山 時々里遊び

山三昧の日々とたまぁ~に里でのお話・・・

激流の堂倉③~撤退~

2011-08-30 13:34:55 | 山登り
「撤退」って聞くと、なんか暗い感じに聞こえたりしますが・・・
イメージとしては明るかったですね~


前夜は何時に起きるとも決めず、眠りについた。
タープだけなので涼しい風が心地よい
目覚めるとタープの向こうに青空が見える
起き上がると・・・体はガタガタ


メンバー全員体がガタピシ言ってる様子
この先は逃げ場のないルンゼ状の滝を直登するところもあり、水量が多いと厳しいとのこと。
無理せず、林道を登山道へとたどり撤退することに。

青空です


林道をたどって撤退開始


林道から


やっぱり天気がいいと綺麗だ

林道は所々崩れています。
歩くにつれて沢から遠ざかる。
ちょっと寂しい。

1時間ほど歩いて堂倉小屋へ
前日、下ってきた登山道を登り返します。
何が悲しいって、諦めて引き返すのに登らないといけない

ゆっくり二時間半かけて日出ヶ岳到着。
ふつ~の登山者がいっぱいいる。
山頂はガスって展望なし。
ココから景色が見れたためしがないなぁ~

遊歩道のような道を下って駐車場へ。
服もほとんど乾いたかなぁ~と思っていたら突然の土砂降り
あと10分くらいの所でずぶ濡れになりましたとさ

土砂降りの駐車場

雨粒・・・写真ぢゃ分からないかな



今回はとにかく自分の未熟さ、レベルの低さをつくづく実感。
色々あったけどいい経験をさせてもらいました
しんどい部分もあったけど、楽しかったしいっぱい勉強になりました

来年は水量が普通で天気のいい日にリベンジするぞ

激流の堂倉②~遡行開始~

2011-08-29 22:42:18 | 山登り
さて、沢に降り立つ。
水、多くないっすか???

入渓してすぐの瀬滝。

本来、中央部を登るようですが・・・
無理っす

師匠が右岸から左岸に渡り偵察。
OKサインが出てBさんが渡る。
流れに押されて苦戦してます

膝上くらいまで足を入れると流れに足が持って行かれます。
コケでフリクション悪いし、このまま進んで本当に大丈夫
(最初の1歩でこれか・・・引き返すなら今だぞ・・・)
何度か流されかけながら助けを借りて何とか渡渉。
(渡ってしまった・・・)


この後、めっきり写真が減ります。
えぇ、前に進むことで必死です
水量が少なければなんともないであろう落差も、いちいち「う~ん」とうなってルートを見定める。
(あ、「私が」ぢゃないですよ。念のため)


ここもふだんなら何て事のない落差なんでしょうけど・・・
渡れません
高巻きです。

とにかく、高巻き・藪漕ぎ・懸垂下降の連続。
藪漕ぎはうっとおしいけどまだ安心。崖の高巻きはスリリング
懸垂下降も邪魔になる枝をバキバキ折りながらとか、空中懸垂になるところも何度か。
笑いが止まりません

懸垂下降で降り立っても、この先、本当に進めるルートはあるのか
大抵しんがりで下降していたので、ロープを引き抜く時は
「本当に抜いてもいいのか
との思いがよぎる。。。


泊まり装備なだけに軽量化を言われていたけど・・・
ザックは10kgぐらい?沢で水を吸って体感的には15kgくらいに感じる
激流と重荷にバテ始めた私に師匠の声が・・・

「ザックをおろせ


「バテてるやないか荷物を分散する
私のザックから共同装備が抜かれ、個人装備のバイルも・・・
水を持ってきていたことも判明し・・・
「どアホ余計な荷物持ってくるな」と罵声が・・・
す、すみません。。。

私のザックから抜かれた荷物は当然、他の2人の負担に。
明らかに私が足を引っ張っている状態なので返す言葉がない。。。

天気はひどくなることはないけど降ったりやんだり。
水は冷たいし当然寒いです。(休憩するまであまり気づいてなかったけど)
青空が見たいなぁ~

ほとんどの滝を高巻きしながら進み・・・
前方に見覚えのある景観

奥七ツ釜~

ガイドブックやブログの記録などで必ず紹介されているのですぐに分かりました~
しかし・・・爆流です
時間は14:30
ここでお昼ご飯にする。

休憩すると改めて体が冷えていることを実感。
あったかい紅茶を飲んでも体の震えがおさまらない。
遡行中は全然気にならなかったのに、あっちこっち切ったり打ったりしたところの痛みも感じだしたり・・・
人間の体って不思議ですねぇ~

