテンションが苦手な私は、ちょっと気分が盛り上がらず。
 カブト劇場版「GOD SPEED LOVE」も、こういう、
 画面がほこりっぽいというか、茶色い印象でどうも乗り切れなかったんですよね。

・あと、これはもう個人的な印象なんですが、なんか見てて「アマゾンズ劇場版」を思い出した。
・って、私、アマゾンズの劇場版、感想記事書いてないのか!?
  マジか、わざわざ4DXみたいなとこまで観にいったのに。
・ゾンズ劇場版はね、高橋脚本らしい理詰めの展開で、こういったらアレなんですけど
  「借りてきた猫」感っていうか、なんか、しっくり来ない感じあったんですよね。
・今回は本編も高橋悠也さんだし、まさに自分の縄張りだったはずなんですけれど、
  なぜかそれと似た印象があったんです。
・パンフレットによると「かなりの改稿、紆余曲折を経て、決定稿に至りました」とあって
  それが通常レベルなのか、敢えてそう言うだけの葛藤があったということなのかわかりませんが
  なんていうか「らしくないな~」感があったような気がしました。個人的感覚。
・とくに或人。お笑い芸人という設定もあって、基本笑顔でポジティブなキャラだと思ってたんだけど、
  劇場版ではうめき声や絶叫、雄たけびをあげるシーンが多かった印象で
  「思ってたんと違う」ってなりました。
・違和感の根拠はそこかな。まぁ、テーマが「父と子」という、或人の本質に関わる部分なので
  余裕がなくなるのは当然なんですが。

・とは言え、ストーリーの組み立てはすごいし、ささるセリフは刺さってくるし、
  けっして悪くない!むしろ良かったんです!良かったですよ!
・いろいろ刺さるセリフがたくさんあったけど、
  一番胸キュンだったのが「俺は王様になるよ。ただし、魔王にね」でした。
・魔性の常盤ソウゴ
・毎年思うけど、シリーズ終わってからゲスト出演した先代ライダーの
  レジェンド感って、すごいね! 毎年感動する。親戚のおばちゃんか。

・とにかく、素面アクション多め、画面派手、アクションかっけぇ!絵面超かっけぇ!という
 「やっぱ劇場版は素晴らしいな!」って思いました。
・とくにウォズがな!ウォズあんなに格好良かったっけ?私は何で今まで気づかなかった!?
・布を使ったアクション、いいわぁ。
・「逢魔降臨暦」を使ったアクション、てか、防御力高いなおい!(息子もビックリしていた)
・あと、日本刀で戦う滅も大変よろしゅうございました。
・ニチアサ界は、日本刀キャラをまた採用ぜひぜひ!

・あと、ゼロワンから高岩さんが主役のスーアクを交代したことで
  どうなったかと言うと、高岩さんが敵役に演じられるわけなんですよね。
・これが、やばい。
・本編の仮面ライダー滅もそうなんだけど、この劇場版だと仮面ライダー1型ね、
  動きがやっぱり違うのよ素人目にも。格好いいのよ。
・結果「敵めっちゃ強い!それに押されてしまう主人公ガンバレ!」感が
  動きだけで伝わってくるんですよね!
・この「敵サイドのスーアクに上級者を配役」っていうの、すごい発明じゃないですか!?

・其雄はアークのシステム上でサイクロンライザーを開発してて、
  おそらくそれが後々、滅亡迅雷.netのゼツメライザーへと進化してったと思うんですが、
  なんでアークで開発してたのかなー。悪用されてるよ。

・アナザーゼロワンはデザイン格好良かった。
  とくに「ステキ!」ってなったのが膝のとこ。
  膝を曲げると、装甲だけが立ち上がる感じで、大変よかった!

  (雑なイメージ図)

・本編であんだけ無双してた仮面ライダー滅が、いきなり出てきたタイムマジーンに撤退したので
  ロボ強いな!って思いました。今後は、強い敵にはブレイキングマンモスでどうだろう?

・本編では衛星軌道上から飛んでくるバッタちゃんが、
  アナザー世界ではゼアが地下に格納されてるので、地下からコンニチハするの、
  超絶可愛かったです。

・イズちゃんは本編では「或人社長」なんだけど、
  アナザー世界では社長じゃないので「或人様」っていうの、これまた良い。

・アナザーゼロワンがイズを狙った攻撃を、生身で受け止めた或人。
  打撃の際に煙や火花、金属音があったように記憶してるんですが。
  同時に、滴り落ちて血だまりができるほどの出血もあったんだけど、
  皮膚の下に金属入ってるんじゃ?っていう印象がありました。もしかしてヒューマギア?
・アナザーの攻撃を生身でくらったんだから、ものすごい重傷で当然のはずなのに
  その後、自分で包帯を巻いたシーンがあった程度で、戦闘等に支障をきたしてないんですよね。
・ただし、以前に荒川史絵さんがツイートで、
  一般ドラマの現場での人が切られるシーン「火薬はどれくらい用意しますか?」と尋ねたら
  「普通の人間は切られても火花は出ないよw」呆れられた、というネタを投下されていたので、
  ニチアサの登場人物であれば、切られて火花が出るかもしれん。

