Siamo tutti un po' pazzi.

~我々は皆少しおかしい(イタリアの慣用句)~

普段色々考えていることの日記です。

メモ(国の擬人化)

2009年08月15日 | Weblog
マリアンヌ(フランス)
 フランス共和国を象徴する女性、もしくはフランス共和国の擬人化されたイメージ。自由の女神。
 フリジア帽と呼ばれる三角帽をかぶっている。ドラクロワの『民衆を導く自由の女神』が有名。モデルはその時々のフランスで美人な女性。

ジョン・ブル(イギリス)
 擬人化されたイギリスの国家像、もしくは擬人化された典型的イギリス人像。転じて保守的で典型的なイギリス人というイメージもある。
 背の低い男性像で、夜会服に正装の半ズボン、ユニオンジャック柄のウェストコート、「ジョン・ブル・トッパー」と呼ばれる大きなトップハット、そしてステッキやブルドッグを持っている。
 1712年にジョン・アーバスノットによって創作され、ついで大西洋を渡ってアメリカの風刺漫画家トーマス・ナストらによって一般に普及したと考えられている。

ブリタニア(イギリス)
 イギリスを擬人化した女神。名前の由来はグレートブリテン島のラテン語名。
 古代ギリシア・ローマ風の鉄兜をかぶり、ユニオンジャックが描かれた盾と海原を統べるトライデントを持つ。傍らにイングランド王室を象徴するライオンを従えている場合も。

アンクル・サム(アメリカ合衆国)
 アメリカ合衆国を擬人化した架空の人物。United States(アメリカ合衆国)とイニシャルが同じなため、こう呼ばれる。
 星条旗柄のシルクハットを被り、紺のジャケットに紅白縞のズボンを着た、髭を生やした初老の白人。
 起源は米英戦争当時らしい(それ以前は別キャラクターがいた。後述)が、一般的になったのは南北戦争時。政治漫画に登場するのはトーマス・ナストから。南北戦争の後、エイブラハム・リンカーンに似た髭がつけられるようになった。

ブラザー・ジョナサン(アメリカ合衆国)
 アメリカ合衆国を擬人化した架空の人物。米英戦争以前は、アメリカ合衆国のシンボルだったが、南北戦争のころにアンクル・サムに取って代わられた。
(Wikipedia直訳)
 ブラザー・ジョナサンはアメリカ合衆国の初期に、合衆国を擬人化するために創造された架空の人物でした。 
社説の漫画と愛国的のポスターでは、通常、ブラザー・ジョナサンは革命の典型的なアメリカ人としてtri-cornered hatと長い軍用のジャケットで描かれました。 元々、1776年から1783年まで、「ブラザー・ジョナサン」は、Patriotsについて説明するためにLoyalistsによって使用された少し嘲笑的な用語でした。

 語の起源についての人気がある民話は、性格がジョナサン・トランバル(1710~85)(コネティカットの知事)に由来すると考えます。また、ジョージ・ワシントンがしばしば彼を持ちだし、「難問に直面するとき、我々は、ブラザー・ジョナサンに意見を聞かなければなりません」と言ったと言われています。しかしながら、その起源は疑わしいです。どちらの男性も彼らの生涯話について言及しないで、話の初登場が1800年代の半ばにたどられたときは、彼らの死のずっと後でした。

 キャラクターは1783年から1815年までアメリカ人によって採用されました。 米英戦争の間、「アンクル・サム」という用語が現れました。 アンクル・サムは新聞に1813年から1815年まで載っていました、そして、1816年に、それは本に載っていました。 女性の擬人化コロンビアとますます人気があるアンクル・サムはブラザー・ジョナサンの後任になりました。 ブラザー・ジョナサンのキャラクターは日常的なアメリカ人の表現としてヤンキー・ドゥードルとアンクル・サムの間の途中経過と考えることができます。

 しかしながら、ブラザー・ジョナサン、およびジョナサンという名前の異形は、続いています。アメリカ人についてのスラング言及として、南北戦争で、使用されています。 例えば、南軍兵士は南部同盟の軍人を意味しました、そして、「ジョニーはホームを行進させながら、来る」とき、歌謡曲がありました。
 「私たちはブラザー・ジョナサンに相談しなければならないこと」がまた、トランバルにちなんで命名された、エール大学のトランバル大学の卒業証書の上で見える句です。


