美意識を磨く 文田聖二の『アート思考』

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数万年のアートのロジック

2019年03月08日 15時03分37秒 | 日記
美術館や画集で世界的な名画を鑑賞してもよく分からないのは、絵心や感性、才能の問題ではありません。言葉や文化が違う異国の書籍や映画を翻訳や字幕なしに眺めているようなものなのです。絵には、制作された成り立ちや題材の意図、技法の発展、画材の発明、画家の師弟関係やライバル、パトロン、影響を与えた人物や社会背景があります。私たちはこれらを分かりやすく翻訳することを「アートのロジック」と名づけました。
古代人が絵を描きはじめてから現代まで4万年ほどのアート ヒストリーがあります。そんなアートの歴史はヒトの進化の歴史ともいえます。古代では木の実などの樹液や土、血液などを混ぜて作った絵具と木の枝や動物の毛を画材として使い、中世ではモザイク画やフレスコ画などの技法が開発され、ルネサンス期以降、絵画技法の発展や油絵が発明されてから現代までの数百年に社会の変化に伴って絵画様式もその役割も変わっていきました。アートとサイエンスの発展によって、ヒトや社会の成長が促進されたともいえるのです。

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