素晴らしき茜空の会

主に特撮番組の感想文。ブログタイトルは仮面ライダーキバに登場する「素晴らしき青空の会」より。

仮面ライダーゼロワン 第30話「やっぱりオレが社長で仮面ライダー」

2020-04-07 21:52:16 | 仮面ライダーゼロワン
飛電インテリジェンスの社長を解任された或人はゼロワンドライバーとイズを残して姿を消した。一方、飛電の社長に就任した天津垓は「すべてのヒューマギアのデータを消去する」と宣言。果たして或人の運命やいかに・・・。


「俺はヒューマギアだろうと人間だろうと
 関係なく戦ってきた。
 俺にとってヒューマギアと人間の境目なんてない!」


「ヒューマギアだから」大事にするんじゃなくて、
「心を持つ存在」として、人間と同じように扱ってきた。
30話にして初めて或人の立ち位置を知った感じです。いまさら!

えっとですね。前回までの感想では
「悪意を感じたからって暴走して破壊行為に走るとか、マジ困るんですけど!
 天津垓じゃないけど、『心を持った道具』とか、マジ面倒じゃない!?」
的なことをずーっと思ってまして。

だってさ、「善意で接してよ」って言われたら、私はそうしますけど、
人間が1,000人とか10,000人とか集まったら、
一人ぐらいはヒューマギアに罵声はくヤツも出てきますよ。
それが原因でマギア化した個体が病院やら小学校を襲撃しちゃうとか、
もう回避不可能じゃないですか。

それに対してメーカーが「悪いのは滅亡迅雷です!」「ヒューマギアは悪くないんです!」って言い出したら
もうお前んとこ製品は発売禁止にしろ!って言いたくもなりますよ。
だから、むしろ天津垓に対して「お前が正解」とか思ってて、
或人の主張はわかるけど、ビタイチ支持できなかったんですよね。

それが、今回の放送で、
ようやく自分が見るべきテーマに気づきまして。

「ヒューマギアの父さんを失った。あのとき
 アークと一緒に父さんのバックアップもなくなって、気づいたんだ。
 ヒューマギアの死は、人間の死と変わらない。
 だから、大切にしたいんだ、人間と同じように、ヒューマギアの心を」


そう!「心」! これですよ!!!(黒板をバシバシ叩きながら。

ゼロワンって、メインテーマとして
「来るべき未来、人はAIとどのようにして関わっていくべきか」
「各種産業に参入してくるAIと、人はどのように折り合いをつけるべきか」
みたいなことをうたってきた訳ですが。

正直ね、そんなこと問われても、
一般民間人は「はぁ」としか言いようがないの。
私らはまだ、店頭に立つペッパーくんに
「良かったら一緒に働きませんか?」と勧誘されて苦笑いしてるレベルなの。
言われなくても、ペッパーくんに石を投げたり、
突き飛ばして笑ったりなんてしないのよ。いやそれが普通だろ?

そうじゃなくてね。私たちがゼロワンを見て学ぶべきことは、
「ペッパーくんに優しくしてね!」っていう話じゃなくて、
「相手の『心』を尊重しよう」って話だったんだよ。
いま気づいたよ! もう30話だよ!

「社長って、それでいいのかよ。
 人の心、操って、自分の思い通りにして、それでいいのかよ!
 心は誰のものでもない、人間も、ヒューマギアだって、
 そいつ自身のものだろ!」


そういう視点で見たらね、
人間とヒューマギアを差別することなく、
「個」を尊重して接している或人は、間違いなく「正義の味方」だし、
人間もヒューマギアも等しく道具として見なし、
「個」を無視して自分の思うがままに操っている天津垓は、くっきり「悪」なんですよ。
いや~、スッキリしました! よかったよかった。

まぁね、そもそもが、ですよ。
「ヒューマギアも人間と同じように扱って欲しい」と言われても
現状、人間だって酷い扱い受けてたりしますからね。
マスクやトイレットペーパー騒動時のドラッグストア店員さんの話とか
もう本当に酷かったもん。

