そろそろカレンダー交換のとき、カレンダーを取り付ける場所はだいたい家族の動線で決まっている。毎年そこに同じようなカレンダーを掛けたり張ったりしている。最近はカレンダーも気に入りの個性的なものを買い求める時代、文房具専門店のカレンダー売り場は大混雑だった。
さっそく我が家も買い求めたものや頂き物をあちこちに備え付けた。来年の一月は、やはり世界文化遺産に登録された富士山の景色のものが多い。和室や洋間を見渡すと、美しい富士山が年の明けるのを皆待っている様子だ。
日本人の心に宿る富士山の景色を、飛行機に乗る度楽しみにしている。先日上京のときは夕焼け空の向こうに、気高く光に満ちて見え、良いことが起こる前兆のように思えた。
日本画で描かれた富士山の黒留袖の着物を、まだ余裕のあった若いころに誂えたが、少し地味目だったのでそのまま仕舞っている。地味な着物も相応に着こなせる年になったので、来年は袖を通す晴れやかな日が多く訪れてほしい。日本人にとって心のふるさと富士山の着物を着て、崇高な気持ちで祝ってあげたい。 (^J^)