第0号を倒すため「凄まじき戦士」になることを決意した雄介は、最終決戦を前に、彼を支えてくれた人々に改めて挨拶をするため、一人バイクを走らせていた。一方、バラのタトゥの女と遭遇した一条は強化型神経断裂弾を撃ち込み、その存在を海に沈めることに成功。そして雄介は一条と共に、第0号の待つ九郎ヶ岳へと向かう。
究極の闇をもたらす者、ン・ダグバ・ゼバを倒すため、凄まじき戦士、アルティメットフォームに変身した雄介。白一色の雪原を赤い血で染めながら続いた文字通りの死闘は、ついに決着した。そして、それから3ヶ月の時が経った。
さすがに最後は耐えきれず、2本まとめて見てしまいました。
よかったです。素晴らしい作品でした。
48話。
この戦いは、「変身体ではなく人間同士の姿で見たい」と思ったところで、
お互いが霊石を破壊して元の姿に戻ったので、すごくよかったです。
よかったのですが、すごかった。凄絶でした。
五代くんの「『これ』を使うと、すごく嫌な気分になる」というのがまざまざと伝わってきて。
五代くんが一発、一発、全身全霊をこめて殴る。
でもダグバは何度でも起き上がり、楽しそうに笑いながら殴り返してくる。
五代くんはそれをさらに殴りつける、泣きながら。
精神力を、心を、魂を削り合うだけの殴り合い。
「これ」を使うだけでは何も解決しない。
ただひたすらお互いを削り合って、最後は何も残らない。
「本当は4号なんて、いない方がいいんだよ」
みのりちゃんの言葉。力による解決を最後まで否定した「クウガ」の結論。
最終話。
仮面ライダーの最終話は後日談にあてて欲しいって、いつも思ってたんですよ。
だって50話近いボリュームがあるのに、起承転結の「転」の部分をギリギリ最後まで引っ張るから
最後の「結」が10分程度しか描かれない。
でも、その「結」を、もっともっと見たいと思ってたんです。いつも。
クウガでは、その大事な「結」が丁寧に描かれていて、本当に嬉しかったです。
本当に素晴らしい最終回でした。
終わった・・・。
(2016/12/1 追記)2周目感想
47-49話は、子供達の反応次第では、ひとつの記事にまとめたいなぁと思ってたんですが、
47話と48話の前半(五代くんが友達に一人ずつ会いにいくシーン)は、ほぼ自由に遊びまわっておりまして、
とくに47話はずーっと戦闘機ごっこしててうるさかった。ドラマパートはそんなもんです。
ただ、47話冒頭は立ち尽くして見てたけどね。
「これ!一話飛ばしてるよ!間違えてるよ!」って言われたので、不覚にも笑ってしまった。
48話。対ダグバ戦はすごく真剣に見てました。
んで。49話もほとんど遊んでて見てなかったんだけど、
「ダグバはどうしたの?やられたの?」「こないだ倒したじゃん」と言ったら
「五代くんも死んだんだね」と。
そう思うよね。同じ「究極の闇をもたらす者」どうしの戦いだから、倒れるとしたら一緒だよな。
とはいえ。五代くんが生きてて、やっぱり「良い最終回だな」と思ったし、
あらためて見ると、五代くんの険しい表情に胸が痛くなるエンディングでした。
見終わった6歳児が「ライジングアルティメットを見たいよ!」と騒ぎ、
ブルーレイのメニュー画面に出てる黒の2形態を見せるも「これじゃなくて!」と言うので
いやもう君の言いたいことがさっぱりわからないわ、と思ったら。
これだった。

うん、たぶんこれは、クウガはクウガでもディケイドのクウガじゃないかな?(未見)
個人的にクウガの最終回はライダーの戦いがないある種ヒーロー番組として活躍のない終わりでそれを目的とする人には物足りないものですね
その前の回も五代の苦しみがフォーカスされており悪役がやられるスカッとする感覚はありません
未確認がいなくなったことで社会的不安は解消されているはずなのにそこは描かれない
そういう意味では美しい作品であり面白い作品ではないという井上敏樹さんの評価は正しいと思います
ヒーローはいなくていいそう思わせる作品で爽快感というものは味わえない
そういう意味でヒーローものではないドラマなんでしょうね
あ、赤い目のアルティメットクウガの碑文も検索してみると面白いですよ
さあ次はアギトとクウガ小説版ですね感想待ってます
演出、ストーリー、作り手の熱量、メッセージ性、非暴力というテーマ、一貫性とか丸々含めて個人的に特撮とかじゃなくて映像作品史上No. 1の作品です
「美しい作品である」なるほどの評価ですね。
私がそもそも仮面ライダーにはまっているのは、派手なアクションや勧善懲悪の展開が好きというより
極端なテーマをわかりやすく提示するための舞台設定というか、ファンタジーな部分に惹かれてると思うんです。
平成の中で、私がクウガを一番面白いと感じたのは、
上の基準で作品を分けた場合、クウガが一番、私の好みに近い位置にあるということなんでしょうね。
でもねー、クウガは間違いなくすごいと思うんですけど、
井上さんの作品はその逆の立ち位置にあるくせに、
見たり読んだりすると「生きるって素晴らしい!」って
理屈なく入ってくるから訳わからないんですよ!なんなんでしょうね(笑)
そう、次はとうとう井上さんのアギトです。すごく楽しみです!
笑顔という仮面、そうですね。最後まで弱い心を見せない、強いライダーでした。
11年というブランクを経ての新しい仮面ライダーということで、
やはり理想や情熱、かける想いに並々ならぬものがあったと思いますし、
なによりそれを、こうやってすごい作品に仕上げきったということが、本当にただただすごいと思います。
クウガのすごいところは正義の味方も敵も暴力を使っている時点で変わらないという本質を突いてるところだと思いますね実際、暴力を行使した者として五代は死ぬ予定だったらしいです。
バイキンマンも案外いい奴じゃんって言う敵側に踏み込んだ作品は結構ありますけどアンパンマンも悪い奴と提示する作品はそうそうあるものじゃないというかクウガ以外思いつかないです
それも五代くんのように非のうちどころのないキャラクターに対してですから、そういう意味では救いがないというか。
私はもう最終回のラストまで(というか最終回を見ても)五代くんは死んだものと思ってましたよ。
なんというか、簡単には答えが出ない問題を投げかけていると思います。
こういうのは答えを出すことじゃなく、考えることが大事なんですよね、きっと。