風と花とわたし 〜

日常のささやかな喜びの輪を広げて・・・RING、リング♪ ring!

一緒に生きていく 記録 2  再会

2014-10-18 21:00:00 | 日記

10月18日

 

 

   腫れている瞼も何とかお化粧でごまかして・・・。

 

   ずっとお世話になって、入院もスティ先も見つけてくださったヘルパ―さんに

   スティ先のホ―ムで初めてお会いしました。気さくで、女性らしい方。

 

   

   場所は、ちょっと、遠い・・交通は不便ですね。でも、立派な所でした。

 

 

      

      真っ白で、清潔感いっぱい。

 

 

      

       もとは、船員さんが宿泊されていた所だったそうです。中庭にヨット。

       明るい気持ちにさせてくれます。

 

   14:00。

   私の顔を見て、瞬間泣き顔へ。

   「大きくなったねえ、○○ちゃん。大きくなったねえ。」を繰り返し。


   名前も憶えていてくれてよかった。

   顔も憶えてくれていてよかった。

 

   厳しい社会の中、ひとりで生きて来たので、

            頑固な一面を持った女性(ひと)だった。


   介護に入ってもらっても気に入らないと断ったりして。

   でも、とうとう、自分でもどうにもならなくなったんですね。

   自ら電話をしたらしいです。

 

   そして、ここ1年、ありがとう の言葉多くなって、

             優しく、可愛らしくなった。

   とヘルパ―さんがおっしゃってくださいました。

 

   親族も手を焼いていたところもありました。

   頑張って、ひとりで苦しみを抱えていたんだなあ、と思うと、

   何もしてあげられなかった分、泣き顔は心に刺さりました。

 

   そして、その後、ずっと、私の顔見ていました。

   ここに居るのが信じられないようでした。

 

   話も少しは理解できるし、それもよかった。

 

  16:00には、薬をもらいに行かなくてはいけません。 

  15:45には、スティ先の車で送っていただいて、

  在宅でお世話になっていた 水谷クリニック の水谷先生の検診へ。

  先生は、午前の診療の後、午後の診療開始ギリギリまで、

  地域の患者さんを回って往診してくださっているそうです。

 

  初めてお会いする気がしない。

  いい先生です。

  先生、ありがとうございました。

  今度のスティ先には、先生は往診してくださることはできないそうです。

  2カ月後、薬をもらいに訪れることになりました・・・来られるかしら。

  先生に診察していただける・・・かな。

 

  その後、インフルエンザの予防注射をして。

  「しなくていい。いい。痛い・・いた~い。」 伯母は子供のようでした。

 

 

  帰るとすっかり外は暗くなって。

 

 

        

    車椅子での送迎をしていただけて、本当にありがたいです。  

    父が存命の頃は、いつも私が自家用車に乗せて、病院で

    車椅子を借りて押していました。懐かしい感触・・・車椅子。

 

 

 

 かわいい!!  こんな所に可愛さを備えてくれているなんて。信頼して、

 お願いできます。

 

 

 

  また、明日も来るから。本当は、帰京しようと思っていましたが、

  もう一度会っておきたい。

  「伯母ちゃん、じゃあ、帰るね」 「え? もう帰るん?」 その言葉は・・

  辛いなぁ。 「明日も来るからね」「ホント?分かった」

 

 

  後ろ髪を引かれる味は、苦い味。

 

 

  それにしても、さて、どうやって、帰る?

  タクシ―は通っていなくて。

  夜風は少しつめたい。

  

  

  あら? あの木の向こう・・・・。

 

 

  

  うみ・・・海!!!  海ですよぉ。

 

  

  何だか、ホッと心が軽くなった。明るくなった。

 

 

  あ・・・もう、夕食時。食べてから帰りましょう。

  あら、こんな所に。

 

  

  

  

  

  綺麗で、広々としていて、店員さんがとっても優しい。

 

  

 

   こうやって、自分の意志で

  食べられて、物が喉を通って、食の喜びを感じられる・・・幸せなことなんですね。

 

   少し柔らかいうどん。

  子どもの頃を思い出しました。

 

 

  その後は、歩いて帰ることが出来るか試してみました・・・結局、

  神戸駅へ辿り着かず迷いましたが、何とか、バスの停留所を見つけて。

 

 

  

  あ―、懐かしい!!  

        

  

  でも・・古くなりましたね。出来た頃、伯母と来たっけ。

 

  

  神戸駅のホ―ムから。 何度この風景を観たかしら。

 

  そうだ、たこ焼きも買っておこう。

 

  

   明日また、食べましょう。

  ひと口だけ・・・ソ―スが甘くて、関西風。美味しい。

 

  明日、手土産を持っていくのでお試しに購入。

 

  

   

  栗が丸ごと入っていて、美味しかったです。でも、やっぱり、

  人数も多いし、和菓子の詰め合わせにしよっと。

 

 

  この夜も何故だか、夜中に目が覚めて、伯母とたくさん話が出来た頃を

  鮮明に思い出してしまって・・・


   だめだなぁ・・・想い出がたくさんあるって・・・・辛い。

 

 

   


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一緒に生きていく  記録 1  眠れぬ夜

2014-10-18 00:35:35 | 日記

10月18日

 

  昨日、帰って来ました。

  

  今度行けるのは年末。

  それまで元気でいて欲しいと願っています。

 

  帰ってから、伯母にはもう書けない エンディングノ―ト を

  母と作りました。

 

  エンディングノ―トと言っても、もう意識が薄い本人ですから、

  死間際の希望は聞くことはできないけれど、

  お金のこと、

  これからの支払いのこと、

  持家のこと、

 

  など、家族の共通の認識を1冊のノ―トに書き集め、

  これから、伯母の近くでお世話してくださる方々に

  心の面まですっかりお世話にならないように、

  するべき事は迅速に、

  そして、緊急の時もなるだけ早く起動できるように、

  生活の中心を伯母にして行くよう、

  家族のこころをひとつにしました。

 

  本当は1週間前に行く予定でした。

  入院先の病院からも、転移先の臨時のスティ先からも

  1日も早く来るように言われていたので。

 

  でも、台風で行けず、また、1週間後も台風。

  そして、私の業務は、1年で一番緊張し、全てを賭けてやらなくてはいけない時期に。

 

  やっと、振り切るように出立しました。

 

 

   新しいバッグをおろして、

  重い心を少しでも覚悟に変えて。

 

 

 

 

 昭和39年、東京オリンピックに合わせて開通した東海道新幹線。

 

 

 品川から新大阪、神戸へと。

 

 すっかり暗くなって。

 

 到着は22:00過ぎ。

 

 何か夕食を・・・そうだ、関西に来たらやっぱり 串あげ!!!

 

 

   駅前の串あげやさん。安くて美味しい。

   風吹く中を5分程待って。

 

 

 約10年振りの伯母の家。夜だし・・・あら?道が・・・迷った・・かも。

 2・3分だった筈なんだけど。

 

  熱々の湯気立つ美味しいそうな串あげが・・・。

 

 あちこち迷って・・・そうそう、こっちだった。

 

  

 懐かしい伯母の匂いに包まれて、 

 先ずは涙がハラハラと・・・・・涙腺は、次第に緩くなり。

 泣けて、泣けて。

 

 でも・・・・ごめんなさい、お腹は・・・減ってしまいました。

 

  泣きながら食べる串あげ。

 美味しいけれど、喉に詰まらせながら・・・・一生忘れられない。

 

 夜は更けて・・・益々、涙はあふれ出て。

 

 秋の静かな闇に、心は益々深く沈んでいきました。

 

 


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