個人的な意見ですが、小売業の人っていうのは
お金を受け取って品物を渡したら、任務完了だと思うんですよ。
100円の商品を渡して、代価の100円を受け取る、それで完結。過不足なし。

つまり「店員と客」の立場は対等なわけで、
笑顔で接客してくれる店員さんが「マジ神!」っていう話なんですよ。
なのに、態度が悪いだの愛想がないだの心がこもってないだのと
客が一方的に要求するなんて、お門違いも甚だしいと思うんです。

もうさ、スタッフやお店に被害を与えるような客は出入り禁止にすべき。
「客が来ないと店は困るだろ?」っていうのは正解だけど、
「店に入れてもらえなかったら客はすごく困る」も正解なんです。
お店が頑張ってるからこそ、日常生活を快適に送ることができてるんです。
それが理解できないような輩は、一度きっちり体で覚えさせるべき!
(但し、それやるとリアルに死んじゃう可能性もあるので
 反省したら許してあげて欲しいけど)

そんな感じでね~、ヒューマギアの心を大事にする云々以前に
我々は、同じ人間を大事にすることから始めないといけない訳ですよ。ため息。

閑話休題。本編。

飛電インテリジェンスの社長を解任された或人は、
同時にゼロワンの使用権限も剥奪されるという展開で、
天津垓に没収されたイズすら、取り戻すことのできない有様だったんですが。

「なぜ変身できた。1000%ありえない」
「衛星ゼアが認めたのです。或人社長が、
 人工知能の未来を切り開くゼロワンであることを」
「ゼアが?」
「そして私がさきほどインターネットで手続きを行い、
 或人様を社長とする新しい会社を設立したのです」
「会社!? だから変身できたのか」


社長だったらどこの会社でもいいのかよ!?と思い、1話を見直したところ、
「使用権限があるのは、わが社の社長のみ」と言ってました。
いや、やっぱり「飛電インテリジェンスの社長」じゃないとダメなんじゃねーの?

これはゼアが先代社長の遺言を拡大解釈して
「飛電インテリジェンスの社長=人工知能の未来を切り開く会社の社長」と
定義しなおしたってことでしょうか。
ヒューマギアやゼア自身を守るためにも、正しい判断だと思うんですが
そういうの、ゼアの判断に任せておいて良いのか。あいつ別に神でも何でもないぞ。

「飛電インテリジェンスの所有物を横領する気か?!」
「これは横領にはあたりません。
 ヒューマギアとゼロワンに関するテクノロジーの特許権は
 創業者である飛電是之助から或人社長に受け継がれているからです」
「そうだったのか・・・さすがだな!」


24話でもやってた
「なんで助かったか全くわかんないけど、みんなが助けてくれたぜ!」っていう展開。
或人は、まぁぶっちゃけ難しいこととかよくわかってないけど、
周りのみんなが助けてくれて、それを自分の力に変えることができる。

一方、天津垓は一人でなんでもできるけど、
周りの誰も認めてないし、意見なんて聞こうとしてないから、
どんだけ優秀でも、あくまでも一人だけの力なんだよな。
それはそれで、伸びシロがないし、なにより寂しいことだよなと。
せっかく周りに優秀な人がいるのにね。

関係ないけど、或人が社長を解任されたときだけ
「或人様」って読んじゃうイズが萌えでした。
映画でも見たけど、メイドっぽくて良いよね!

迅。

「僕の役目はここまでだ。
 アークの意志でも、ゼアの命令でもない、
 自由意志で生きるんだ」
「そんなことは不可能です」
「可能だよ。僕はアークともゼアとも接続していない
 自律型のヒューマギアだから」
「自律型?」
「シンギュラリティーが起きれば、僕たちは自由になれる」


シンギュラリティーの定義がホントにもう不明確で悩ましいんですが、
シンギュラリティー起こしたら自律できるの?

