素晴らしき茜空の会

主に特撮番組の感想文。ブログタイトルは仮面ライダーキバに登場する「素晴らしき青空の会」より。

仮面ライダーリバイス 最終話「あくまで家族、いつかまた会う日まで」

2022-08-30 09:32:10 | 仮面ライダーリバイス
バイスの裏切りに怒り心頭、仮面ライダーアルティメットリバイに変身した一輝は、アルティメットバイスに立ち向かう! 一輝は戦いながらも「お前は俺の本物の家族だ」とバイスに訴えるが、バイスは「それじゃあダメなんだよ」と突き放す。二人の戦いは果てしなく続くかと思われたが・・・。


一輝が、バイスが乗り移ったみたいな言動をするっていう、
こういう系のシーンは大好物です!ニヤニヤしてしまう。



・・・・・・さておき。

さておきですね。制作が見せたかったエンディングはこれかぁ、っていうのが
すごくよく伝わってきて。
いいよね、こういう最終回。いままでのライダーになかったヤツだし
めっちゃエモいやつですよね、って思いました。

思いましたが、それだけに、
展開がちゃんとつながってるように感じられなかったのが本当に残念というか、
私だってこれを涙しながら見たかったよ・・・という感しかない。

作ってる人たちは、これで正解だと思ってるのかなぁ。
「大人の事情で諸々の修正が入った結果です」と言ってもらった方が
すごく腑に落ちるんですけども。
でも、ツイッター見るとべた褒めしてる人もいるので、
人を選ぶ作品だったのかなぁという気もする。私には決定的に合わなかった。無念すぎる。

なんというか、ポイントポイントに絞ってみたら、それぞれ良いシーンになってるし、
みんな耳障りのいい、良いことを言ってるんですよ。
例えば大二の台詞。

「人間誰しも、悪魔のささやきに耳を傾け、道を誤る可能性があります。
 しかし、たとえ失敗してもそれを糧にやりなおし、自ら幸せになる権利はある」


玉置やオルテカに関して言えばそうだよな!
でも基本的に、リバイスの主要メンバーで「悪魔のささやきで道を誤った人」というのが
あんまし居ないんですよ。
そもそも、この作品での悪魔がそういう誘惑をする存在じゃないからさぁ。
だから「突然なにを言い出したん?」っていう印象しかない。

とーちゃんかーちゃんの会話。

「ふたりとも、すごい嬉しそうね」
「もうひとりの自分と気持ちよく戦えるなんて、うらやましいよ」
「いつの間にかこどもたちは、どんどん成長していくのね」


「悪魔と仲良くできた」っていうのは単純にベイルとバイスのキャラに因るものだから
こどもの成長とはまったく関係ないんだよ。これも「???」ってなったし。

あと。最大に「えー!」って思ったのが、大二とさくらの会話。

「俺たちの悪魔も、いつか消えてしまうのかな」
「でも、悪魔との別れは悲しいことじゃないんだよね」
「ああ。自分が成長するためには必要なことだ」


もうね、もう本当に勘弁して欲しい、これ。
大二とカゲロウがきれいに決着をつけたのに、あとからそれをほじくり返して
「悪魔とは共存すべき」「大二は失敗した」「失敗を認められないからどうたらこうたら」って
大二のことを散々責めてたわけじゃないですか。

でもさ、主人公サイドがそういう主張をするんだから、
なんやかんや言っても悪魔と共存するのがこの世界の正解なわけですねって
私、無理やり納得することにしたんですよ。無理やり。

そーれーをーさぁ!!!
今になってそういうこと言う!?
主人公が悪魔と決着をつける事になったら、
「悪魔を消すこと」を正解にしちゃう!?

あと。話はそれるけど、「次は俺たちが兄ちゃんを救ってあげる番だ」と言いながら
本人に何の説明もせず、騙し討ちみたいなシチュエーションをセッティングする大二も
ちょっとサイコだなぁと思いました。

いくらバイスに相談されたとは言え、本人の根幹に関わることを
勝手に決めて、なおかつ、救って「あげる」とかいう発想、怖くない?
騙し討ちしても、成功すれば本人は全部忘れちゃうから
問題ないってところがまたヤバさを助長してる印象。
本人の意思を尊重してやれよ(一輝が自分で察してくれたから、まだしも。

そんな感じで。
要所要所で「このシーンを最高に魅せたい!」っていうのが先走った結果、
そのシーンを成立させることを最優先にしちゃって、
結果、まとまりがつかないというか、整合がとれないというか、
前後関係がばらんばらんで筋が通ってない作品になっちゃった感がすげぇ。

