植物好事魔多し

植物を育てる、とある趣味家の備忘録兼管理ノートです。

実生 眠り布袋 Gerrardanthus macrorhizus

2016-09-28 20:00:00 | Cucurbitaceae ウリ科
Gerrardanthus macrorhizusはウリ科の蔓植物。
いわゆるコーデックスcaudexで、塊根を形成する。

食べられるらしいが、茎葉はかなり青臭さを感じるため、果たして真偽のほどは。
加熱するとマシになるのか、それとも栽培環境や生育具合、部位によってはマシになるのか。
今ひとつ調べてもわからず、その味わいとともに謎である。


2016年6月19日播種。
塊根はすでに直径1cmほど。

発芽には比較的時間を要した。
発芽には比較的高温が必要と思われる。
早播きの場合は加温、無加温の場合はある程度気温が上昇してからが良いと考えられる。



南アフリカ原産というだけあり、ウリ科コーデックスとしては耐寒性もあり、育てやすい。
成株も栽培しているが、完全断水と屋内管理で越冬できている。
ただし、実生全般でいえるが幼苗期は比較的耐寒性に劣る、あるいは冬季の断水に耐えられない傾向があるため、
・早播きして十分生育させて冬を迎える
・冬季加温する
といった管理も必要と思われる。



wild cotton - Ipomoea albivenia

2016-09-24 14:00:00 | Convolvulaceae ヒルガオ科
Ipomoea albiveniaはヒルガオ科の多年草。
英名はwild cotton。
いわゆるコーデックスcaudex。
PlantZAfricaによれば、岩混じりの露頭、開けた森林に自生し、南アフリカ、モザンビーク、ジンバブエに分布。


2014年6月9日播種。
予措として、種皮を傷つけ、一晩に水に浸し、吸水させた。
すでに茎は直径2cm程はある。
成長は早い。




耐寒性が低い印象があるヒルガオ科にしては耐寒性があり、断水、屋内管理で越冬した。
比較的肥料を好むように感じられ、加減しつつ肥培中。

Grabowskia glauca

2016-09-22 20:00:00 | 自家実生
Grabowskia glaucaはナス科の低木。
南米、チリの固有種。
自生地の写真をみるとやや肉厚な、多肉質と思われる葉をもつようだ。






2015年9月17日に種まき。
予措として水に一晩漬けたが、硬さに変化なく、そのまま播種、覆土は有り。
結局のところ播種時期が遅かったのか、2015年には発芽せず、そのまま屋外に放置。
凍結、霜、雪、寒さに曝した。
今年の春頃になって発芽。


Chilefloraによれば、主にcamanchaca(海霧)から水分を得るとある。
自生地の写真の植生も含めて考えると、かなり降雨は少ないようだ。


夏の蒸れを懸念していたが、生育が衰えたように見えたのみ。
やや乾かし気味にはしていたが、灌水は続けていた。
なかなか育て方の情報が得られないため、恐る恐る栽培して観察を続けたい。
USDA hardiness zone10、11とあるので、冬になる前に屋内管理に移行予定。



(追記20170309)
屋内管理に移行していたもののすべて枯死。
低温か生理障害か感染症かは不明ながら、根や茎が褐変した。
根は驚くほど貧弱であった。

芋ができるアサガオの仲間

2016-09-21 05:00:00 | Convolvulaceae ヒルガオ科
Ipomoea pubescensはヒルガオ科の蔓植物。
夏の風物詩、いわゆる普通のアサガオIpomoea nilとは別種。
2年ほど前に国内で入手、当初不明種だったもののIpomoea pubescensであろうと教えていただいた。
葉の形等からこの同定は正しいと考える。


同じヒルガオ科のサツマイモIpomoea batatas同様、塊根を形成する。
ちなみにサツマイモの花(Wikipedia)もアサガオそっくり。
同じIpomoeaなので当たり前といえば当たり前だが、サツマイモの花はそうそう見る機会はないはず(昔、新聞に載っているのを見た記憶がある)。


Bihrmannによるとメキシコからパラグアイに分布し、花色は青と白とのこと。
我が家の株は青色花。




地下性の塊根。
写真は今年の春の植え替え時のもの。




個人的にヒルガオ科は耐寒性が低いと思っているが、完全断水と室内取り込みで今のところ冬越しできている。
夏場は土の乾き具合を見つつ、普通の草花に近く水やりした方が良いようだ。
比較的水切れに弱い印象。

Coccinia palmata

2016-09-20 06:00:00 | Cucurbitaceae ウリ科
以前の記事の謎のウリ科植物はCoccinia palmataであろうと結論が出た。
比較のため2016年8月18日播種した鉢。



前述の謎のウリ。

葉は非常に似ており、鉢土を掘り返した際、種皮も出たので確定。


種子。
南アフリカのMpumalanga州で採種されたもの。



すでに根元はそれなりに肥大している。
とはいえ、C. palmataを調べても情報があまり得られず、謎には変わりがない。