ヤンキー・ドゥードル(アメリカ合衆国)
 7年戦争当時イギリスで歌われた「ヤンキー・ドゥードル」という歌に出てくる人物。歌はアメリカ合衆国で愛国歌として広く親しまれている。
 戦争に役に立たない植民地の「ヤンキー(アメリカの兵士たち)」たちをバカにして歌った歌だが、当時はアメリカの独立戦争前だったためヤンキー・ドゥードルはアメリカを代表するキャラクターとなった。

コロンビア(アメリカ合衆国)
 合衆国を擬人化した女性像。
 アメリカ大陸の「発見」者クリストファー・コロンブスに由来する名称で、アメリカの別称・雅称として多用されている「コロンブスの地」「コロンブスの国」の意の言葉から由来する。
 ブリタニアと同じく古代ギリシア・ローマ風の鉄兜をかぶり、星条旗のドレスを着て、アメリカ合衆国を象徴するイーグルを従えるときもある。

イタリア・トゥリッタ(イタリア)
 イタリアを擬人化した女性像。
 頭上に城壁冠(mural crown)を頂き、地中海地方の人々の典型的な特徴を有する若い女性として描かれる。体格は豊満で顔色は赤く生き生きとし、髪の色は暗い色で、手には一房のトウモロコシの実や正義を象徴する秤と剣を持つこともある。
 トゥリッタとは「塔の」を意味する。これは、自治権や都市権をもつ城郭都市に由来するイタリアを表す。
 頭上には五芒星が光を放っていることがある。この五芒星は「Stellone d'Italia」と呼ばれ、古代のイタリアの世俗の象徴物であり国家の守りの意味を持つ。

ヘルヴェティア(スイス)
 スイスを象徴する女性像。
 ヘルヴェティア(Helvetia)は、アルプス山脈とジュラ山脈に囲まれた台地からなる古代ヨーロッパ中央地域のローマ名。紀元前1世紀、ドイツ南部から移住したヘルウェティイ族(Helvetii)と呼ばれるケルト人から名づけられた。
 今でも、いくつかの言語ではHelvetia(ヘルヴェティア)という単語がスイスを意味している。
 国家の象徴としては「スイスの母」とも呼ばれ、長い外衣を着用し、槍とスイス国旗が描かれた盾を持つ。そして通常は編んだ髪と、連邦の象徴としてのリースを持っている。

参考文献
大修館書店『レトリック事典』 擬人表現の項より
林田 遼右『カリカチュアの世紀』1998/01 白水社
高橋 憲夫 (編集), 石塚 正英 (編集) 『諷刺図像(カリカチュア)のヨーロッパ史 フックス版』1994/06 柏書房
石子 順『カリカチュアの近代―7人のヨーロッパ風刺画家』1993/12 柏書房
川口 盛之助 『オタクで女の子な国のモノづくり』2007/7/18 講談社
瀬戸 賢一 『認識のレトリック』 1997/11 海鳴社
トーマス・ライト『カリカチュアの歴史』1999 新評論

メモ
国の擬人化には二つの視点があり、一つは古代から続く「大自然や絶対的な摂理に対する偶像崇拝(アニミズム)」からの擬人化(「認識における擬人化」)。もう一つは「対象を人間のように見る(表現する)」擬人化(「表現の擬人化」)。
ブリタニア、コロンビアなどは前者の色が強く、ジョン・ブル、アンクル・サムは後者。
ヤンキー・ドゥードル→ブラザー・ジョナサン→アンクル・サムの経緯の歴史を調べると、国の擬人化への歴史がひも解けるか?
おそらく当時の風刺画家の影響も大きい。
ジョン・ブル、アンクル・サムをはやらせたのは、トーマス・ナスト。
しかし、より抽象性の高いブリタニア、コロンビアは女性のなのに、キャラクター性が強いジョン・ブル、アンクル・サムは男性。なぜか?

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