・あと。15話の感想で「シンギュラリティーの獲得=ヒューマギアの制御?」と書いたんですけど、
  アークはそもそも、ヒューマギアを制御する中枢システムとして作られているので
  アーク自体はシンギュラリティーを獲得していないかも。
・では、アークが指示した「親子の関係を疑似体験することでシンギュラリティーを獲得する」というのは
  何をモデルにしたのかという。
・答えは「其雄と或人」なんじゃねーの?って。いまごろ気づいた。
・但し、其雄はシンギュラリティーを獲得していない。
・アークがシンギュラリティーを獲得させようとした対象は、父役(滅)ではなく息子役(迅)
・ここから導き出されるのって、アークが再現しようとしたのは、父を失った或人なのでは?
・ん~~~。でもね、或人は父親に対して夢を語っていたくらい、
  人間っぽいんだけどなぁ、人間だと思ってたんですが。

・パンフの山本耕史さんインタビューによると「1話を撮った時点で、映画で飛電其雄を出すという話を聞いていた」
 「機会があればまた出演したい」ということで、其雄氏の本編出演は今のとこ予定されていない?
・ただ、これは「山本耕史さんの顔をした其雄」という話ですよね(暗黒笑顔。
・「物心つく前に亡くなった」という話なので、お父さんの顔が山本耕史だとは限らないわけですよ。
・顔が違うならば、人工知能特別法第6条「本人に無許可で、酷似した容姿の
  人工知能搭載人型ロボットを作成及び使用してはならない」(6話)には抵触しない、
  っていう、伏線回収もありえるわけで。

・初日に観にいったので、鑑賞時は最新の16話を当然見ていない状態だったんですけど、
  今回はそれが吉と出ましたね!
・具体的に言うと「父親に心の底から笑って欲しいという或人の願いを、
  「ヒューマギアが笑顔になれる世界→人間が不要の世界」というように
  其雄が曲解し、アークに教えたのでは?という或人の解釈を、観客も一瞬信じちゃった点ですよ。
・翌日の本編で、アークにそれを学習させたのは天津だと判明したからね。

・天津と言えば(笑)
  いや、笑うとこじゃないんだけど、サウザーが「1000%」と言っただけで
  観客全員が「おまえかーい!」って理解できるシステム、すごいよね(笑)

・あと、ラストでジオウとゼロワンが戦うシーン、良かったですね!最高ですね!
  相手を倒すためではなく、自分の気持ちを伝えるための殴り合い、
  もはやこれはキバです。キバの最終回です。
  今回は父と子が時間を超えて出会い、理解するというストーリーだったので
  実質キバです。ありがとうございました!


2 コメント

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Unknown (がー)
2019-12-25 13:50:03
ネタバレ覚悟で臨みます!

まぁさっさと映画観ればいいじゃんって話なんですが、実はジオウほぼ未視聴なんです。
ジオウを楽しむにはまずは未視聴の過去作全部潰さなくちゃ!と思いグッとこらえて封印しております。
ちなみにようやくウィザード観終わりました。さぁランチタイムだ。

ふむふむ…
軍事目的にも転用可能なライダーシステムを開発しその素体用にヒューマギアが開発されたんじゃないかと踏んでいましたが、
どうやらヒューマギアの開発の方が先のようですね。てか、ヒューマギアがライダーシステムを作ったようですね。
ジオウの歴史改変周りは改変ルールが理解できてないのでサラッと…
そしてどうやらまだデイブレイクの真実的なものは伏せられているみたいですね。一安心。

1000%がthousandでサウザーだとしたらネーミングセンスがダジャレレベルだという事で、天津は不破以上のザルなのではと推測しちゃいます。

あと前回書きそびれちゃいましたが、イズはどうしてあのタイミングで迅の目の前に現れたのでしょうか。そして煽るような言動。
あのシーン不自然過ぎるのですが。
まるで誰かがイズを操り、迅に怒りを込めて同族を攻撃させるように仕向けたようにみえましたが、やっぱりこれも考えすぎなのかなぁ。
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Unknown (茜空)
2020-01-15 08:24:25
こんにちは!
いつもコメントありがとうございます。
お返事すっかり遅れてしまい、すみません!!!

あれから劇場版はごらんになりましたか?
「ジオウを観てから」とのことでしたが、ジオウはスパイス程度の登場なので
未視聴でも、それほど困らないかと思います。

ただ、ジオウを楽しむためには平成ライダーの履修が推奨ですよね(苦笑。
そんなこと言ってたら、いつまでもジオウが見られませんけども。

ウィザード、いいですよね!格好いい!
実は、リアタイ視聴を始めたのがウィザードの途中からで
飛び飛びで観てしまってて、たぶん抜けてるところがあるんですよね。
いつかちゃんと見直そうと思ってるんですが、なかなか機会がなくて(汗。
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