美意識を磨く 文田聖二の『アート思考』

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素直になるために

2012年03月14日 18時25分58秒 | 日記
アピール
 「自分の原点を再認識する・他者に物事を伝える力」

すんなりと自分の気持ちを相手に伝えられるのはどんな時、どういう状況なのでしょうか。
逆に素直な自分を表現できないのはどうしてでしょう。
邪心、周囲の反応、思い込みなどに気を乱されて表現が鈍ってしまうのでしょうか。あくびなどの生理現象は自然と出るのでしょうが、喜怒哀楽は感情をおさえて(隠して)しまうなど生理現象に比べると我慢しやすいことも影響しているかもしれません。
「嬉しいけどすましている」「怒っているのに笑ってごまかす」「嬉しくもないのに喜んでみせる」など、本人も周囲の人も精神的に消耗していきます。
文明社会で他者と協調性を持って生活していく以上、自分の感情をおさえることも必要でしょうし、ルールを守るということはそういった組織の制約を架せられるということなのでしょう。

日本では受け入れにくい他国の感情表現があります。
自分を「アピール」することは奥ゆかしさと礼儀を重んじる日本人にとって比較的苦手な行為なのかもしれません。「自己アピールすることが美徳と言い切れない社会」とも言えるのでしょう。

まず、最初に触れる「組織社会」となる家族で培った事が、生き方のスタンダードとなります。
他者との関係をもちつつ、自分のアイデンティティーを保ち続けることの大切さが要求されながらも、そのことが現代社会ではますます困難になってきています。
この状況から派生する問題が、様々なコミュニケーション手段が増殖、進化し、それに伴って伝達範囲も拡大し続ける現代において、この影響からくる現象は各個人(家族)だけではなく国際的に社会の重要な問題として置き換えられます。そんな社会に適応でするためにしつけや教育を受け、順応していく中で自分の感情の「露出」の感覚を失っている傾向もみられます。
アイデンティティーを失いつつある、あるいは意識しなくてもすむ状況に身をおいている人々は、自分の実体や所属(役割)がわからなくなるほど、集団(家族、社会など組織)の中にいることが不安になっていきます。不安になるほど元々繋がっている’絆’の存在を希薄に感じていくのでしょう。

やり始めたこととやらなくなったこと、手に入れたものと失ったもの、楽なことと大切にしなくなったこと、それらの選択の一つ一つが自分の常識、社会認識の「スタンダード」を構築しています。その形成の基準として「家族」があり、さらには家庭での「食卓」などの場で行われているコミュニケーションがアイデンティティーを形成(認識)する要素の一つとして大きく影響していると感じています。
そんな「家族関係」は、様々な組織のあり方の原点である。その関係がおろそかにされ薄れています。このことは「アピール」することに慣れていく最初の`場`あるいは機会がなくなってきているともいえます。そんな家庭環境の影響で「アピール」することの必要性や他者とコミュニケーションをとることの大切さを実感できなくなってきています。
こういった習慣を修復しない限りは「アピール」すること事体にモチベーションを持つことができないでしょう。「アピール」することを拒んだり、めんどくさがったり、遠慮し続けるとあなたを取り巻く様々なものから取り残されていくことになりかねません。
作品もそうです。
何のアピールも感じないものは誰の目にも止まらないさえない作品となることでしょう。他者に物事を伝えるためにはパワーが必要になります。もし、あなたに高いスキルがあって、どんなにすばらしいアイデア(作品)があったとしてもそれを「アピール」する力がなかったらあなたの能力が「宝の持ち腐れ」になってしまいます。

芸術作品など何らかの表現で自分をアピールしていく場合、その作品を発表する`場`あるいは`時期(タイミング)`は、その表現に対する評価(価値)を左右していく大切な要素(判断基準)と言えます。
そう考えるとどの場で、何を表現(発表)するのかということの前に、それが現代社会に対してどんな「アピール」に繋がってくるのかということが重要になってきます。また、作品制作の過程において、その「アピール」の内容(メッセージ)がその表現の志の高さに大きく影響してきます。時代を越えて引き継がれている習慣や表現、芸術作品にはそれだけ社会における影響力が強い「メッセージ」「志」が込められているのでしょう。
モチベーションが高く、アピールする意欲が強いほど影響力のある表現となります。

では、「アピール」とは何でしょう。主張、懇願、要求、意志表明、呼び掛け、訴え、叫ぶことで自分の目的を表現する乳児の行為を思い出します。その生きるための欲求に素直に行動し続ける乳児の姿を思い出します。
生命力に溢れたその姿に感動をすることが頻繁にあります。

■自分史の作成により自分自身の再確認をする
■世の中の気になること(もの)を書き出す
■自分にできること(できたこと)を書き出していく
■まず、アクションを
■自分らしいパフォーマンスをみつける
■疑問を持ち、自分なりに解明してみる。

そんなところに人が生活の中で「何か表現手段を選択して自己アピール」する必然性の答えが秘められているかもしれません。

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