うーん、ヒューマギアはどれもゼア(もしくはアーク)と接続した端末なので、
喩えはアレかもだけど、チップを埋め込まれた唯阿さんみたいな状態で、
なおかつ、それに何の疑問も感じていない。(当たり前だよね。

そこに「心」が生じてシンギュラリティーが起きると、
ネットワークのひとつとして、端末のひとつとして存在する自分に疑問を感じ
自ら接続をシャットアウトして自由になれる、みたいな感じでしょうか。

ところで、迅とイズの二人って。
15話で迅が逆恨み?してイズを撃ったりした間柄なんですよね。
そういうのは気にしないのかな、ヒューマギアだから。

「まさかイズがシンギュラリティーに達するとは」

イズ、ここでシンギュラリティーなの?
何キッカケなの。むしろ、とっくの昔にシンギュラってたんじゃないの?

「こうなることを予測していたのか?
「いや・・・ゼロワンも案外やるね」
「意外だな。お前に人間の友達ができるとは」
「ゼロワンと友達になった覚えはないよ」


フラグ!お友達フラグー!
前々から思ってたけど、或人と迅は理想が一致してるので
仲良くしたらいいじゃない!

不破さん。

「まあ、俺は操られたりしねぇけどな」

いや、そこんとこ気合でどうにかなる問題なの?
A.I.M.S.を自主退職したのに、ドライバー他一式はちゃっかり持ってて
横領の罪を問うならこちらの方ではないのか。

「政府管轄の対人工知能特務機関A.I.M.S.の指揮権は
 ZAIAが引き取りました」


A.I.M.S.民営化!!!(いや違うか?
いや、警察に近い働きをする組織をイチ企業に任せちゃうとか
しかも人工知能を扱う会社に引き取らせるとか。意味なくない?
まぁなんだ、そもそも技術系をZAIAが担当していたあたり、
最初からZAIAが提案して作らせたものなんでしょうね。完全に私兵と化してる。

太鼓持ちになってる副社長と専務。
対応が棒読みだし、この二人、
イズとゼロワンドライバーを盗み出されるの黙認してたよねw。
愛すべきキャラだなぁ。

「はい、或人じゃーないと!」
この二人が決め台詞で締めると、なんかもうそれだけで笑顔になるので、
できる限り毎回、ラストはこのセリフで締めて欲しいです(個人的希望。
できたらカメラ目線で決めて欲しかった。次回は是非。

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1 コメント

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Unknown (がー)
2020-04-13 01:41:21
なぜかガレキとか落ちてて妙にデストピアっぽくなってますね。

天津が一斉リコールをかけてましたね。ザイアスペックと交換で。
ヒューマギアはレンタルではなく販売をしてたようですが、
ザイアスペックとヒューマギアって同程度の価格帯なのでしょうか。
てか、理由は色々ありそうですが人を雇う代わりにヒューマギアを使ってたわけですから
ザイアスペックと交換しても使う人手が足りないような気がしないでもないです。
そう簡単に穴埋めできないんじゃないって程、警察とかヒューマギア居ましたけど大丈夫なのかしら?

そーいや、何事も無かったかのようにイズが起動してましたが、バックアップ取れない仕様だったのでは…。


是之介おじいちゃんはちゃんと特許申請していたようですね。
でも特許を会社に帰属させずに個人で所有してたようでおじいちゃんがめつい。
天津もその辺TOBかける前にちゃんとリサーチしとこうよ。

>シンギュラリティーの定義がホントにもう不明確で悩ましいんですが

ホントいつになったら私達はシンギュラリティの呪縛から解放されるのでしょうか。
シンギュラリティとは他人を大切に思う気持ちや愛する心なんだ!
とか終わり間際でやられたら正直ゲンナリしそうで怖いです。

マーベルも面白いですよ。
話数的にも2クール分だと思えばたいした事ないです!
まぁ1話2時間ですけどね…。
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