美意識を磨く 文田聖二の『アート思考』

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デッサンは コミュニケーションツール

2012年03月06日 22時44分13秒 | 日記
一般的に「デッサン」を描く目的は造形(創造)感覚を磨くこととして捉えられている。
・絵画、彫刻などの構想をまとめるためにつくる下絵。
・絵画に含まれる形体的要素の全て【プロポーション(比例/均衝/動感)/パースペクティブ(奥行感)/構図/バリュー(明暗の調子)/シェイプ(単純化の程度)など】が含まれる。
・「デッサン力」とは「描写力」「構成力」、いわゆる「画力」「造形力」の基本。

画力、造形力を必要とするものとして、いわゆる絵画作品、彫刻作品以外にファッション画、建築パース画、映画デザイン画、まんがなどの視点や目的の違う“伝えるための道具”としてのビジュアル コミュニケーション ツールが多々ある。
・ファッション画は、服のデザインが重要なので人物自体が大切ではなく、服のイメージがよくわかる(共有できる)ように描いている。
・建築パース画は、完成(イメージ)状態がクライアントに伝わるように立体感や空間感を重視し臨場感がでるように正確なパース技法を使っている。
・映画(フィクション)のデザイン画は、テーマに沿った想定の世界を伝えなくてはいけないので、建築パース画の要素に空想的要素が入っている。建築パース画と違って、構造的に実際に飛んだり動いたりできる機能性、実用性は考えなくてもよい場合がある。
・まんがは、ストーリーが伝わる場面やキャラクター設定、その動き、展開の表現が重要になってくる。
そのほかにも写真撮影、料理、舞台、診療、ヘアメーク、プレゼンテーションなど「伝えるもの」すべてにそれらの感覚は活かされる。
このようにコミュニケーション ツールは、目的や業種によって求められる(必要となる)視点や、技法、スキルレベルが違ってくるが、「デッサン」はそれらすべてのコミュニケーションに共通する“芯”といえる感覚を磨くことができる。

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