さぁ、しっかり休んだらいよいよ奥七ツ釜へ
通常なら美しい釜を眺めながらのんびり歩ける所だけど・・・
歩ける状況ではないので左岸を巻きます。
そして懸垂下降で釜の縁に降り立つ。

師匠はすでに対岸。Bさんが渡るべくロープ待ちなのでロープを引き抜く。
さぁ、退路は断たれた前進あるのみ

どうみてもルートは1つ。
流れの中に見える石を足掛かりにして釜の縁のナメに飛び移る。
結構距離があるし、このヌメヌメのフリクション。失敗したら釜の下まで流されるぞ~

ロープで確保してもらい、まずはBさん。難なく通過。さすが
さて、私の番。足場いっぱいまで前に進むとちょっと緊張。
へまこいたら師匠を巻き添えかぁ~
まぁ、簡単には落ちないだろうから、怪我しないようにだけ気を付けよう。。。

師匠の「飛べ」の声とともにジャンプ
1つ目の石に足をかけて、その向こうのナメに飛び移る。
着地で足をすくわれ倒れこむ
でもそこは水深も浅く、流されてしまうことはない。
よかった、よかった

いっぱいジャンプしたり流されそうになったりしたけど、やっぱりここが一番緊張した。
帰ってから振り返りながらネットで色んな記録を見ていたら、水量が多くてココで渡れず林道まで詰め上がってしまったと言う記録を発見。
写真を見比べるとこちらの方が水量が多そうだ。
普通、諦める所を行っちゃったようね。

釜の上部は穏やかです。


普段ならこの甌穴がもっと水面から出ているんだろうか。

奥七ツ釜を過ぎたらあとは大したところはない。とのことでしたが・・・
相変わらず試練の連続です

ここもへつることが出来ず泳ぎ。
滝付近は流れが速いので・・・
師匠、はじめて自分のためにロープを使います。
と言うか、イコール後続の確保のためですが。
今までフリーでひょいひょい行ってたんだから信じられない。。。
滝の脇に立っていますが、泳ぎ着いたら足をかけるホールドがない
どうやって登ったんだとジタバタしてたら引き上げられてしまいました。

林道交差部まで遡上するつもりでしたが・・・
巻かなければ進めないところもあり、時間も時間なので並走する林道にエスケープすることに。
左手に見えたルンゼを登り、林道目指して樹林帯を詰め上がる。

出ました林道です

林道に出てこんなに嬉しかったことはない。
幕営地に15:00の目標でしたが17:00にしてやっと林道到着。
ここで初めて「よう頑張った」と言ってもらう。
正直、嬉しかった。

さてさて、後は何の心配もない林道歩き。
幕営地を決めてタープを張り、たき火をおこす。
このたき火がなかなか火が熾らない。
雨も降り始めて、せっかく集めた薪もずぶ濡れ。
たき火は男性陣にまかせて、晩御飯の準備にかかる。
晩御飯が出来るころにはたき火も大きな炎を上げていた。良かった、良かった。

食事が終った頃にはなんと星空
遠くの雲は雷でピカピカ光っていたけど、頭上は降ってきそうな星々
たき火に当たりながらなんとも言えない気分でした。


~つづく~

激流の堂倉①~プロローグ~

2011-08-28 01:17:50 | 山登り
今年の沢納めはランクアップ2日間コースの堂倉。

天気予報はイマイチ
小雨決行とは言ってたけど、前夜、現地に近づくにつれて本降り

大台ケ原ドライブウェイは通行止め!?
う回路がありました・・・
なんだか幸先よろしいようで。。。

駐車場で一夜を明かし、朝目覚めるとやはり雨
天気予報ではくもりだったのにしっかり降ってます
「テンション下がるよな~やっぱ中止かな~
と思っていたら・・・

師匠曰く「テンションあがってきた~!!」
えっ?そうなの???
水量がましてグレードが上がっているだろうから闘志が湧いてきたそうな。。。




あぁ、そうですか。行くんですね。。。

準備を済ませて7:00前に出発。


7:20日出ヶ岳到着

って、今日は単なる通過点。
雲海になってます

一服して、さぁ入渓点へ向かって下ります。
前回、約二時間半の下りでみんな膝をやられたとのことで竹杖を用意してくれてました。
ありがたい

雨でぬれて滑りやすく、竹杖が役に立ちました
でもなぜか今回は滑りまくり・・・
竹の節で指を切った。。。
どんくさい

1:30ほどで堂倉小屋到着~

入渓できなければココが今夜の宴会場になるようだ。

さらに1時間ほど下り、堂倉滝到着~

ちなみに堂倉小屋から先は通行禁止です・・・
滝は迫力満点
水量は多いけど、水は濁ってないので決行することに

小休止を取って、ここで沢靴に履き替え。
下りで使った靴はずぶ濡れで激重です

通行禁止の吊り橋

曲がってますねぇ~
吊り橋の先で登り返し、堂倉滝の上部へ。

巻き上がったところにレール

そのままレールを滑っていきたい。。。
竹杖さんとはここでお別れ。
お世話になりました~

残地ロープを使って長~いザレた下りを慎重におりる。
この下りも結構なもんだけど・・・
これが怖いなら堂倉に来るなということか?
とブツブツ言いながら、いよいよ沢へ降り立つ。


=続きは後日=

死ぬかと思った・・・

2011-08-27 00:59:29 | 山登り
何を大げさなって?

