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バタフライ

2016-04-21 | 水泳
ぼくは競技者でもなんでもないんですが、例のバタフライの水没禁止について、なんか腑に落ちないので、もう少し調べてみました

『日本水泳連盟 競泳競技規則』
第8条 バタフライ
1~4 略 
5 泳者はスタートおよび折り返し後は、水面に浮き上がるため、水中での数回のキックと一かきが許される。スタートおよび折り返しの後、体は完全に水没していてもよいが、壁から15m地点までに、頭は水面上に出ていなければならない。
また、次の折り返しあるいはゴールまで体は水面上に出ていなければならない。

これが規則で、ようは潜っていいのは15mまでで、あとは体は水面上に出ていなければならないということですが、これはバタフライに限ったことではなく、背泳ぎや自由形も同様なんですね、自由形にも泳法規則があるというのも驚きですが

第5条 自由形
1~2 略
3 スタートおよび折り返しの後、体が完全に水没してもよい距離15mを除き、競技中は泳者の体の一部が水面上に出ていなければならない。壁から15m地点までに頭は水面上に出ていなければならない。

第6条 背泳ぎ
1~3 略
4 競技中は、泳者の体の一部が常に水面上に出ていなければならない。折り返しの間およびスタート後、折り返し後の壁から15m以内の距離では体が完全に水没していてもよいが、壁から15m地点までに、頭は水面上に出ていなければならない。
5~6 略

ただし、平泳ぎだけは特別で、常に水面上に出ている必要はないことになってますね
第7条 平泳ぎ
1~3 略
4 泳ぎの各サイクルの間に頭が水面上に出なければならない。
以下、略

で、これはもちろん日本独自のルールではなくて、国際水泳連盟(以下「FINA」)の規則にのっとって制定されたものですが、ではFINAの規則ではどうなってるかというと、まず、自由形と背泳ぎの該当する部分は

SW 5 FREESTYLE
SW 5.3 Some part of the swimmer must break the surface of the water throughout the race, except it shall be permissible for the swimmer to be completely submerged during the turn and for a distance of not more than 15 metres after the start and each turn. By that point, the head must have broken the surface.

SW 6 BACKSTROKE
SW 6.4 Some part of the swimmer must break the surface of the water throughout the race. It is permissible for the swimmer to be completely sub-merged during the turn, and for a distance of not more than 15 metres after the start and each turn. By that point the head must have broken the surface.

平泳ぎは
SW 7 BREASTSTROKE
SW 7.4 During each complete cycle, some part of the swimmer’s head must break the surface of the water.

で、バタフライはどうかというと
SW 8 BUTTERFLY
SW 8.5 At the start and at turns, a swimmer is permitted one or more leg kicks and one arm pull under the water, which must bring him to the surface. It shall be permissible for a swimmer to be completely submerged for a distance of not more than 15 metres after the start and after each turn. By that point, the head must have broken the surface. The swimmer must remain on the surface until the next turn or finish.

どうでしょう、何かお気づきになられた点はないでしょうか
そうですね、バタフライだけ微妙に表現が違うんですよねえ
自由形も背泳ぎも平泳ぎも“must break the surface of the water”なんですけど、バタフライは“must remain on the surface”

バタフライではsurfaceをbreakするのがmustじゃないんですよねえって、なんかルー大柴みたいになってきましたが、曲がりなりにも国際団体の規則ですから、この表現の違いは意図的だと思いますが

で、思うに、バタフライの場合は、水面上に体が出ているか出ていないかの微妙なところ、水の膜ができて体が水をかぶった状態は許されると、それが“remain on the surface”なんじゃないでしょうか、ただし、surfaceをremainしていない、潜った状態があれば失格と

でも日本語の規則では、その違いはわかりませんよね、「水面上に出ていなければならない」、他にも出ていない選手がいるんじゃないのかとなりますよね
何か運用上の手引きでもあるんでしょうか?