耐震強度偽造問題でニュースになっている姉歯建築設計事務所ですが、
起こるべくして起こった事件ではないでしょうか。
マンション建設はラッシュ状態です。大量供給が続いています。
しかし、首都圏など1部のエリアを除いて価格は下落しています。
売れ残りが出ているということです。
大半のディベロッパーは、数字だけでマンションをつくっているのが現状です。
利益はいくらで、販売価格はいくら、用地費はいくら、建設費はいくら・・・と。
そして、事業のスピードを気にし、土地の仕入れから販売開始までの期間を
やたら短縮しようとしています。
本当の意味で「住まいづくり」をわかっている業者が少ないのです。
「ありきたりのプラン」をはめ込んでいるのが大半です。
事実、建物設計は「羊羹の輪切り」、「田の字型」のような間取りばかりです。
形状がシンプルで、容積率を目いっぱい消化しやすく、建設費を安くできます。
売主にとって効率のいい設計です。これは30年前から変わっていないのです。
住む人の立場になってプライバシー、生活行動、風通しなどを考えた間取り
にはなっていません。(こういうマンションは億ションンにはあるが・・・)
買い手もこれからは勉強しないといけません。
実際、何千万もローンを組むような高額の買い物なのに、建設や不動産に
関する知識、経験のまたくない素人が、営業担当者の話だけで購入を決めて
しまうこと自体危険極まりないことです。
ディベロッパーは購入者の意思決定プロセスをよく知っています。
マンション選びを奥さんにまかせっきりのケースが少なくありません。
だから「主婦の衝動買い」を巧みについてきます。
例えばキッチンまわりの見栄えをよくし、いかに女性を喜ばせるかを考え、
効率的にお金をかけているのです。
売り手のやり口に乗せられて、入居後に後悔するのが典型的な失敗パターンです。
どうしたらこういったことを避けられるでしょうか?
専門知識の要る商品を購入するには
セカンド・オピニオンが必要では
ないかと考えます。
建築設計コンサルタントや不動産調査会社に相談してみることです。