他の方もツイッターで指摘されてましたけど、例えばラストの幸せ湯、
バイスに似せたアヒルの意味が理解できない一輝が「これ、捨ててもいいか」と訊くシーンがあったんですけど
これも、「一輝にはバイスの記憶が完全に消えている」という描写を優先した結果、
「家族の私物を、なんか気持ち悪いという理由だけで捨てようとする一輝」という
キャラ設定を間違えた行動をとらされてしまってるんですよね。

私はもう、辻褄とか整合とか大好き星人なんで、
だからどーーーしてもリバイスは肌に合わないんですよギィィィィイ。

関係ないけど、3週か4週前くらいに
「ギフの遺伝子持ってる人が生きてるとかやばくない?」みたいな世論も、一瞬ありましたよね。
それも投げっぱなしで終ったしな。
「世界を救ったのに、世論に裏切られるヒーロー」をやりたかっただけなんだなぁっていう。
こういうの、脚本の段階からこうなのかなぁ。それとも現場で変えてるのかなぁ、などと
下衆の勘ぐりをしてしまいます。
毎週30分を楽しみに見ているメイン視聴者にあわせた造りってことなんだろうな。やむなし。

なんかなぁ。なんというか。
ギーツ、面白いといいなぁと思っていますが、現状、不安しかない。頑張って欲しい。

2 コメント

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Unknown (がー)
2022-09-01 01:57:12
まずは完走おめでとうございます。お疲れさまでした。ありがとうございました。


>さておき。

残念ながら右肩下がり感が否めないですよね。
令和の3作品はどれもコロナの影響が響いているわけですが
リバイスの場合本当にコロナのせい?って思っちゃいます。
記憶ネタなんて最終フォーム前に決着つけちゃえば良かったのに。
家族の事もライダーの事も全部忘れたところから奇跡の復活→最終フォームの方が盛り上がったのに。
正直、ちょっと「家族愛」に引っ張られ過ぎたかなと。
家族愛は動機付けで良かったのに着地点にしちゃったせいで逆算で失敗したように感じました。


>結果、まとまりがつかない

これに尽きますね。


>辻褄とか整合とか大好き星人

理屈っぽいと言われようが腑に落ちないんだから仕方ないですよね!

令和ライダーは設定部分に作中の独自世界観を加味し過ぎて
悪魔とかシンギュラリティとか同音異義語になってしまってる感じがします。
その認識の違いが最後まで噛み合わない原因になってるんですよね。


>ギーツ、面白いといいなぁ

ドンブラザーズが凄すぎてこれからの特撮作品は当分の間比較されちゃうんじゃないかと思います。
ドンブラを超えるつもりで頑張ってほしいですね。
個人的にはジョビジョバが好きだったので長谷川 朝晴さんにバリバリ思い出補正が掛かってます。


仮面ライダーブラックが全く予想しなかった形で、めっちゃアマゾン寄りになってて今から楽しみです。
あれですかね? ギーツとブラック両方とも感想期待しちゃっていいんですかね? 楽しみです!
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Unknown (茜空)
2022-09-08 23:17:38
がーさんこそ、いつも本当にコメントありがとうございます!

> 残念ながら右肩下がり感が否めないですよね。

応援してる作品を悪く言うのもなんだかなぁ、という感じではあるんですけれど。
期待して見てたのに、なんだか話の焦点がボヤけてしまったようなゼロワンに、ちょっとガッカリして、
内容がスカスカなセイバー見て、ゼロワンはまだ面白かったなぁとか思って、
今回のリバイス見て、内容がなくてもセイバーはまだ筋が通っていたよなぁとか思ってしまって。
本当に、右肩下がり感なんですよね。なんでしょう。

ん~。でも、リバイスをべた褒めしてる人もいるので、
面白いと思える人には、本当に名作なのかもしれないなと思ったりもします。
(なんて、べた褒めしている人のブログは全く読んでないんですけどねw
(自分の感想を垂れ流しておいてなんですけど、他人の感想(長文)を読むのが苦手でw

> ドンブラザーズが凄すぎて

ギーツの1話、やっぱり興味を引く造りになっていて、見ててめっちゃテンション上がって
「このあとでドンブラは流石に負けちゃうよな」と思ったんですが、
蓋を開ければ、ドンブラの展開に心を鷲づかみにされましたからね。強い。

> 仮面ライダーブラックが全く予想しなかった形で

なんかすごく格好良いですよね!ビックリしました。
てっきり長編1話仕立てなんだと思ってましたが、「エピソード」という項目があるので
ゾンズと同じ配信スタイルなんでしょうか。

感想、書きます? 全然考えてなかったw。
でも、ゾンズも感想書いてたんだよな。やるかもしれません。応援ありがとうございます!
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