いやいや、今回ばかりは
「もし○○だったら死ぬなぁ~」
と何度も思いました。。。

山ではなく沢です。

一番「ヤバい!」って思ったのは師匠が流された時ですねぇ~
流されて岩に頭をぶつけて沈んだ時には「終わった?」かと思いましたよ。

突破口を作るべくロープを持って渡ろうとしていた時だから、残された側に投げるロープもなく・・・
まぁ、あっても何もできないですし、投げられてもどうにもならないでしょうけどね。

山での滑落しかり、目の前でなにかあってもどうしようもできないもんだと改めて実感しました。

予定時間をはるかにオーバーして幕営目標地点の林道出合までたどり着けましたが・・・
今朝起きた時にはメンバー3人とも体中がガタピシ言ってる状態だったので源流部へつめ上がらずに
安全策を取り、林道を使って撤退することに。

堂倉谷本谷。
渓谷美で有名なところなんですけどねぇ~

沢初心者の私に師匠のありがたいお言葉。
「沢3級の堂倉でこの水流やったら4級並みやなぁ~。
ホップの次にステップがなくていきなりジャンプや!はっはっはぁ~」

・・・・・・・・・・・・・・ステップをください。

奥七ツ釜

本来美しい釜を眺めながら気持ちよく歩けるところなんですけどねぇ~
爆流と化していました。
ここでも死ぬかと思いました。

またおいおいアップしていきたいと思います。

四国カルストは寒かった。。。

2011-08-20 21:21:46 | 里で
8月19日は母の誕生日♪
と言うことで、毎年恒例のバースデー旅行へ。

「近場で涼しいところ」とのリクエストで日本三大カルストの四国カルストへ。
あんまり近くないけど(^^;

いつものごとく、行き先以外はノープラン。
行きは高知周り、帰りは愛媛周りにしましょうか~



とりあえず高知市周辺でどこか寄ろうと思ったけど・・・
高速からちょっと離れるのよね。。。


「別に寄らなくていいんじゃない」
の母の一言でスルー

バイパスをおりてR197を走っていると・・・
「四万十川源流点」の標識。
寄ってみましょう~


っで・・・

25分ほど歩くようです。

「そんなに歩けるかなぁ~」
と言う母に
「しんどくなったら引き返したら~」
アバウトに誘ってみました。

おっかなびっくり歩きます。


20分ほどで源流点到着!!


って・・・

まだ上流からじゃんじゃん流れてるぢゃん!!

でも水はとっても綺麗♪


本当の源流点が気になりますが・・・
母もいることだし、深追いはやめておきます。


また山道を走らせ・・・
標高が上がるとともにドンドン涼しくなります♪

四国カルスト到着!!



景色も良く、とっても気持ちがいい♪

牛さんもいっぱい。



石鎚山は残念ながらガスに覆われています。


風車もいい感じ。


風車と牛さん。


四国カルストとFitくん。



早めの夕食が終わった後。
夕日鑑賞に外へ出てみると・・・

鶴の文字の上・・・

石鎚山が姿を現しました♪



ちょっと雲が多いから夕日が見られるかどうか・・・
歩いて展望台まで行くつもりでしたが、あまりの寒さに車で(^^;
母は長袖2枚。私は半そでにソフトシェルを羽織っていましたが・・・
風も出てきてとにかく寒い!

車に乗ったまま鑑賞できるポイントを探してプラプラ走る。
と、夕日狙いでおっきなカメラをセッティングしている人が何人かいました。

カメラの邪魔にならないところで・・・


雲の動きが面白いです。


牛さん、まだまだ草はみ中。



そろそろおしまい。。。



翌朝のご来光も楽しみにしてましたが、あいにくのガス。
曇り予報だったけど、ほとんど一日降ったりやんだりの天気。

しまなみ海道か尾道あたりに寄って帰ろうかと思っていましたが
「天気悪いしいいんじゃない。早く帰ろ。」
の母の言葉で見事にスルーして帰りました。

それでも9時前に宿を出発して帰宅は17時前。
候補に挙げた上高地は「遠いから」と却下されましたが・・・
四国カルストも十分遠い気がする。。。